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外部から東大大学院に合格した話【合格体験記①】

はじめまして。現在東京理科大学に通っている学部4年の者です。
2023年夏に行われました東京大学大学院工学系研究科電気系工学専攻(以下 EEIS)の入学試験を受験し、合格を頂くことが出来ました。
院試は学部受験と比べて情報が非常に少なく、先輩方のブログに助けられたため、来年度以降外部院試を受ける皆様の一助になればと思い今回筆を取りました。
なるべく詳細かつ赤裸々に描くことを意識しているため、冗長な文章となっておりますが、お付き合い頂けますと幸いです。

さて、今回は院試に向けたざっくりとしたスケジュールなどについて触れ、各科目の勉強方法については別途記事を書こうと思います。



1. 外部の大学院を目指すきっかけ

私が外部の大学院を目指すきっかけとなったのは、自分の研究したい分野の研究室が現在所属している学科に無かったためです。
学部3年前期に履修した授業からその分野に興味を持ったのですが、その授業を担当していた先生がすでに所属先を変えていることを知り、外部の大学院を意識するようになりました。
実際に外部受験することを決め、研究室をしっかりと調べ始めたのは学部3年の11月頃と記憶しています。


2. 研究室と併願先の選び方

研究室の選び方

研究室を選ぶ流れとしては、

  1. CiNii(学術情報を検索できるデータベース)で気になる分野名で検索をかける

  2. 気になった論文を読む

  3. 面白かったら参考文献、もしくは著者名から数珠つなぎに他の論文を読む

という感じです。先程触れたようにどうしても研究したい分野があったため、このような方式を取りました。
かなり時間はかかりますが、今後の自分の人生が研究室の選択によって変わると思うと苦ではありませんでした。
最終的に第一志望の研究室が決まり、そこから EEIS の受験が決まったのが12月になります。
こちらに CiNii のリンクを貼っておきます。

https://cir.nii.ac.jp/articles

なお、院試は志望の研究室に入る資格を得るための試験なので大学自体への入学を目指す学部入試というよりは就職の面接に近いと思います。
そのため、個人的には大学名で研究室を絞るのは得策では無いと考えています。


併願先の選び方

併願先は、まず現在所属している研究室にそのまま修士でも所属するというルートが取れるように理科大を選びました。

また、学部受験と異なり大学院受験では日程が被っていなければ国公立を何校も受験することが可能です。
このことから、他の大学院や東大の他専攻の受験も考えたのですが、自身の研究したい分野が他の大学院には少なかったことと、EEIS・理科大ともに課されない数学が他の大学院では課されるということで受験しないことにしました。
かなり逃げの選択ですが、結果的に正しかったと思っています。


3. 各科目の配点とスケジュール

配点

配点は専攻側から明かされていません。
そのためあくまで予想にはなるのですが、同じ受験科目であった昨年度の入試受験者の成績開示表に記載されていた点数から、

  • TOEFL iBT:120(素点)

  • 専門科目:200

  • 面接:200

だと考えられます。
今年度は全てオンラインでの受験でしたので、工学系研究科全体が集まり対面で受験する数学は受験科目に含まれていませんでした。
こちらの配点を見て頂ければ分かるように、TOEFL と面接の配点がかなり高いため、専門科目以外の対策も疎かにしないように気を付けました。

ボーダーは受験科目がここ数年間で改訂されているため今年度がどうであったかは予想出来ない、というのが正直な所なのですが、大学の公開しているデータを見ると6割前後で推移していることが確認出来ます。


スケジュール

私の院試に向けてのスケジュールは、

11月~12月   志望する研究室を決める
1月~2月       大学の課題と試験勉強のため院試に向けては何もしなかった
3月~4月       基礎学力の定着、TOEFL 対策
5月~本番     研究室訪問、理科大と東大の過去問をひたすら解く

でした。
TOEFL の試験を5月の頭に受けたため、かなり過去問に手を付けるのが遅くなってしまったのですが、それでも最終的には過去問を何周もしていることに飽きを覚え、正直早く解放されたい気分になっていました。

研究室訪問が5月と遅いのは、選考の入試説明会の後に設けられた研究室訪問の機会にお邪魔させて頂いたためです。
この時に教授から研究内容をお聞きし、後日研究室に所属している先輩にお話を伺う場を改めて設けて頂きました。
研究室訪問は論文の締め切りで忙しい12月~2月で無ければ先方の都合がつくかと思います。

絶対に研究室訪問に行くことをおすすめします。

少なくとも2年間は所属する場所ですので、先生の人となりや、研究室がどのようなタイプ、例えば放任主義だとか何時間と拘束されるだとか、そのような内情を知り、自身と相性が良いかどうかは非常に重要です。
研究室訪問はその判断材料となりますのでぜひしてください。

また、スケジュールには書きませんでしたが、志望する研究室が決まってからは研究したい分野の論文を読みました。
単純に自分の興味のある内容なので面白いですし、何よりモチベーションの維持に繋がるのでおすすめです。
こちらの論文は研究室を選ぶ際にも利用した CiNii や、J-STAGE 内で分野名で検索をかけて読みました。
特に J-STAGE はその論文が掲載されている雑誌のリンクに飛び、そこから関連する論文を読むことが出来るのでかなり活用していました。 
こちらに J-STAGE のリンクを貼っておきます。 


今回はここまでとさせて頂き、次回は TOEFL の対策について書こうと思います。
出来る限り答えていこうと思いますので、質問ありましたらお気軽にコメントして下さい。
ここまでお読み頂きありがとうございました。

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