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OMORIコンサートから一周年が経った今だからこそ、OMORIを振り返ってみる

はじめに
みなさまこんにちは、めざしです。
前回書いたノートが多くの反応を頂き、本当にありがとうございます。
そして今日、このnoteが投稿される日である5月5は記念すべきomoriの最初のコンサートが開かれた日です。あれから一年。3周年記念コンサートとして2回目も開かれました。そして次は仙台で3回目のコンサートが開かれようとしています。コミカライズも進み、多くのグッズが売られ、omoriの人気が止まる気配はありません。だからこそ、今回この最初のコンサートから一周年経ったこの今に改めてomoriのコンサート、そしてomoriについて深く考察や感想を記していこうと思います。そして今回も同じように隅から隅までネタバレを含むので未プレイ勢のみなさんにはブラウザバックを推奨します。


OMORIにおけるコンサートの"意義"

このゲームにとって、「コンサート」というものは一体何なのか?それは大きな意義とも呼べる程のものを持ちます。クリア済みのプレイヤーなら誰でもご存じの通り、サニーくんはマリちゃんとの約束であるduet、リサイタルを行うことができませんでした。
そしてサニーくんはもう二度と振り返れない茨の道を歩むことになります。いわば、サニーくんにとってリサイタルという存在は忌まわしい触れてはならない存在です。ですがそれと同時に、リサイタルは自分が前を向くための重要なキーポイントでもありました。屈さず、コンテニューするための大切なものだったのです。omoriにおけるリサイタル、そしてコンサートはこのゲームそのものを体現する大きな意味を持ちます。
そんなコンサートを私たちは聴くことができるのです。このゲームのコンサートはただのコンサートではなく、ゲームの現実世界での体験的な意味合いも持っています。この後に書くレポートで詳しく記しますが、Duetを生で聴いた時は本当に情緒がおかしくなりました。ゲームと現実とがリンクする空間になっていたのだと感じます。これだけでコンサートの開催することの意義が伝わったと思います。だからこそomoriファンにとってこのイベントはサニーくんの追憶、決断、そしてマリちゃんの追悼としての大きな意味を持った大切なイベントなのです。

「教会」の意味

3/2。この日に、YouTube上で第2回目のコンサートの配信が行われました。(今も見れるので是非見てね!)

そして、この配信ある新しいグッズの発表がありました。それはomoriコレクターズエディションです。

コレクターズエディションにはオレンジジョーのキャップやホビーズのレシート、スーパーのポイントカードなど、「サニーくんとそのお友達が過ごしたかけがえのない日々」の象徴であるグッズが多く入っています。(これだけでも泣く) そしてその中にファンに衝撃を与えたグッズが入っていました。それは、あの日のリサイタルのチケットです。本当なら開催されるはずだった、あのチケットです。そのチケットにはある事実が記されていました。

リサイタルのチケット

「Faraway Town Church」
Faraway Town はハルバル町のことで、「Church」は「教会」を表します。つまり、リサイタルの会場はあのオーブリーと戦った教会だったのです。それに、omoriにおける教会というのは何もオーブリー戦だけの話ではありません。教会の裏にはマリの墓があります。そしてハルバル町のモデルはアメリカであるとomocat氏が動画で公言されていたので、マリの葬式もアメリカで行われる一般の葬式のように教会で行われたはずです。教会そのもの自体にも、サニーとそのお友達にとって大切で重要な意味を持つものだったのです。サニーは本来なら行われるはずだったリサイタル地での葬式で何を思ったのでしょう。教会の裏の墓にマリが納められることをどのように思ったでしょう。おそらく、この事実もサニーを精神的に追い詰める要因の一つになってしまったのだと思います。オーブリー戦の時もどんな気持ちでオーブリーと対峙していたのでしょうか。教会が持つ意味というのもたったこれだけで全く変わってしまうのです。そして私たちファンはその意味を噛み締め、また新たな絶望を得ることになるのです。


コンサートの個人的な感想(5月5日)

ここからはコンサートの個人的な感想を書き連ねていきます。まず5月5日。ちょうど今日から一年前のことです。ゲームのコンサート自体が初めての私にとって、行く前に既になぜか私が緊張していました。ですが、このコンサートの会場に着いた途端に感じたのは、奇妙とも言える一体感でした。私は今まで(と言ってもomoriをクリアしてから少しの時間しか経っていませんが)omoriを知っている人に会ったことがなかったので、ただコンサート会場にいるだけでも「ここにいる人たちは全員omoriのことを愛しているんだな」と感じられたことは本当に自分の中で大きかったと思います。コミュニティの狭さゆえもあるかもしれませんが、omoriが大好きでしょうがない人たちがこの空間に集まって話していること自体が感動でもありました。自分が座っている左右の人、そして前後の人もomoriが好きでこのコンサートに来ているという感動。あれは何物にも変えられない感動でした。物販も多くの人が並んでいて、その時に同じ列になった隣の人と少し話して(自分がサニーくんのコスをしていたため話しかけられた)ああ、なんて素晴らしい空間なのだろうと感じました。

物販で買ったピンバッジと配布されたパンフレット


そして物販を書い終え遂にコンサートの幕が上がります。椅子に座りながらもずっと緊張していました。まず最初に流れたTitle。美しいピアノの音色と共に流れる最初のゲーム画面のタイトルは、一気に私をomoriの世界へと誘います。まだ気持ちの整理もついていなかったので「本当に始まったんだ」と心のどこかで思っていました。
そしてBy Your Side。
ウワ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
マリチャン〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!
この時点で既に泣きそうでした。
オーケストラによって奏でられることで曲自体が持つ優美さがより引き立てられてマリちゃんがそこにいるような感覚になりました。
このオーケストラで聴いて最初に感じたのはまさにこれで、本当にゲームの世界に没入したような感覚になります。あのゲームの音楽が多彩な音によって奏でられゲームをやっていた時よりも深く、深くomoriの世界に入りこんだような感覚になるのです。イセカイ編ではStardust Divingが流れた瞬間、あの不思議な世界観に来てしまったワクワク感が蘇りました。そしてそのStardust DivingからThree Bar Longs、イセカイ戦闘曲の繋ぎがほんと〜に素晴らしい。流れるように自然な形で移り、ワクワク感が最高潮に達しました。プレイする時は何も考えずにやっていましたが、こうして聴くことで改めてイセカイのbgmの良さを実感しました。イセカイの極め付けはスペースボーイ船長(以下スペボ)戦。その前にスイートハート(以下スイハ)の歌が流されましたが、その時の会場は「これも流すの!?」といった感じで若干の戸惑いと笑いが入っていて本当に面白かったです。スペボ戦は出だしから既にかっこよく、サビの部分では金管楽器の重低音の圧が響き渡り、スペボの威厳のようなものを肌で感じられました。
次は場面が変わり現実パートのハルバル町。ハルバル町の陽気な音楽と共にハルバル町を想像しながら楽しんでいましたが、突如現れる不良軍団のテーマ。とにかく圧が凄く、圧倒されました。ゲームで聞いた時よりも印象が全く違い、不良軍団の持つ荒々しさや刺々しさがより顕著に現れていたと感じます。そしてオーブリー戦である 
It Means Everything。こちらも圧のようなものを感じましたが、不良軍団の時よりもまだ控えめでサニーとケルと個人として対峙して少し落ち着きを持っているのかな?と感じました。ヘッドスペースパートだけでなく、現実パートもここまで重点的にやるとは思っていなかったので多少の驚きはありました。
そしてヘドスペパートに戻ってスイートハート城。スイハ関連の曲はどれも優雅で、聴いていてコンサート映えするな〜と思っていました。実際、弦楽器の美しい音色によって会場が一気に華やかな感じになったと感じました。本当に面白かったのが苗モグラの演奏。オタマトーンで再現され、会場は笑いに包まれました。そして流れるWorlds End Valentain。スイハ戦はその暴力性が奏でられた威圧感のあるbgmだとゲームをプレイした時には感じていましたが、オーケストラだとその中にある優美さが引き出されていて、聴いていて本当に楽しかったです。
サイゴノ楽園やスライムガールズなども聴いていて本当に楽しく、コンサートで聴く良さを味わいました。
そしてOMORIとduet。omori戦の河合さんだけが照らされる演出は本当に感動しました。もうこのあたりから情緒が壊され、泣きかけていました。
duetでは、自分が座っていた席は丁度ピアノを演奏される方の姿が見えない位置だったのでそこでも「ああ、マリちゃんはいないんだ」と勝手に感じてその世界に一人で入り込んでいました。
Good Morningの希望溢れる音とヴァイオリンの美しい音色によってサニーくんが未来に向かって歩き出す姿がくっきりと浮かび上がってほぼ泣いている状態でした。この爽やかな音楽がコンサートを綺麗に締めくくる最高の演奏で、私の心に永遠に残り続けるであろう存在になります。

コンサートの個人的な感想(11月22日)

次は3周年記念コンサートとなる第2回目のコンサートです。2回目は川崎で行われ、1回目の時よりも規模が大きく多くの人で会場が埋め尽くされていました。今回は物販でomocatサイトでしか変えなかったぬいぐるみたちが販売され、自分もそれをゲットすることができたので本当に良かったです。規模が大きいので前よりもomori好きな方が周りにいることの嬉しさは大きかったです。ただ、(これは会場が大きくなったことへの批判ではないのですが)小さいコミュニティだからこそ感じられた特別感のようなものは前回ほどはありませんでした。2回目の時は前回のような緊張はさほど無く、これから起こる事象全てを受け入れるような気持ちで待っていました。そして始まる2度目のコンサート。大まかな流れは基本前と同じで、By your sideが流れると心の中で発狂したり覚悟していたにも関わらずduetで情緒が壊されました。前と大きく違ったのは二つ。一つはパーフェクトハート戦です。前回、パーフェクトハート戦は演奏されなかったので全くの予想外で、パフェハ戦のコーラスが聞こえてきた時は本当に驚きました。パフェハの異次元のような存在として奏でられる音楽には威厳と、そしてスイハの持つ優美さも兼ね備えていてこれまでとはまた違った感覚を味わいました。そして二つ目はboenさんが登場し、mytimeを歌ったことです。mytimeは前も演奏されていてまた演奏するのは予想していましたが、boenさんが登場するのはこちらも全くの予想外でした。boenさんをあんな間近で見るのは初めてで、興奮していましたがそれ以上に混乱していたためあまりよく覚えていません。それでも、あそこにboenさんがいてmytimeを聴けたことは本当に自分にとって大きな思い出となりました。omocatチームの方々も来てくださって、前よりも多くのサプライズが用意された素晴らしいコンサートでした。

これまでのこと。これからのこと。

この1年間、omoriというゲームにも様々な展開がありました。私がomoriを始めた時よりも多くのグッズが登場しています。冒頭にも書いた通り、コミカライズなど、本当にomoriは大きな存在になってきています。

https://m.youtube.com/watch?v=3yBB2xnR8Zk

特に日本での展開はすさまじく、コンサートのように日本向けのイベントやグッズ展開がされています(omocatさん本当にありがとうございます…!)。omocatさんは日本でのイベントを予定しているともおっしゃっていたので、これからも日本向けの何かが開催されるかもしれません。omoriというコンテンツは、公式により情報やグッズの展開がされればされるほど、リサイタルのチケットのように隠されていた事実が明らかになっていきます。おそらくこれからも新たな展開によってより多くの考察や解釈が生まれてくるようになるでしょう。だからこそomoriは愛され、発展していくゲームなのだと思います。

さいごに

ここまで見てくださって本当にありがとうございます。最初のコンサートから一周年経った今だからこそ振り返ってみてのnote を書いてきましたが、この一年間はomoriと出会ってコンサートという素晴らしいイベントに参加することができ、本当に楽しい一年を過ごせました。そして、またまた次の3回目のコンサートが仙台で開かれようとしています。まだチケットを買うことはできるので最近omoriにハマったという方は是非行ってみてください。また、コレクターズエディションも日本語版の発売が決定したのでそちらも要チェックです!ここまで読んでいただき、本当に本当にありがとうございました!


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