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少年野球④:県大会出場、素晴らしい!けれど。。

少年野球の大会の中でも、最も伝統ある全国規模の「高円宮杯」。
予選の段階で出場資格は絞り込まれ、前年の地区大会で上位進出を果たしたチームだけが出られる、名誉ある大会。(と知ったのは最近のことです)

さて我がAチーム、この高円宮杯に繋がる市大会で次々と勝ち進み、なんと決勝まで進出、見事に県大会すなわち全国大会の予選出場を決めた。
それだけで十分すごいのに、市大会決勝戦では優勝候補の常勝名門チームを破っての見事な優勝!!人口370万の巨大な市の少年野球チームの頂点に立ったのである。
チーム創設始まって以来の快挙に、チーム一同大いに喜んだのであった。

そして栄えある県大会。普段使う校庭や市内各地の公園とは格が違う、プロも使う本球場での開催。電光掲示板にスコアやメンバーが表示され、ウグイス嬢のアナウンスまでされる慣れない雰囲気の中、初戦を見事に突破!
しかし後日の2回戦で惜敗、全国大会進出の夢は潰えたのであった。。

しかしながら高円宮杯予選出場のインパクトは大きく、活躍したエースや四番の子には上部チームのスカウトの声が掛かるし、今まで相手にされなかったような強いチームからも、練習試合の申し入れが次々来るようになった。

そして何より最も影響を与えたのは、監督・コーチのチーム運営方針。
決して名門ではないにせよ、元々結構ガチに活動するチームではあったけど、結果を出したことで大人の目線と求めるレベルが上がり、勝利至上主義が更に色濃くなっていったのであります。

まぁスポーツである以上、負けるよりは勝つ方が気分がいいし、そのために上手な子を優先して試合に出すのは当然で、実力主義は避けられない。
それでも、チーム全体に均等に機会を与えられての競争の結果ならまだしも、育成段階はBチームで卒業、春に新Aチームが結成された時点で既に選別は実質的に終わっていて、6年生7人+5年生2人が不動のレギュラーに、残りの6年生と我が息子を含む5年生は、控え組としてがっちり固定されたのであった。

控え組の宿命は厳しい。毎週毎週の試合ではもっぱら声出し応援、ベースコーチ、ボールボーイやバットボーイ等のお手伝いに勤しむ日々が続いたのでありました。。
それでも文句も言わず毎週朝から晩まで活動に参加する息子を、親としては応援しないわけにいかない。
ママも弁当作りと月1、2度の当番で大変なのに、パパだけ何もしないわけにいかないので、都合がつく限り車出しには協力したのであります。

それでも、午前・午後とも試合、出番も練習時間も勿論なく、ボールを触ることもほとんどできず、ユニフォームも汚さず綺麗なままの息子を車に乗せて帰ってきたりする日もあり、さすがに疑問を感じるようになったのでした。。

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