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戦いの傷を癒す? 傷が教えてくれたハーブこのヤロウ!

庭では例年より遅れてセイヨウノコギリソウの花が咲きました。セイヨウノコギリソウは別名ヤロウと言います。

ヤロウの学名のAchillea(アキレア)は、セイヨウノコギリソウ属を意味し、英雄アキレスからきています。英雄アキレスが、トロイア戦争で負傷した兵士達の戦いの傷を癒やすために使用したハーブとして古くから使われ、知られています。

傷を癒すハーブといえば私の中ではカレンデュラが真っ先に頭に浮かびます。
子どもの怪我や傷では、これ以上に効く物を私は知りません。何を使ってもダメだった寝たきりのお子さんの褥瘡にも効いて驚かされた事もあります。
なのでアルコール抽出したティンクチャーを自然界のマキロンと私は呼んでいます。
そんなことから、私は、なんでも傷にはカレンデュラでした。

でも一度だけヤロウが劇的に効いた思い出があります。
それはゴールデンレトリバー女の子の問題で来ていたクライアントさんとの出来事。 
一緒に住んでいるパートナーに何度か噛みついていると言う事でした。パートナーが嫌がる事をするのが問題でと語ってました。

そして、話を伺っている途中、うちにあるマッサージ棒を取れとばかりに「ワン」と吠えました。
その方は人の物なのに躊躇なく取り渡そうとしたので、私が「それは大事な物なので困ります」と言うと、困っておやつを出してご機嫌をとってました。するとまた、あれ取れとばかりに「ワン」と命令すると、飼い主さんは困ったように私の目を見て来たので、「大事な物なので貸せません」と言うと、「ダメなんだって」と犬に言いました。

すると途端にその子の顔が険しくなり、飼い主に噛みつこう飛びかかりました。とっさにそれを庇って私の手の甲に犬歯が刺さり、勢いよく血が噴き出て、飼い主さんの白い服が血だらけになって飼い主さんが恐怖で震え出しました。
私は犬を片手で押さえつけて、飼い主さんの背中を叩いて大丈夫だから!と言ってなだめました。そこで彼女が泣きながら話してくれて知ったのは、息子さんにも噛み付いて何針も縫う怪我をしていて、息子さんが犬が怖くなっていると言う事でした。普段はとてもかわいく、美しい天使のような穏やかな子です。
この悪魔と天使のような急変ぶりに驚きました。

我が家にもゴールデンレトリバーがいた事がありますが、ほかの犬に比べ比較的穏やかな犬種で飼いやすい犬種でもあります。

ほとんどの場合、問題は飼い主や環境なので、
様子を見たところ、その方は愛犬を溺愛していて、依存に近い状態でした。完全なアルファーシンドロームだと思い、これは愛犬の問題ではなく飼い主さんの心の問題だと思いました。

アルファシンドロームとは日本語では、権勢症候群といい、犬がリーダーになってしまい家族という群れを仕切り、ボスとして立ち振る舞うことで、思い通りに行かないと不安で噛みついたり多くの問題行動が発生する場合があります。

犬だけでなく、人間の子どもも、子どもの言いなりになる親だと、子どもの欲求やわがままが常に通るので、思い通りに行かないと不安になり癇癪を起こしたり暴力的になったりします。

子どもや犬の欲求やわがままの言いなりになる事は社会性のない未熟な犬や子どもにとっては、そんな中で家族のリーダーとなるので親に守られているという絶対的な安心感が得られず、常に周りに気を張り身を守ろうとするので精神的に不安定になります。

よく、子どもの個性を尊重するなどと言ってわがままと個性を勘違いして、親が子どものわがままの言いなりになっていて、お子さんが暴力的でという相談に来る方も多いです。

お子さんの問題ではなく、良かれと思ってやっていた親御さんの対応の問題であった事もよくあります。

私は児童施設に長年勤めていたので、犬よりそんな人のお子さんに噛みつかれた事の方が多いので噛みつきは暴力と捉えていないです。

子どもだって噛みつきたくないし、人を傷つけたくないし苦しんでいるんです。
噛みつかなければならない程、家族の中で緊張し伝えられない不安があり、恐怖からの葛藤の表現だと捉えてます。

飼い主さんとこの子の間では意志の疎通はできている物のワンと言えばおやつをあげたり犬を上にした服従関係が完全にできていました。

ああ、この子は、飼い主さんの心の問題を知らせるために、ここで問題を起こしてくれたんだと思いました。

私はこうしてお子さんや家族の犬や猫や鳥などの動物の言葉にできない心の叫びの表現を見てきました。

それは時として、病気という身体の異変で現れたり、噛みつきや暴力行動などとして現れたりさまざまです。

興奮状態だった犬は、私が押さえつけた事で、降参したのか、すぐ、落ち着き力が抜けた瞬間を見逃さず、すぐ身体を拘束してリラックスポーズにしました。

泣きじゃくる飼い主さんに大丈夫だから、よく見ててと言い、リラックスポーズを教えました。

これを毎日やって下さいね。と言い、犬が完全に落ち着いた後、一緒にリラックスポーズも練習してもらいました。

その間中、私が余程、怖かったのかもしれません、飼い主さんも躊躇してましたが、できるから!と大きな声で言い、リラックスポーズさせました。
お互いとても緊張して、ずっと私の目を伺っていました。
犬も、もう、噛み付いて言う事を聞かせるのは無理だと諦めになったのかもしれません。
身体に力が抜けたのを見て、いい子だね、辛かったね、よく頑張ったねと言いなでました。物分かりの良い頭の良い子で、じゃあ、横で大人しくしててねと言うと、私の横で落ち着いて伏せして寝てしまいました。
そしてアルファーシンドロームの事や対応などを話し、飼い主さんこそレメディーとケアが必要だなぁ…と思い、飼い主さんを落ち着かせて帰しました。

帰ってから、ホメオパシーのレメディーとカレンデュラで消毒し、血液浄化のエキナセアを飲みました。
いつもでしたらこれですぐ良くなります。

ですが、信じられない痛みが襲って来て、どのレメディーも効かず、火傷のように熱を持ち、腫れあがり、関節まで痛くなりわなわな震えて包丁も握れないくらいになりました。
熱を持ってたまらなく痛いので冷やしたら、より痛くなりました。

そうなると、感染症など焦ります。あっ抗生物質に頼った方が…と恐れ弱気になったので、Acon、Arsをとりました。

すると落ち着き、良い観察のチャンスじゃん!
自分を使った人体実験だ!と好奇心に変わりました。

カレンデュラのチンキも無くなってしまった時に横にほとんど使った事がないヤロウのチンキがあるのに気がつきました。

あっ、偏頭痛には使うけど、ヤロウも傷に良かったけ?と思いヤロウのチンキを付けた途端まるで皮膚や肉が怒りを持っているように感じました。そして、毛布で包まれたいという感覚が起こったので、手で覆うと痛みが少しおさまったので、包帯をしてみました。するとズキズキするもののぽかぽかと安心する感覚がきました。

うわー、こんな感覚はじめて!ヤロウの癒しって、こういう風に傷に効くんだ〜と思いました。 包帯って、初めてしたけど気持ちいいなぁーと気持ち良い感覚を楽しみました。

そして普段痛みを感じないので手があるなんて意識した事はなかったのですが、痛む度に、手の存在に気付かされ、まるで、私はここにいるよという自己主張のように傷や痺れた親指や薬指など、時間を変えて痛みで存在を主張してきました。その度に、1つ1つが大事な存在だなぁと思えて良い子、良い子とさすり痛みを鎮めました。
普段は少し物に触れてもなにも感じない手が傷があるので、ちょっとした物に触れるだけでも痛みで敏感に反応して、あっ、傷ついていたんだったっけ、と気がつく度にさすり、大丈夫だよと声をかけてました。
こんな事はカレンデュラでは経験した事なかったです。

そんな時、別のクライアントさんが来て、包帯を見て驚き、聞いてきたので、あっ、ちょっと犬に噛まれてと言い、ヤロウを始めて使った事を話すと、あっ、「ヤロウ効きますよね〜私のように良い子で生きてきた人に!このヤロウの怒りのヤロウですよね〜」と、クライアントさんが言ってきたので、えっ⁉︎ 情報降ってきた!と思いました。  

そしてマザーティンクチャーの本を読見返しました。

本を見返すと、ありました。
出血を伴う傷、大量の出血、そして「この野郎」と。

あっ、やっぱり、クライアントさんの心の声だったと思いました。
そのクライアントさんは、愛犬と同じように美しく、スレンダーでモデルもしてるくらいな方でした。性格も穏やかで優しい方ですが、どこか自信がなく、尽くすのにどこに行っても邪険にされていました。そして悔しさで怒りも溜めていました。

そして、何度かそんな人間関係の話の中で「このヤロウ!って思った」と言っていたのを思い出したのです。

うわー!細胞や皮膚は感情を持っているって、こういう事ね。感情を共有してるのねと思いました。

それで細胞も納得したのか、すぐに良くなりました。
かなり深い傷だったのに跡も残りませんでした。ヤロウという植物の潜在能力と自己治癒力の融合の力に感動してしまいました。

そして、ますます植物が好きになりました。
ヤロウの花が咲くといつもこの事を思い出します。

戦いの傷を癒すハーブ。

私たちは1人で生きているようで、1人ではない。細胞1つ1つに意識や感情があり、この花の集合体のように1つとなって1人のいのちを生きている。

社会で戦ってきて、消耗している人に
戦っている自分に気づき、少し自分に優しくなって、自分を癒してあげてくださいね。
そんな時にもしかしたらヤロウがお役に立てるかもしれませんよ。

植物って、なんてステキなんだ!
そして自己治癒力に
感謝♾合掌

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