ジャンコイの軍事利用について衛星画像を使って見る②
クリミア北部にあるジャンコイという街について衛星画像(Google EarthとPlanet)を使って、ロシア軍がこの街をどのように利用しているのかを見ていきます。
軍事は素人です。
①はこちらから↓
ノヴォステプノエ集積所
ジャンコイ南側のノヴォステプノエ村には二カ所の大規模な集積場兼修理場があります。この場所ではトラックや装甲車、野砲、戦車、自走砲などが集まっていることがわかっています。
また、下の画像の集積所の左側に臨時の兵舎が18棟建てられていることがわかります。
この集積所には二つのルートがあり、鉄道輸送された車両が使うルートとE105高速道路を使うルートがあります。
今回は鉄道からのルートを見ていきます。
ジャンコイに着いた車両は画像左側にある引き込み線で荷下ろしがされます。これらの車両は自走、もしくは重量運搬車に乗せられて上記の赤矢印ルートでノヴォステプノエ村の集積所に運び込まれているようです。
重量運搬車の多くは地図中の青ピンの場所のそばで駐車していることがGoogleEarthで確認する事ができました。
また、Planetでのみ確認できた青ピンの集積所は以上のことと車両の影が長いことから重量運搬車の集積所である事がわかりました。
ノヴォステプノエ集積所の現在
ノヴォステプノエ集積所はウクライナによる攻撃を受けた後、規模を縮小
しました。臨時兵舎も全て撤去され現在は主に西側の空き地でロシア軍車両(黒い点々)の増減が見られます。
また、ロシア軍はここの北側45.6899, 34.3941と45.6955, 34.3897にも装備品を隠しており一カ所に集めていた車両を分散していることも現地パルチザンによって確認されています。
荷下ろしがされている引き込み線の場所は現在も頻繁に使用されており、最近では10月31日に撮影された衛星画像で見つけた黒い物体(赤)が11月8日に青色の場所に荷下ろしされている事がわかっています。
オストロフスコエ集積所
今年に入ってからジャンコイ北側にあるオストロフスコエの空き地をロシア軍が新たな集積所として使い始めました。
この場所はメリトポリとジャンコイを結ぶE105高速道路のすぐそばにあります。
この場所は今年の2月後半から集積所として利用され始めたことが地面の色の変化からわかりました。
昨年の5月に撮影された高解像度の衛星画像からもロシア軍車両がいることを確認。
先月の14日に撮影された衛星画像からは黒い点が多く見られます。
また、この空き地の東側には緑色のタンクのようなものが四つ新たに置かれている事がわかります。
終わり
お読みいただきありがとうございました。
次回がいつになるか、どんな内容になるかはまだ未定ですが個人的に楽しかったので今後も定期的にこのような形で投稿するかもです。
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