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翻訳文学について研究しています。

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最近の記事

日はまた昇る(ヘミングウェイ)

ヘミングウェイの「老人と海」を読んでみて、意外だったのは自然描写が素晴らしいということです。 海の青と空の青の色彩の描写や遠くに見える岸辺や山脈の上の雲の変化の様子が、繊細に緻密に正確に生き生きと描かれていて、胸が締め付けられるような気持になりました。 英語でもこんな繊細な表現ができるのかと新しい発見をした気分です。 一般的には、繊細で微妙な感情表現は、日本語の方があっているというようなことが言われているようですが、 そんな訳でなんとなくヘミングウェイにハマってしまい、ペー

    • 古典文学の勧め(洋書)

      「戦争文学」って割と読む方なのですが、内容的に興味深いものがあるからというだけでなく文章表現がしっかりしているからで文章表現の勉強になるからでもあります。 何十年間も読み継がれ続けているものは、やはり読みごたえがあって心に響くものがあるように感じます。 新しい現代の本だと、正直なところ、面白い本に出合えた時は、ラッキーだなと感じます。 それでも、途中から面白くなってきたり、真ん中くらいの所に少しだけ面白いことが書いてあったり、最後の方に重要なことが書いてあったり、本題とは

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      • 老人と海(ヘミングウェイ)

        翻訳文学を読むことは、効率的な英語学習になるようです。 よく使われる語句は、関連語句も沢山あるようなので、まとめて覚える方が効率的でしょう。使われる頻度の少ないレアな語句というものは、関連語句も少ないようなので、物語りの文脈の中で、ストーリーの中のコマとして、部品として覚えると効率的だし記憶が定着しやすいようです。 子供が色々な生活体験や経験の中で、諸々の出来事と関連させながら言葉を習得していく過程と似ていると言えるでしょう。 全体的な物語りストーリーと関連させながら、そ

        • 外国語学習

          SNSなどで、英語の文章を読んでいると、かなりよく理解できるものと、まあまあ半分くらい理解できるものと、理解するのが相当難しいように感じるものがあります。 かなりよく理解できる英文というのは、日本語を読んでいるのとあまり変わらないようで面白くありません。 理解するのが相当難しいように感じる英文も難しすぎてやる気がなくなります。 まあまあなんとなく半分くらい分かるような感じがする英文というのは、読んでいるとクイズ問題のような楽しさがあって、やりがいを感じます。 そういう面白い

        日はまた昇る(ヘミングウェイ)

          interesting words

          日本語の「概観」という言葉を実際に自分の文章の中で使ったことのある方は、少ないと思います。 それは、「概観」という言葉が難解で高尚で厳めしいイメージを与えるからです。 その言葉を使っただけで、態度がでかく偉そうにしているようなイメージを与えてしまうからです。 そのイメージに自分を合わせられれば良いのですが、そういうことができる人は多くはないと思います。 ですから、「概観」という言葉は、ほとんどの人にとって使いたいけど使えない言葉になってしまっていると思います。 「概観」は、

          翻訳小説

          外国の文学作品を日本語に翻訳したものは、意味内容はかろうじて通じても文学的に楽しむのは難しいものが多いように感じます。 それは、ほとんどのものが、ただ英単語を日本語に置き換えただけの直訳に近いものが多いというのが現状だからだと思います。 日本語で表示されていても、文章の構造自体は英語の文章構造で、ただ、個々のの単語が日本語に置き換わっているというだけのものがほとんどだということです。 ですから、日本文学を楽しむのと同じような感覚で読もうとすると、文章としてぎこちないもの