料理において大事な思考

今日の夜は唐揚げを作るつもりだった。
前々から醤油と酒と生姜で鶏肉に下味をつけて、あとは揚げるだけの状態。
片栗粉と小麦粉をまぶして、いざ揚げん・・・・

なんとここまで来て油が大変に足りない状態であることに気づく。
大さじ3杯分くらいしかない。

時刻は午後20時にならんとしていた。
今から外に出るのか・・・?
いや、外は暗い。虫とエンカウントするかもしれない。あと地味に面倒くさい。

ならば鶏肉をやめるか?
・・・いや、鶏肉を食べなければ今日のメインはない。
味噌汁と米と副菜のみの、大変合理的な、徳川吉宗もニッコリな質素飯になってしまう。
・・・そんなことは断じて許さん。

ということで、たった大さじ3杯の少ない油で揚げ焼いてみた。
なに、ちょっと油が多い炒め物のような要領でやればいいまでのこと。
普通揚げ物に鍋蓋をするのは厳禁だが、今回は焼き物なので弱火で蓋をして中まで火を通す→仕上げに強火で表面カリッと、を心がけた。

出来上がりは、唐揚げの見た目をしたチキンソテーみたいな感じだった。
カリッとはしていないが、ふっくらモチモチした食感。
そして少量の油を使用することで、胃もたれの心配もなくあっさりといただけた。

唐揚げの、あの背徳感満載の食べ応えはないものの、おうちごはんとしては上出来な仕上がりだった。
なにより、油の処理が大変に楽だ。

「〇〇がないから作れない」と嘆き諦めるのではなく、代替案を見つけたり多少諦めたりすることって料理にとって大事なことだ。
今日はそれを改めて思い知った日だった。

・・・まあ、でも、今度外食した時に唐揚げ定食があったら迷わずそれを頼みそうですが。
カリッカリの唐揚げラヴ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?