今こそ哲学を学びなおそう!
皆さま、こんにちは!
合同会社ハピオブの広報スタッフYです。
今週もハピオブ公式noteをご覧いただきありがとうございます!
ハピオブ公式noteでは、毎週書籍の紹介や会社の日常を発信しています。
先週の記事はこちら
今週の書籍
今週の書籍は、小川仁志氏の『わかりやすい哲学』です。
この書籍は、万人に向けてきちんと哲学の知識を教えてくれる場が無い日本において、哲学を学びたい人の入門書となるような内容になっています。
私広報スタッフYも高校の倫理以来、哲学を学べていないのでこの機会で少しでも哲学を知り、哲学を楽しもうと思いこの書籍を選びました。
今週もよろしくお願いします!
小川仁志氏について
『わかりやすい哲学』著者の小川氏は、商社マン・フリーター・公務員を経た異色の経歴を持つ哲学者であり、山口大学国際総合科学部の教授も務めている。NHK・Eテレ「世界の哲学者に人生相談」では指南役を務め、最近ではビジネス向けの哲学研修も多く手掛けている。youtubeでは「小川仁志の哲学チャンネル」で哲学について発信している。
小川氏のyoutubeチャンネルはこちら
Q.そもそも哲学ってなに?
哲学は、「世界はどんな原理で動いているのであろうか?」という問いに応えようとしたところから始まっています。
哲学発祥の地と言われる古代ギリシアでは、世の中が現代ほど整備されていなかったため、人々は不確実な世の中から普遍的な真理を探し出そうとしました。そのため、当時の哲学者たちは万物の根源を証明しようとしました。
例:タレス→水
アナクシメネス→空気
クセノパネス→土
ヘラクレイトス→火
エンペドクレス→水・空気・土・火の四つ
このように世界の本当の姿を知ろうとする営みを、「智(ソフィア)を愛する(フィレイン)」という意味で哲学(フィロソフィー)と呼ぶようになりました。
つまり、哲学とは世の中の真理=本当のことを見つける作業です。
哲学は役に立つの?
哲学は他の学問に比べて、日常生活で役に立つ場面は少ないと思う方が多いのではないでしょうか?
実は哲学ほど物事を深く考える上で役に立つ道具はほかにありません。
哲学を学ぶことで、批判的に物事を疑い、想像を膨らませ、それらを論理的に再構築する力=思考力を鍛えることができます。
例えば、現代ではスマホで軽くニュースを読んでそのニュースを分かった気になっている人が大勢います。しかし、ニュースを知る本来の目的は、その背景にある世の中の動きを知ることにあります。この時に役に立つのが哲学の考え方です。
人類普遍のお悩みを哲学で解決!
本書の3章では、人類にとって普遍的な悩みを哲学の概念を用いて論理的に解決しています。今回の記事ではその中から仕事について紹介していきます。
仕事編:会社と社員はどちらが大事なのでしょうか
会社とは一体何なのでしょうか?会社というものが実在するのか、もしくはその社員だけが実在しているのか。
この疑問について普遍論争をもとに、本当の実在とは何であるのかを考えていきます。
《普遍論争》
例えば、犬を見ると私たちは「犬だ」と認識します。
しかし、普遍的な「犬そのもの」は現実に実在しているのでしょうか?
それとも実在しているのは個々の犬だけなのでしょうか?
このような論争のことを普遍論争と呼びます。
会社は「ある」と言ってもどこにあるのかが分かりません。
事務所や建物はあくまで場所であり会社そのものではありません。
また、社員一人が辞めたところで会社と残りの社員はそのままですが、社員が全員辞めたら会社はなくなってしまいます。
そこで、「オッカムの剃刀」という法則を用いて考えていきます。
この法則は、科学理論は仮定が少なくて簡単なものほどいいということを表しており、実在しないものを実在するかのように思ってしまう私たちの誤解をただすものです。
すると、「ある」ことを証明するのにあらゆる仮定や論理が必要な「会社」と、明らかに実在している「社員」とでは、社員の方を大事にするのが自然であるという答えにたどり着きます。
おわりに
今回の記事では、『わかりやすい哲学』を紹介しました。
日常生活の中であまり役に立たないと思われがちな哲学について、一から分かりやすく解説した本書は、哲学に興味がある人もそうでない人も、理解し、楽しめる一冊だと思います。特に人類普遍のお悩みを解決する章の、我々人類が「何となく」や「あたりまえ」と感じていることをいま一度考え直して納得感のある答えを出す、というところに哲学の面白さがあると感じました。本書では他にも、ソクラテスやプラトンなどの偉大な哲学者15人の紹介や相関図、小川仁志氏主宰の「哲学カフェ」を誌上で行ったものなど興味深い内容が多くあるので、気になった方や哲学を楽しみたくなった方はぜひ読んでみてください!
また、弊社で1on1のセミナーが開催予定ですので興味のある方はこちらの記事をご覧ください!
今週もハピオブ公式noteを読んでいただきありがとうございました!
合同会社ハピオブ 広報スタッフY
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?