峰不二子と赤いポルシェとみぞれ玉

若い時は峰不二子みたいだったのよ〜と
いわれる
抗がん剤の治療中の利用者様

実はわたし、強み発掘家だけでなく
訪問介護士もしています。

うん！めっちゃわかる！
赤いポルシェとか似合いそう！

あらっ乗ってたのよ〜
運転うまいのよ〜
もう、運転はしないけどね。

あと、服が好きでねぇ〜

そういって
いい生地で、誂えられた
華やかな雰囲気のスーツや
ワンピースをみせてくれた。

外に行く時は着るわよ〜！
帰ってきたら疲れてよれよれ
だけれどもね。見栄張りなのよ！

サービスが終了して帰り際

静かな落ち着いた
しっかりとした口調で

私ね
もっと生きていたいのよ！

しっかりと
自分を生きよう。

そう思わずにはいられない
直球で胸に刺さった。

飴ちゃん食べやぁ

そういって
みぞれ玉を幾つか握らせてくれる、
その手は折れそうなくらいに
とても細くて小さかった。