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随筆: 詐欺電話がかかったことはありますか?


 詐欺電話がかかったことはあるでしょうか。私は本当に詐欺にかかるところでした。
 「市役所の健康福祉課の者ですが」
昨年の暮れのある日のこと、見知らぬ番号から「市役所の健康福祉課の者ですが。」と電話がかかって来た。
「高額医療費の補助の申請をまだされていないようです。申請期間が過ぎない内にしてください。」

 そう言えば、その前の年、病気をして2回にわたり合計1月近く入院したことがあった。その時はしばらくして高額医療補助の申請をして補助を受けた。さらに、入院はしなかったものの、その年は何度も病院に通い、結構医療費を払っていた。
「おかしいな。まだ高額医療補助の申請をしてないものがあるのだろうか」と思いながらも、黙って説明を聞いていた。「でも、どこか何かおかしいな」と思って、「失礼ですが、確認のために、市役所の所属の課と、あなたのフルネーム、直属の上司の名前を教えてください。」と言うと、突然電話が切れた。

  おかしいなと思いながら、市役所に電話をかけ、担当の課に電話を回してもらった。そして事情を説明すると、「こちらの方から電話は誰もかけていません。また、この市役所には健康福祉課という課の名前はありません。」とのことだった。
   さらに念のために、かかってきた番号をインターネットで調べてみた。するとその電話はどうやらイギリスからかけて来たものだと分かった。外国からの詐欺電話にあやうくひっかかるところであった。

  詐欺電話というは、お金をかなり持っている人にかかってくるものであって、私のように節約しながら、年金でなんとか食いつないでいる人にはまず関係ないだろう思っていた。
  今回分かったことは、「公的機関を名乗る人から、お金の話を電話でされたら詐欺と疑いなさい」というのはこのことだとつくづく思った。

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