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ペン習字を始める~歯科検診のハガキで向上心に燃える話~

「私は字が下手」を見て見ぬふり

私は、スマホ・パソコン世代だから、
高校を卒業してからは、手書きの文字をあまり書かなくなった。

しかし、会社で書類に手書きしなければならない場面が時々あった。
自分なりに渾身の美しい文字を書いても、上司や先輩にはこう言われた。

「字にすごい癖があるね」
「なんだか大胆な字だな」

いつもの事だと、見て見ぬふりをしていた。

歯科検診のハガキが届いた日

歯科検診のハガキが届いた。
母が郵便受けから取ってきた。

その歯科検診のハガキに書かれた、「住所」と「名前」を見た。
母は次にように言った。

「このハガキの文字を見て!
あなたも安心しなさい!
あなたより字が下手な人意外といるわよ!」

母は私を励ましてくれた。
私が「字が下手だ」とよく言われることを、母に話していたからだ。


私は、言った。
「その住所と名前書いたの私なんだけど。」

シーンと静まり返る。
「どういうこと?」
母に聞かれ、事情を説明する。

母は、「アハハハハ」と大爆笑した。

これは、一年前にさかのぼる。
歯科病院の受付で、自分宛に歯科検診のハガキを書かされた。
看護婦さんには、「一年後にこのハガキ送るから、歯科検診に来てね」と言われた。

つまり、そういうわけだ。

読者の皆様、安心してください。
私は、凹みませんでした。
母と一緒に大爆笑しつつも、「字がきれいな方が絶対良い」と向上心に燃えました。

そうして、ペン習字を始めることに決めました。
母も「絶対に役立つ」と大賛成でした。

ペン習字を始める~私のやりたいこと~

ペン習字の本を一冊買った。
やはり、ペン習字の先生の文字はとても美しかった。
こんな字が書けるようになりたいと思った。

早速、「平仮名」から真似して書いてみた。

まず、「あ」から始める。
自分の文字と先生の文字を見比べる。
「えっ?こんなに違うの?」

特に、「あ」、「き」、「ぬ」、「ね」、「ひ」、「ふ」、「め」、「ゆ」、「れ」、「わ」、が先生の文字とかなり違っていた。

平仮名だけで、目からうろこだった。

平仮名をマスターするだけでも、私の文字はかなり改善すると感じた。
仕事でも絶対役に立つはずだ。

でも、まず、ペン習字をマスターしたら、やりたいことがある。

お世話になった大好きな家族や友達に、
きれいな文字で、心のこもった文章で、お手紙を書きたい。


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