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いま住宅購入を考えている人に、声を大にして伝えたいこと<1>

コロナとそれに伴う環境の変化で、これまで想像していなかった変化が色々な所で起きています。リモートワークが定着した影響で、引っ越しや住宅購入を考える方もいるのではと思います。自分は郊外で親と同居している事もあり、「そのうち通勤に便利な中古マンションを買いたい」とぼんやり思っていたのですが。長期化するコロナの影響で「引っ越しはしても当面住宅購入はしない」という方針にしました。因みに自分は不動産・建築・インテリアの知識("どれも広く浅く"なのですが)と、その業界の頼れる友人のお陰で不動産では「美味しい思い」をできたタイプです。具体的には利便性の高い中古マンションを購入→自分でデザインしてフルリノベーション→数年後に物件価格+リノベーション費用とほぼ同じ価格で売却、という経験です。数年間の家賃とキャッシュで支払ったリノベーション費用が返ってきたお陰で、シングルマザーとして暮らしていく上で非常に助かる”もしもの時のお守り”になる貯金ができました。

でも今のタイミングで住宅購入を考えている方がいたら、「今はやめた方がいい」と、声を大にして伝えたいです。理由は、これまでの不動産価値が根底から揺れている状況だからです。これまで一部の特殊な地域(全国区で誰もが名前を知っているブランド地区)を除いて、不動産の価値は「アクセスの利便性」というファクターが大きく影響してきました。「最寄り駅から徒歩何分」「ターミナル駅まで〇駅・〇分」といった分かりやすい指標です。ただこれは「サラリーマンは毎日通勤する」という大前提の上に基づいたものでした。

1、過密な地域の利便性が一番の魅力となる物件は、今後の見通しが非常に危うい(密な周辺環境と物件の坪単価の高さから、価格低下した時のダメージが大きい)

2、リモートワークが定着しやすいのが「大企業・高所得・ホワイトカラー」のカテゴリーの為、購買力のあるその層が「通勤不要」となると、広さを求めて大移動する可能性がある

3、長期的にはパソナのように多くの大企業の拠点移転・分散が考えられ、「会社が集まる便利な場所」というエリアが今後どのようになるか未知数

不動産というのは、高額で通常ローンを組んで買う人が多いと思うのでいくら知識があって&情報を集めても、ギャンブル的な要素が出てしまいます。ところが今は「これまの常識が非常識」になりうる非常に不安定な状態です。

今「住宅購入を考えている」という友達がいたら基本は「早まるな!と」全力で止めるのですが。例外的に「それならいいかも」という言える地域がごく一部あります。それは「利便性以外に、特色ある魅力で全国区で知名度のある地域」です。こう書いてもイマイチ分かりにくいので、具体例をあげてみます。

例えば関東で言えば湘南は、海好き(特にサーフィン?)好きの人が集まる地域です。海、というコロナの影響を受けにくい魅力と、同じ趣味嗜好を持つ人が集まっている事で実現できるマニアックな店やサービスが定着しており、それが相乗効果を生んでいます。

全く別の例ですが、田園調布や芦屋も「高級住宅街」としての知名度と街並みの美しさ・治安の良さという、圧倒的な「知名度・ブランド力」があります。集合住宅は「管理を買え」と言われるように、街というのはハード(利便性)だけではなく、ソフト(サービスや治安・住人)によって価値が出るものです。

あとは「有名な小中学校があったり、公立校の評判がいい教育レベルが高い地区」もリスクが低いと思います。特に小中学生は安全面から通学時間を短くさせたいと思う親が多数の為、こういった地域はリモートワークが定着しても大移動が起きにくいです。

家は一生の買い物になる事が多いので、‘‘負動産’’を購入してしまわないために今は様子見&情報収集に徹しましょう。自分も‘‘好きなインテリアの家で暮らす’’というのは実現させたい目標なので、情報収集は続けたいと思います。

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