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尊過厳重保護区域こと韓国BL「恋愛至上主義区域」

先日FODで最終回を迎え、それに伴い私の中で『尊過ぎにより厳重保護区域』に指定されましたことをご報告いたします。無断で立ち入った場合、ビル屋上で待機する数千人のスナイパーに発砲許可が下ります。

全然興味をそそられないフォント

主人公はテ・ミョンハ29歳。
冒頭、ミョンハはバーでお酒を飲みながら小説を読んでいる。先輩が書いた小説で、ゲーム化が提案されているという。
しかしミョンハは「気に入らない」と先輩に向かって苦言を呈する。
それはハッピーエンドの物語でただ一人、幸せになれない脇役がいること。そんなミョンハに先輩は「だったらお前が変えてみろ」と言う。酔ったミョンハはそこで眠りに落ちていく———。



起きたらゲームの世界だったんですけど。

19歳に戻り、学校で目を覚ましたミョンハ。
目の前に”ミッションをクリアして世界を完成させよ”というメッセージが表示され、驚きながらもこれが現実で先輩の書いた小説を基にしたゲームの世界にいるのだと受け入れるまで2分7秒。もうちょっと戸惑えよ。

ってわけか…じゃねーわ

理解早くて助かるけど。私なら一生棒立ちで強制終了される自信ある。
そしてここからのミョンハの行動も早くて良い。
ミョンハに与えられたミッションは、ハッピーエンドになれなかったキャラクター、チャ・ヨウンを幸せにすること。
メッセージに従ってヨウンを探し出し、積極的に距離を近づけていきます。好感度の表示や究極の選択肢、サブミッション、バフ、デバフ(キャラクターの能力を下げたり高めたりすること)なんていう要素もあってゲーム好きとしてはかなりワクワクしました。
制限時間は300日。クリアできなかったペナルティは、死。

え?死??????????????????

ペナルティーエグすぎわろた。

でもこのドラマ、実は想像を超えてなかなか重い物語だったんです。
最初はただのほんわかハッピーラブラブラブドラマだと思っていたのに、回を追うごとに少しずつ不穏な要素が加わってきてどんどんミョンハが追い詰められていくのがもう辛くて心配でハッピーエンド至上主義区域在住の私としましては不安で仕方なかったです。
最終話でこのペナルティの意味に気づいたときは切なすぎて胸が張り裂けたため緊急手術をしてなんとか一命を取り留めました。



尽くす男前受けってそんなのずるい。

強くて優しくてかっこよくてかわいくて頼りになるけど、尽くすのはヨウンだけ。自分に好意を向けてくれる相手でも、ヨウン以外は塩対応。
そんなのずるいですよね?惚れてまいますよね?異論は認めません一切。
演じているのはアイドルグループMYTEENの元メンバー、イ・テビン。特にビジュアルには惹かれなかったのに気づいたらめちゃくちゃ可愛く見えてインスタまで検索してしまった。この腫れぼったいまぶたに布団敷いて眠りたいです。

ヨウンの辛い境遇と不思議なほど似通った人生を歩んできたミョンハ。
だからこそ最初はヨウンを幸せにするためだけに一生懸命尽くしていたんですが、少しずつヨウンの好感度が上がっていくにつれ、ミョンハ自身のヨウンへの気持ちも変わっていきます。
だけど受け入れられない。それは「ゲームの世界だから」という理由だけではなく、ミョンハが抱える”諦め”のようなものがあったからでした。
ネタバレになってしまうのでこれ以上はぜひラストまで観ていただきたい。



引っこ抜かれてあなただけについて行く。

出会った当初、ヨウンのミョンハに対する好感度は「-20」。
想像してください。そっからのデレです。ふり幅が激しすぎてメトロノームだったらぶっ壊れてます。多分最終回の好感度「9999999」ある。
とにかくミョンハ大好きオーラが全開でミョンハの後ろをトコトコついて行く姿がピクミンでしかない。普段スン…としてるくせに笑顔はふにゃふにゃ子猫になるの反則すぎるだろ。
母親はおらず父親は酒飲みで出ていったきり、育ててくれた祖母も亡くなり、続けている陸上は貧しくてシューズも買えない。学校でも壁をつくりいつも独りのヨウンの前に突然ミョンハが現れ、自分の人生をハッピーエンドに変えていく。そんなの惚れるに決まってるし、このゲーム私もやりたい。



ハッピーエンドになるために。

自分の人生と重ね合わせ、ヨウンの幸せを願ったミョンハ。
だけどそれは過去の自分を救ってあげることでもあったのです。誰かを愛するなら、同じくらい自分を愛し、大切にすること。
そのどちらもなければハッピーエンドにはなり得ない。
学園BLらしい青春のキラキラしたかわいさから、最終話に向けての展開が本当に素晴らしかった。
ラストで、先輩がミョンハに伝えた言葉にこのドラマのメッセージがギュッと詰まってると思います。あ〜やっぱいいな~韓国BL!!

ちょっと説明不足なところや謎な部分もありますが、そこらへんは考察が楽しい要素かもしれません。原作のウェブ小説は現在韓国版のみのよう。大人しく考察しとこう。



脇役のこと言うの忘れてた。

画像左から、ミョンハの同級生ギョンフンと、ヨウンの同級生サンウォン。
この二人がサブカプになるのかと思ってたら全然違う。なんとサンウォンがミョンハに惚れる三角関係なんです!え~~~~~~ちょっと大好物なんですけど~~~~~~?!

ただ三角と言っても一方通行過ぎて不憫です。初登場が嫌な奴すぎるし生意気すぎたせいでミョンハにアピールしても全然響かんしむちゃくちゃ適当にあしらわれてて可哀想になってきます。おもろ。
でもこいつ結構いい仕事するんですよ?だんだんかわいく見えてくるし。誰かサンウォンを幸せにしたってくれや…(人任せ)



韓国BLは良作が多いですが、その中でも特におすすめしたい作品です!
絶対必ず死んでも観てください♪♪♪♪♪

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