これにも視覚の情報が必要だ!
盲目整体師の高野をサポートして2年。
これにも「視覚」の情報が必要だったのか!
と気づいたことがありました。
「目が見えない」とできないことはたくさんあります。
たとえば、車の運転、ゲーム、美術鑑賞やきれいな景色を見る、
未知の場所にひとりで行く、など。
これらのことは、見えないと難しいだろうな~ということは
容易に想像ができると思います。
しかし、視覚の情報が必要なのは、
移動することや物理的なことだけではありません。
人とのコミュニケーションでも、
「視覚」は重要な役割を果たしているのです・・・。
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日々の生活の中で、高野に呼ばれることがあります。
行ってみると、その用事の内容は、
靴下の右と左が合っているか、とか、
(この前、履いている靴下が片方黒で片方グレーだったΣ( ̄□ ̄|||))
洗濯後のタオルの、どれが整体用なのか、とか
(私がヘッドマッサージやハンドマッサージでオイルやクリームを使うので
色を変えてわかるようにしている)
用事そのものは簡単なものなのですが、、
呼ばれる瞬間が、どうにもタイミングが悪いときがあるのです。
私が洗い物をしていて、
手が洗剤で泡だらけになっているときとか、、
銀行などにお使いに行くのに
時間に追われて高速で出かける準備をしているときとか。。
また、とんちんかんな応答になっていることもあります。
整体のお客様がいらっしゃって、
お帰りのときには「ありがとうございました!」と言って
お帰りになりますが・・・
その前に、お茶を淹れたことや、上着をお渡しした私に対して
軽いあいさつで「ありがとうございました」と
おっしゃることがあります。
そうすると、施術ベッドを片付けていたり、
カルテをパソコンで書いていたりしている高野から大きな声で
「ありがとうございましたー!」と返ってくることがあるのです(;'∀')
(いや、まだ先生があいさつするタイミングじゃないよ~)
私たちは、あいさつにしろ、言葉を発するタイミングにしろ、
目で見て、瞬時に判断しているんだな・・・と思いました。
☆☆☆☆☆☆彡★★★★★☆☆☆☆☆☆彡★★★★★
このようなことは、高野だけではなく、
視覚に障がいをお持ちだとよく起こることなんだな、
ということを理解したできごとがありました。
以前、整体の呼吸法の講座に参加したときのことです。
それが、ただの呼吸法ではなく、
ヨガのようにポーズをとる呼吸法で・・・。
隣の席には、ガイドさんなしで
ひとりで参加している視覚障がい者の方がいらっしゃいました。
(視覚障がい者はその方と高野の2人だけ)
講座では、パワーポイントや映像を見せながら
先生が説明し、「さあ、実際にやってみましょう!」と
実践編に移ったのですが、
簡単にできるものと、実際にやってみると難しいものがありました。
先生に質問したくても、、
広めの教室で、先生ははるか遠くに・・・。
参加者(20人ぐらいいた)の方々の席を回って
チェックしたり、説明したりしています。
すると隣の席の方が
「せんせ~い、せんせ~い!」と大声で先生を呼び始めたのです!
先生は遠くで、他の参加者の方に熱心に指導中・・・。
その状況を見ることができれば、
今、先生に声をかけることは難しいから、ちょっとあとにしよう、、
タイミングを見計らって声をかけよう、と
判断することができるのですが、、
いかんせん、、彼にはそれが見えないのです。。
もし、見えていたら、
「先生が忙しいのが見えないのか!?」とか、
「空気読めよ!」とかって
怒られるシチュエーションではないでしょうか・・・。
しかし視覚障がい者の方にとっては、
受け入れられやすいタイミングは見て判断することはできません。
そして何もしなければ、先生は来てくれないかもしれません。
自分から発していかないと、
わからないことはわからないまま終わってしまいます。
私たちは、会話やコミュニケーションでも
「視覚」に頼っています。
視覚障がい者の方と接するときに、、
とんちんかんなタイミングで言葉が出てきても、
空気が読めない、と感じることがあっても、
大目に見てほしいな・・・と感じたできごとでした。
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