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心の水面

今は、どうか
そっとしておいてください

ふるふる
ふるふる
もう、これ以上
振わせないで

こんなに離れてしまっては
もう、どうしようもないでしょう
ふるふる
ふるふる
震えるココロ

歩くのなら
ゆっくり、ゆっくりと歩いてください
扉を開けるときこそ
そっと、そおっと大切に

安心していたのだ
疑いもせず
きっと、こらえた涙は
王の至宝にも敗けぬものと
四肢に耐えかねるほど
くいしばった時間に
等しい報いが約束されたと

ふるふる
ふるふる
ふるふる
ふるふる
それは、木の葉に触れた光の群れの
一瞬の舞い

このきらめきに気づいたなら
踏みつけないように
清らかな青い風よ
わたしを運んでください
君のユートピアへ

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