【Forward to the Past?】

朝の通勤電車が混雑してきました。コロナ前の混雑に近いような気がします。多くの会社で出社勤務が復活しつつあるようですね。週5日すべてをオンサイト義務づけする企業もあると聞きます。

たしかに職場でface to faceのコミュニケーションを取ることは、仕事の効率性やエンゲージメントを高めるうえで重要だと思います。いっぽうで、経営者や管理者の「顔が見えた方が安心」という理由による過去回帰現象という面も否めないのではないでしょうか?

私はとても残念なことだと思っています。

経理業務は、コロナ禍のもとで大きく変わりました。クラウド会計が常識になりました。証憑の取り込み、仕訳処理、承認といった業務フローがリモートで出来ることが証明されたのです。さらには会計監査もリモート監査が常識になりました。

これは(やや大げさですが)ひとつの革命だったとすら思っています。経理業務の生産性が飛躍的に上昇しました。そこには、一人のヒーローヒロインはいませんでした。たくさんのふつうの経理パーソンたちが、過去に経験のない状況に対応するため、懸命に知恵を絞り汗をかいた成果です。

このような生産性革命は、経理業務だけではなく、営業のほかいろんな業務で起きたのではないでしょうか?

コロナ禍が沈静化したことは実に嬉しいことです。しかし、この間に得られた業務効率化の成果をいっそう発展させていきたいものです。

経営者や管理者の皆様におかれては、そのあたりも十分に考慮して勤務条件を考えて下さいね。たんに「顔が見えた方が安心」というだけでは、社員さんたちがついてきませんよ。さらに生産性の低下は企業の競争力にも影響するわけですから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?