俺は甘えているのかな?
努力不足とか甘えとか言われることが多い。
仕事で不適応を起こしているのは事実だと思っているのだが「お前の心が弱いからだ」と言われたら反論できない。
しかし悪魔の証明で、自分の不運や能力不足というのは理屈で説明するのがとても難しいのだ。
だって「知的障害があると認定された」と言っても「気の持ちようだろ」で済まされるのだからどうにもならない。
診断が出ているなら主観でも思い込みでもないだろうし、先天的に知能が低いなら、気の持ちようや努力でもどうにもならないだろう。
これでは不運というのを説明しても分かって貰えないだろう。
家庭環境が悪いわけではなかった、友達にも恵まれていた。運動神経も悪くない。
しかし能力以外でも絶望的に不利な要素が結構あった。
口が臭いとか、顔が不細工とか…まあ外見に関することだ。
これで人を回避するようになったと自分では思っているのだが、これも甘えなのだろうか。気の持ちようなのだろうか。ちなみに口が臭いと言ってきた人間は記憶にあるだけでも5人ほどいる。
それでも俺の思い込みかつ甘えなのだろうか。
入った部活と高校も悪かった。不運だった。
部活はその学校でいちばん規律が厳しかったと思う。
そして何より自分以外の男子は皆辞めてしまった。心細かったし、伝統では男子が部長になるはずだったのだが、僕が無能であったため選ばれなかった。明らかに自分に原因があったと分かっていたので、不甲斐なかったし情けなかった。自尊心はボロボロだったと思う。
外出する際も臆病になった。
笑い声に敏感になった。
これも甘えで努力不足なんだろうか。
僕にはどう頑張ればいいのか分からなかった。
今タイムスリップすればマシになっていたと思うが、それはある程度知能指数が上がっているから解決出来ることであって、当時はベストを尽くしていた。
我ながら甘えと甘えじゃない区別は、自分の中である程度判断ができると思っている。
その時とった行動以外で良い選択肢がないものは甘えじゃない。
事故にあった人に対して、「なぜ車を避けなかったの」とか「なんでそんなところ歩いていたの」と責めたり、
戦死した兵士に対して「弾を避けられただろ」とか「立ち回りが悪い」と言うようなものだろう。
野球中継で選手に文句を言っている人はよく見る。
多分あの感情なのだろう。
「自分ならこうするのに、何やってるんだ」みたいな。
たぶん僕も過去の自分を見たら、改善点が浮かぶと思うが、やはり知能的なハンデがあると知っているので改善点は浮かばない。他の人ならば、過去の僕の失態を見た時に「ちゃんと話聞けよ」と単純な解決策を提示するが、当時の僕は聞いても分からないのだ。
耳には入っている。
しかし頭に入った際にショートを起こす。そして抜ける。
入ってきた情報の処理が、理解ができないのだ。
これは甘えなのか?努力不足なのか?普段の行いが悪いからなのか?
やはり野球中継にごちゃごちゃ言うおじさんだ。
選手はベストを尽くしているのに、浅い知識と経験で、偉そうにタラレバを語るな。
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