先生と神社巡り③

「先生と神社巡り②」の続きです。

お賽銭より修繕の寄付が良いとのこと。

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【最後の神社】

次に連れていってもらった神社は、町を見下ろせる小高い丘にあった。

紅葉が始まった木々と沢山のすすき、そして神社が静かに佇んでいて、映画のワンシーンのよう。

二人で本殿に進み、軽くお辞儀をする。

先生の様子を伺うと、また目を閉じて手を動かしている。

「神様、いるね」

「よかった」

二人でガラガラと鈴を鳴らし、二礼二拍。

お願い事は思い付かなかったので

心の中で住所と名前を言った後、「隣の方(先生)につれてきてもらいました」と付け加えた。

お参りが終わった後、境内を少し散歩していると

「もうちょっとだけいるからね」

先生が話しかけてきた。

「はい、分かりました」

特に気にせず返事をすると、続けて先生がよく分からないことを言った。

「今、神様と話し合いしてるから」

「へ」

神様と話し合い???

先生今、自分と話してるじゃないですか。

普通に歩いてるし、目も閉じていない。手も動かしていない。

いつものことだが、意味が分からなかった。

「寒いから車の中で待とうか」

「はい…」

車の中でさっそく聞いてみた。

Q.「先生、神様と話し合うなら、神社の中に入らなくていいんですか?」

A.「私の中の神様が、ここの神社の神様と話し合っているのよ」

「???」

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長くなったので一度切ります。

米津玄師さんの「orion」を聴きながらこのnoteを書いていますが

歌詞の中の「神様」は八百万の神様の中の誰のことを指しているのか。

つづく