「太陽」ありきの「北風」を子供たちに
子供に接する時に気をつけてることありますか?
ぼくは、子供の頃大人にいい印象を抱きませんでした。
大人は、「自分の価値観を押しつけてくる人達」。
「この人達は、ぼくの話は聞いてくれないんだな」って思っていました。
昭和の最後の方に生まれたぼくは、昭和の教育の名残を受けました。
学校の先生も、親も一生懸命教育をしてくれたんだと思います。
そこには、感謝しています。
でも、学校での教育も家庭での教育も、ぼくには居心地が悪く。
「大人の子供に対する接し方」に違和感をもったまま大人になり。
職場でもその違和感に気づきます。
上司と部下の関係性が、親と子の関係性であり、先生と子の関係性。
これが続いていました。
「社会に出ても同じだな」と思いながらも。
自分の違和感はなんのか?
その答えをとある「物語」の中にを見つけて。
「あ!これだ!」って思いました。
今回はそんなお話しです。
■「北風と太陽」
「北風と太陽」の話を知っていますか?
イソップ物語という童話集の一つ。
旅人の服を脱がせようとする「北風と太陽」の力比べの話です。
「北風」は、冷たい風で服を脱がせようとする。
「太陽」は、暖かい光で服を脱がせようとする。
最後に旅人は、太陽の暖かい光で服を脱ぎます。
■北風は「価値観の押しつけ」
「おい!服を脱げ!」
これが、北風のやっていること。
無理やり服を脱がせようとする「強要」です。
旅人に「選択肢」はありません。
「強要」をしている限り反発したくなるし、言うことを聞きたくなくなる。
旅人は、余計に服を脱ぎたくなくなる。
北風は「価値観の押しつけ」をしています。
■太陽は「価値観の許容」
「ねえ!あったかいから脱いでごらん!」
これが、太陽のやっていること。
自ら服を似ぎたくなる「許容」です。
「許容」は、「それもありだけど、こっちもいいよ」。
旅人に「選択肢」があります。
旅人の服を着ていることを認めつつ、服を脱いでもらえる様に促す。
だから旅人は、服を脱ぎたくなる。
暖かい光という「価値観の許容」です。
■子供の頃感じたのは「北風」
北風の「強要」は、ぼくが子供の頃に大人から受けた「教育」でした。
本当に欲しかったのは、太陽がやっている「許容」。
ぼくの価値観も認めてほしかった。
「強要」を子供にしている限り、子供の「自分らしさ」が失われていきます。
自分らしさは、「個性」とも言えるでしょう。
「強要」しすぎると、子供の個性を失わせてしまう原因にもなります。
■「太陽」ありきの「北風」を
「北風」はダメなのか?と言うとそんなことはありません。
必要な時もあります。
大切なのは、「信頼関係があるか」です。
「太陽」ありきの「北風」。
「許容」ありきの「強要」。
「許容」という信頼関係をちゃんと作った上での「強要」です。
子供の価値観を認めつつ、違う価値観も提示していく。
子供に選択肢を与える。
それを大人がサポートすればいい。
それが自分らしさを作る根幹になります。
■「教育のゴール」って何か?
教育のゴールは「子供たちが笑顔でいること」。
子供の将来のためにと、大人が頑張ることは大切かもしれません。
が、その頑張りがズレて「大人が主役になってしまう」時があります。
その結果「大人の価値観を押しつけること」になりがちです。
大人は「プレイヤーの選手」ではなく、「サポーターで応援」しましょう。
全ては「子供たちの笑顔のために」。
大切な子供たちに「太陽」ありきの「北風」です。
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