秒で伝わる超一流の話し方

<企画概要>

話の上手い人の要素とは何でしょうか。私は、話の長さ×言葉遣い×文章構成と考えています。これらは総じて「話し方」と言いますが、実は、一流のリーダーの話し方は「秒」を強く意識したものです。秒単位の概念を、話し方に取り入れるとは、例えばこのようなことです。以下の2つのニュースを比べてみてください。

「先日行われた衆議院の補欠選挙で、自民党は3つの選挙で敗北しました。政権への影響は 大きなものとなりそうです。」

「自民党は衆議院の3つの補欠選挙の全てで敗北を喫しました。政権への打撃は深刻です。」

2つめの文章の方が瞬間的にその重大さを感じることができます。このように同じ内容でも、文章の長さや主語の位置、言い回しなどで、伝わり方は大きく変わってきます。この本を読めば、「話し方」でこんなに違いがあるのか、これが相手を魅きつける「話し方」なのかと、「話し方」に対する大きな気づきがあると思います。そして、言語化された話し方への様々なアプローチを実践することで、一流を身につけることができ、あなたの行動が変わり、周りの見方に変化が生じ、チャンスや成功をつかむことができるはずです。

 <本の特徴>

この本は、「秒単位」の概念を話し方に取り入れることが特徴のひとつです。昨今のビジネス現場では、一瞬で理解して即断、即決の場面が増えていると言います。さらには、インスピレーションを働かせ、瞬間的にチャンスをものにしなければならないこともあるでしょう。これまで、リーダー本で言われていたのは、それに備えた時間管理術でした。私が主張するのは、話し方にも「秒」を生かすことです。例えば、話す時間を文字の数で考えたり、一瞬を表現する単語を使ったり、文章構成で瞬間的に魅きつけたりすることです。これらは 6分40秒の番組の中で、1万人超の一流リーダーたちの話し方に着目して気がつきました。また、もう一つの特徴は、「話し方」という口調や表現力を、様々な観点から言語化し、「一流の話し方」と定義していることです。筆者は、現在も一流メディアにおいて、話し言葉を文字化し、原稿に落とし込んで、自ら話すことを続けています。この技術を全てお伝えしたいと考えています。

 <章立て>

はじめに
・アナウンサーとは時間通りに話す人  
・テレビが求める一流リーダー的な要素とは
・リーダーの話は短い文章の積み重ね  
・使う言葉の選択で人格が変わって見える

第1章           なぜ秒を意識する必要があるのか
・だらだら話すのは三流   
・SNS でスタンプを使う意味   
・前置きを大事にする日本人

第 2 章  秒単位の文章の作り方
・6 分 40 秒でどんなことが話せるのか  
・あなたは 60 秒で何文字話せるのか
・主語と述語で作る最小単位の文  
・接続詞「~ので」を徹底的に省く  
・原稿を書いて「秒速」を知る

第 3 章  秒で話すためのツール
・主語を「物」に変える効果  
・受け身形がもたらす表現力  
・言葉のビジュル化とは  
・日本語の特徴オノマトペを見直す

第 4 章  秒で伝えるには準備が必要
・リーダーは緊張しないのか?  
・深い呼吸が伝わりやすくする  
・句点は息継ぎと心得る
・見た目は一瞬で伝わる言葉

第 5 章  秒で伝わる文章構成
・一番見せたい瞬間映像から話す  
・全景からだんだんズームアップ  
・予告順番「いったい何が!」
・会話にすればすぐに伝わる

第 6 章 リーダーは話しながら歌う!?
・抑揚とは音の上げ下げである  
・「~を」にアクセントをつけていませんか  
・短文でリズムを刻む
・政治家は歌い上げている

おしまいに
・人の心理と言葉は結びついている  
・朗読の利点を生かす  
・時間と言葉の解像度を上げた先に見えるもの

 <テーマ選択の理由>
6 分 40 秒で経営者にインタビューする番組を10 年間担当していて、時間を秒単位で意識するクセが、私自身にはありました。一方、話す時に量を意識する人はあまりいないように思います。なぜ、内容については吟味を重ねるのに、どのぐらいの量を話せるのか考えないのでしょうか。一方、一流の経営者は時間を意識し、短い文章で要点を伝える技術を持っていました。この経験から、リーダーの話し方とアナウンサーのスキルを組み合わせることが、最高のパフォーマンスにつながると感じました。人前で話すということは、その人らしさを演出することです。 それが上手く伝わることにつながっていく実感を、多くの人に知ってもらいたいと思いました。

 <著者プロフィール>
柿崎元子 アナウンサー・ディレクター・スピーチコンサルタント
青森放送、テレビ東京、NHK とニュース部門に10 年以上勤務 。
通信社 Bloomberg ではニュース原稿をリライトし、自分で伝える業務を
1 日 6 時間担当。 その傍ら10年間で1万人以上の6 分 40 秒の企業インタビューを行う。リーマンショックで解雇を経験。
これを機に、サポート役や人材育成に転向。メディアトレーニング、企業研修などの講師業へ。スピーチコンサルティング会社を立ち上げ、経営者に向けの個人コンサルティングも行う。
ニッポン放送で現役のニュースアナウンサーとして 6 年、 NHKラジオでは、ディレクターとして 9 分間の インタビューコーナーを担当中。
“アナウンサーはデリバリーする人”が信条

明治学院大学、東京工芸大学で教鞭を取る。
早稲田大学大学院 ファイナンスMBAを取得   

以上

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