人を殺したいぐらい憎む

怖いタイトルをつけました。ちなみに、人を殺したいぐらい憎んだ事はありません。

今、文章講座で『穴』をテーマに小説を書いていて、そのネタを何にしようかずーっと迷っていました。昨日、めちゃくちゃどす黒い感情が出てきて、もうこれしかないという事で書き始めました。

それは不倫をしていた頃の話です。相手は職場の上司でした。30歳から35歳くらいまでかな。相手に言い寄られる形で始まりました。断りきれなかったのです。
不倫だし歳下だし、まぁ、彼はいろいろ甘やかしてくれました。私は彼の家庭を壊す気は一切なく、いつか別れないといけないとずーっと思ってなかなか別れられずというグタグタ感満載の付き合いでした。

不倫をしていた時は彼の家庭を壊すなんて滅相もないと思っていました。だけど、私の腹に芽生えたどす黒いマグマはあの不倫の時に言いたかったであろう本当の気持ちのようでした。それを小説の一節に出てくるまま滔々と書きました。

会った事も見た事もない相手の奥さんを罵りました。私の方が彼にぴったりくるとか彼に愛されてるとかそんな言葉が出てきました。もっと彼を大切にしろ、子供もへなちょこに育ってるし、妻として何やってるんだとか。

そして悪態をついた後、なんと、その奥さんを殺しそうになったんです。奥さんが職場に乗り込んできて、私は食堂にある包丁がキラキラ光っている所を見つめる場面で終わりました。

おー、そんなに激しく奥さんを邪魔者で無能だと思っていたなんて!!

まだ文章は書き殴っただけなのでこれから整えて、ラストまで書けてないので書き足します。

この先、包丁を取って奥さんをさそうとした所で止められて、ただ傷害事件にはなって私が捕まる。そんなストーリーが思い浮かびます。

もしかしたら私はとことんまで誰の迷惑も顧みず、感情に振り回されて我を忘れたいのかもしれません。
感情に振り回されることに憧れているのかもしれません。それは思考支配の私と対極にあるからです。

もしかしたら、私は感情に振り回されて誰かを殺せる才能があるのかもしれない。どんな刑事罰を受けようとも反省しないというサイコパスな才能があるのかもしれない。だから思考で自分をコントロールして、保とうとしていたのかもしれない。
もしかしたら、とことんまで堕ちたいのかもしれない。堕ちることで今までの価値観を全て手放し、真っさらに自由になりたいのかもしれない。

そんな事を思ってしまいました。現実の世界では無理でも小説の世界ではいくらでも書けます。さぁ、私を奈落の底まで落としてみよう。
ちなみに堕ちる所は奈落であって地獄ではありません。地獄はがんじがらめの『今』だからです。奈落の底は今の場所よりはマシなのかもしれない。

妄想の世界で奈落に行ってみよう。
何が変わるだろうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?