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プライドってどうやって扱えばいいの?

最近フィリピンに行ったんですが、どうもフィリピン人はプライドが高いらしいです。

最終的には言い負けてあげないと、私怨を買って何をされるかわからないらしく、穏やかな国民性の中にも気を付けるべきことがあるなあと思いました。

今回は、#仕事とプライド について書いてみます。

よく、プライドを捨て、素直になることが成長の第一歩だと言われていますが、抽象的でよくわかりませんよね。

プロとしてのプライドは持つべきだけど、わからないことはプライドを捨てて教えを乞うべきだとか、なんだか都合よく使われるフレーズのような気もします。

僕なりに解釈してみると、「仕事の出来にこだわりは持つべきだけど、質を上げるために恥をかくことは恐れるな」ってことですかね。

とはいえ、言うは易しで、そんなことなかなかできませんよね。

僕は経験上、世の中の8割の人は仕事に情熱やプライドを持っていないと思っているので、飲み会で変な啓発をしたり、説教っぽくするよりも、
むしろこだわりを持てない人たち、うまく謙虚になれない人たちをチームの中でどうワークさせるかということをもっと仕組み的に考えるべきだと思うんですよね。

・どんなきっかけで人は仕事にプライドを持てるようになるのか
・どうすれば人は謙虚に知らないことを認め、質問できるようになるのか

こんな感じのことについて考えてみます。

一般人が仕事にプライドを持つきっかけは3つあります。
・感動作用:お客様に喜んでもらえた、チームの仲間に感謝された、など
・承認作用:ランクアップ(昇進昇格)した、自分が希望するような負荷の仕事を任された、など
・金銭作用:給料が上がった

こうやって見るとけっこう単純ですよね。
特にやる気のない人は感情面でぶれやすい傾向にあるため、顔の見える相手に自分の仕事が満足してもらえることがわかると、どんなポジションの人でも意欲は上がりやすいと思います。

だから、やる気が2%くらいしかない死んだような顔をしている人がチームにいるときは、頭を下げてでも少し時間のかかる頼みごとをして、やってもらったら全力で感謝(直接お礼、メールやチャットで再度お礼、影響力のある他の人に誰々がやってくれたことを感謝しているという話を流す、お菓子をあげるなど)することが、かなり効果的です。

管理職や人事権を持つ立場にならないと何も出来ないと思って投げ出してしまう人もいますが、自分の裁量でやれることは考えればいろいろあるんですよね。

意欲の高い人ばかりが集まっているベンチャーと違って、沈みかけで穴を隠すのがやっとの、昔ながらの日本企業に勤めるならば、ゾンビを人間に戻すところから始めるつもりで臨まなければなりません。

次に、人を謙虚にさせるための方法を3つ挙げます。
・威圧作用:立場や能力の上下関係によって態度を矯正する
・反省作用:チャレンジや失敗の経験をさせることで実力の現在地を理解させる
・尊敬作用:この人みたいになりたい、この人には勝てないと思わせる

最も効果的なのは反省作用です。

僕自身も、謙虚0%の人間でしたが、謙虚さを手に入れたのは、数々の失敗や反省からでした。

そして反省によって手に入れた謙虚さは、同時に恥をかくことへの恐れも軽減させてくれます。

大切なのは成果を出すことであり、それっぽく振る舞ってその場を凌ぐことではないということは、トライアンドエラーと、うまくいかずに苦い思いをすることによって理解することができました。

反対に、長期的に見て最も効果が薄いのが威圧作用です。

無理矢理悪いものに蓋をしてわからせた考えや姿勢は、その蓋が取れた瞬間にまた溢れ出してしまいます。

つまり、本質的には謙虚さや恥をかくことへの恐れは克服せずに、厳しい上司の元で働いているときだけあたかもそのようなふりをしているだけの人間になってしまいがちです。

特に昨今の新卒採用と面接対策の傾向から、みんな繕うことに対して器用になってしまっています。

そのため、蓋を開けてみたら高慢で事故を隠しプロジェクトを破綻させてしまうようなモンスターリソースになっていたということにもなりかねません。

そのような事態は避けるべきですが、多くの仕事の現場で威圧作用が濫用されていることもまた事実です。

今回はプライドというぼやっとしたテーマを少し掘り下げてみました。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

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