人間の視覚VSコンピューター
全盲の整体師、高野を日々サポートしているささきです。
高野が生きているのが「現代」で良かったな~と思っていること、
それが「コンピューターの進歩」です。
科学の進歩のおかげで、
目がまったく見えない高野でも
音声パソコンやスマホで
インターネットのサイトを閲覧することができ
(視覚障がい者用の読み上げソフトがある)、
本を読むことができ、
(ボランティアさんが朗読した本をデータで貸し出してくれる図書館がある)
メモや文書作成をすることができます。
メールやLINEで友人、知人、家族とつながることができて、
知り合いも増え、世界も広がります。
時代の進歩とコンピューターには「大感謝」なのですが、、
「まだまだじゃのう・・・」と思うことも・・・
人間の視覚はあなどれない・・・
時々、高野からパソコンの画面を示され、
「ねえ~、これを見て!」だの
「これを注文して!」と頼まれることがあります。
その頼まれごとを聞いたとしても
5分~10分で終わるような内容なので
私にとって、別に大した労力ではありません。
ではなぜ、高野はそんな簡単なことを私に頼むのか??
そこにはコンピューターゆえの落とし穴がありました。
私たちは、
インターネット通販で何かを買いたい!と思ったら・・・
目当ての品物を扱っているサイトを検索して、
比較検討して、最終的に良いと思ったものを注文しますよね??
比較検討には時間がかかるかもしれませんが、、
「購入ボタン」を押すのは一瞬です。
しかし、これが、視覚障がい者の高野にとっては
果てしなく時間がかかることになるのです・・・・。
ちょっと想像してみてください。
視覚を使わない状態で
音声読み上げソフトを使い、
インターネットサイトを読ませると何が起こるか??
答えは
「すべて読む!!」です。
すべて読んでも何か差し支えある?
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが・・・
差し支え、大ありです。
「すべて読む」ということは、「何もかも読む!!」んです。
端っこに出ている「広告」から、
今は読もうと思っていない「会社概要」から、
「プライバシーポリシー」まで、
そのページに載っているすべてを読みます。
目が見えていれば、
「ページの全体」がわかっているので、
必要ないところは、読まないし、
さっさと購入ボタンを押しますよね?
ぱっと見て、ぱっと「取捨選択」できる。。
しかも、それを無意識のうちにやっている。。
人間の視覚はかなり高度なことを
やってくれているのです。
もちろん、高野も
興味のないところは飛ばす操作をしているようですが、
事前に避けることはできないので、
(興味があるかないか、そこを音声で読まないとわからない)
「飛ばす」というより
「通り過ぎる」と言った方がいいかもしれません。
必要な情報にたどり着くまでの長い道のり・・・。
しかも、視覚障がい者用の読み上げソフトは重く、
思ったように動かないこともあります。
なので、私にとって5分~10分で終わる作業は、
高野にとっては1時間以上かかるものになってしまうのです!
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
Excelの表の場合、数字や言葉が入っていない空白は、
読み上げソフトでは
「ブランク!(空白)ブランク!(空白)」と
読みます・・・(;'∀')
LINEのスタンプは
音声が出るものでなければ
「〇〇さんがスタンプを送信しました」と
いうことしかわかりません。
写真はキャプションがあったりすれば
〇〇の写真かな?などということはわかるようです。。
つらつら書いてきましたが、、
何を言いたいかと言いますと、、
「営業」に来るみなさん、、
高野にとっては、、
円グラフも棒グラフも無駄だってことですよ。。。
人間の視覚情報の、一瞬で伝える情報量は膨大。
「見た目が9割」とか「百聞は一見に如かず」と言いますが、
カラフルな資料をご持参されても、
データで送られても、高野には読めません!!
「視覚」に頼らず、「言葉」で!!
お願いいたします。
あ、でも見えなくても
様子や態度で信用していい人物かどうか
判断していますので、
言いくるめよう、という方はご遠慮くださいね。。
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