見出し画像

本を借りないというハイセンスな選択

目にとめていただきありがとうございます。

いつもハイパー☆センシティブ☆
高感度センサーだらけの我が家へようこそ!

ハイセンス ママです。

我が家の上の人が通う園では
毎週2冊、絵本の貸し出しがあります。

絵本好きな母の影響か
ハイパーセンシティブな上の人も
絵本が大好き。

園チョイスの図書コレクションから
今日は何を借りてくるんだろう
絵本貸し出し日には密かにわくわくの母。

ところが年中さんのある時期から
ぱたりと手ぶらで帰ってくるように。

「借りてない」
「借りたい本がなかった」

言動にこちらの思いがのると
自分の気持ちを抜きにして、
母のために借りてきてくれるような
ハイセンスっ子なので

それとなく聞いてみるのだけれど

なんか変な感じ。

これは何かあるなぁ。
(こちらもHSP炸裂😂)

ある晩
ゆっくり聞いてみることにしました。

返却時にシェア会がはじまった

らしいのです。

みんなが成長して
クラスは次の段階へすすんでいました。

園で絵本を借りて
週末におうちの人と読んでください
という趣旨の貸し出しなんですが

なんと、週明けの返却時に
どこが面白かったか、楽しかったか
発表するようになったもよう。

なんて素晴らしい。
美しい。

そして我が子にとって
なんとハードルの高い!笑

借りた本の感想を述べる場面におけるHSCならではの難しさ

そもそも一番を選べない

普段からその傾向にあるんですが
何をもって一番というのか、
それが我が子には難しいようです。

広汎性発達障害では、
漠然とした概念を問う質問のため
答えられませんが

HSCも別の理由で答えにくいので

見分けることで対処が違ってきますね。

我が子の場合

こんなにも心揺さぶられる瞬間が

たくさんあるのに
その中身は様々なのに
一様に比べるなんてできない。

そんなところでしょうか。

今日いちばん楽しかったこと
この夏いちばんおいしかったもの
いちばん優しい子
いちばん嬉しかったこと

こんなのは大変むずかしい。

絵本でいえば
「全部のページがおもしろい」のです。
それぞれのページに良さがあって
一番のページなんて選べないし

本を選ぶ時点で、
ほとんどのページに魅力を感じる本を
吟味して借りてきている
そのくらいの完璧さ(潔癖さ)を
発揮して借りてくるのですから。

いろんな子がいろんな感想を述べている

そんな本あったのか
そんな視点あったのか
そんな読み方をしてきたのか

この子はこのページを選んだのか
そこが一番面白かったのか
え、嬉しかったのか
え、それを楽しいというのか
うわぁそれおもしろそう

共感力の高いハイセンスっ子には
心揺さぶられる瞬間の連続で
とても平常心ではいられません。

えっもう自分の番?!
何言ったらいいの?
みんなみたいにどうやって
この気持ちをまとめるの?
どうしよう、みんなが待っている
何か言わなくては
「…(一番好きなところは)特にありません」

みんなの前で発表すること

みんなに聞いてもらうには
それだけの価値があることを言わねば

いい発表をしたい
みんなが共感できるような
ポイントをつかみたい

格好良く言いたい
できればウケたい

いい感想が言える本を選びたい

そもそも本を借りないという選択

絵本の返却日に
感想(いちばん楽しかったページと理由)を
発表するアクションが加わったことで、

我が子は本を借りて帰らなくなりました。

「借りたい本がなかった」は
自分が良い発表をできそうな本が
見つけられなかった

そういう意味でした。

色々考えた末に出した
『借りない』という選択、

私はアリなんじゃないかと思います。

何か相手から問われたときに、
「NO」を選択する、「NO」と答える
これってすごく労力がいるし
難しいことなんです。
発達障害のあるケースは特に。

そういう意味で、一見アウトローな
『借りない』を私は賞賛します。

その後しばらくは、
何も借りずに帰ってきたり
同じ本を何回も借りて帰ってきたり
(好きな本というより、我が子的に
 テッパンの発表ができる 笑)

そんなこんなを経て、今では
借りたい本を借りてこれるように
なりました。

この年でそんなことまで考えてる?!
ってぐらい
奥が深〜いHSCの世界。
まだまだ先は長いですが
楽しく付き合っていきたいと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?