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2022年初春

2022年を迎えました。皆様どのような新年を迎えられているでしょうか?2022年が、皆様にとって、実り多い喜びに溢れる日々になりますように。

2021年は、あいかわらずコロナに振り回された年でした。海外への渡航は相変わらず制限続きで、業務との兼ね合いから日本に気軽に戻ることもままなりませんでした。12月には今までの20年間を振り返えることになる出来事もあり、個人的には心身ともに疲弊することも多くありました。

ただ、改めて振り返ってみると、コロナ禍にもかかわらず、デジタルの恩恵でオンラインでできることも増えています。デンマークでは、外出や友人との交流などはそれほど制限されずそれなりに充実させることもできましたし、苦難の中からは、今後の方向性の兆しを見つけることができたと思っています。なによりも、多くの方々から受けた数々の幸せなコメントやアドバイスは心の支えとなりました。ありがとうございました。皆様のコメントや行為を忘れずに心に留め、毎日の小さなことを軽視せずに丁寧に過ごしたいと思います。

仕事の方は相変わらずです。2020年1月にロスキレ大学で職を得てすぐにコロナ禍となり、右も左もわからない状況は続いています。自由奔放な学生たちの行動を楽しみつつも悩まされることも多く、手応えを感じないまま、研究の方向性を定めることもままならず、もやもや感と不安とが同居している状況は続いていました。今、ようやく、もしかしたら暗いトンネルを抜けようとしているのかもしれません。

2022年の目標

2022年は、オンライン重視から目の前にいる人たちとの交流に焦点を絞っていきたいと考えています。オンラインでの執筆は継続しますのでデジタル界から消えることはないと思いますが、オンラインでの発表をはじめ、手触りの感じられないオンライン活動は制限しようと考えています。物理的に場所や時間を共有する人たちとの時間をもっと大切にし、一つ一つの事柄の質、授業や研究の質にもう少し気を配れるような年にしたいと考えています。

活動の中心は今までと同様に、人を幸せにする技術です技術はコインの裏表であり、使い方によって人を幸せにできることは、デンマークに住んでいると体感できます。私たちは技術やITに左右されるのではなくうまく活用することができることを伝えられるような技術と社会の橋渡しをしていきたいと考えています。

今年の研究テーマは、前年に引き続き「リビングラボ」、そしてデジタルシティに関心の端を発する「スマートシティ」、そして「アバター」です。アバターに関しては、元を辿れば平野啓一郎さんの「本心」に多大なインスピレーションを得ています。アバターが今後私たちの社会に入り込んでくることは必至となるとアバターの社会的影響を理解することは急務だと考えています。これらのトピックを「参加型デザイン」の視点から、多くの人たちと出会い、対話を通し、未来づくりの活動を継続していきたいと思っています。

自分のエネルギー源になっているのは、家族です。いつも叱咤激励してくれるパートナー、ふとした気付きをくれる中学生の娘・小学生の息子、日本の両親と兄弟と家族、親戚たち。家族のおかげで、挫けそうな時にも、もう一踏ん張りしようと思えます。たまにしか会えませんがそれでもポジティブなエネルギをいつもくれる日本の友人たち、刺激や新しい視点を提示し、北欧生活を充実させてくれる日欧の学生さんや公私にわたる友人たちも、私の宝物です。

みなさま、本年も、どうぞ宜しくお願いいたします。

2021年の活動

学術業績/Academic Journal Papers

  1. 安岡美佳. 電子政府の進捗にいかに強制力が活用されたか. p.22-30. Vol.47. Nextcom. 2021. 2021 KDDI 論文賞受賞

  2. 安岡美佳.デンマークにおける個人情報の捉え方・考え方. サービソロジー. Vo.7, No.3, 97-101. 2021.

学術業績/Academic Conference Papers

  1. 安岡美佳,岡本誠,共創で形作られる北欧のスマートシティ- 市民主導はどう始まりどう続いていくのか-.共創学会第5回年次大会.2021.

  2. M. Yasuoka, Yasuoko Akutsu, Keiko Honma, and Yoshio Matsumoto, Key Practices for Welfare Robots provision: Assessment Framework and Participation. 2021 IEEE International Conference on Advanced Robotics and Its Social Impacts (ARSO), IEEE Explore, 2021.

  3. K. Homma, M. Yasuoka, Y. Akutsu & Y. Matsumoto, Developing a framework for evaluating robotic care devices in the introduction phase. 4 Mar 2021, ISR 2021 - 2021 IEEE International Conference on Intelligence and Safety for Robotics. IEEE, p. 77-80 4 p. 9419384. (ISR 2021 - 2021 IEEE International Conference on Intelligence and Safety for Robotics).

  4. M. Yasuoka. How To Transfer Tacit Knowledge for Living Lab Practice -Consideration on Tacit Knowledge Representations, HICSS 2021. In, Proceedings of the 53rd Hawaii International Conference on System Sciences p5131-5140. 2021.

講演/Invited Talks

  1. 北欧のサステナブルな街づくり-北欧のスマートシティ. 2021年国際モニタリングリポート総会. 竹中工務店. 2021.12.17.

  2. デンマークの電子政府と電子化社会. 情報未来研究会. NTTデータ経営研究所. 2021.10.26.

  3. 地域循環型経済を実現する横浜の公民連携~リビングラボとサーキュラーエコノミーplus. 1-5回. スマートシティ・インスティテュート2021.10.18-22. (5回連続ウェビナー) Youtube

  4. 北欧におけるリビングラボの取り組み.次世代デジタルガバメント勉強会. NTTデータ. 2021.10.11.

  5. 誰一人取り残さない電子社会のためにデンマークは何をしているのか.情報セキュリティワークショップin越後湯沢. 特定非営利活動法人新潟情報セキュリティ協会.10月8日.

  6. Keys for promoting DX; Learnings from Denmark. Members. 2021.08.26.

  7. 北欧のハピネステクノロジと幸せな街の作り方. フレックスインフラ公開シンポジウム. 2021.6.13.

  8. 北欧におけるイノベーションとリビングラボ, ロフトワーク, 2021.06.02.

  9. デンマークの電子政府と日本への示唆. 各産業分野における競争戦略のありかたに関する研究会. .2021.3.5.

学会貢献

  1. HICSS. Session CoChair. 2022.

インタビュー・対談・エッセイ/ Interview, Talk and Essay

  1. 先進事例「デンマーク」に学ぶ「脱炭素化に向けた日本企業のDXとは」. 日経新聞. 2021年10月15日

  2. 社会システムの構築はゴールではない。生活者にどのような恩恵があるか考え続ける。esse-sense. 2021年9月24日.

  3. #1. イノベーションを文化に〜北欧に見る、誰も取り残さないデジタル社会.コロナ時代の提言.Data Insight. NTT Data. 2021.8.6.

  4. 『デジタル化先進国』デンマークの実状を知る. ~デジタル化の成功要因と成熟したデジタル化社会の課題~.デジタルわかる化研究所. 2021.5.14. 

  5. 『デジタル化先進国』デンマークの実状を知る~デジタル化先進国デンマークにデジタルデバイド(情報格差)は存在するのか?デジタルわかる化研究所. 2021.5.28. 

  6. 『デジタル化先進国』デンマークの実状を知る~海外から見る日本のデジタル化・デジタルデバイドの問題.デジタルわかる化研究所. 2021.6.28.

メディア協力

  1. デンマークの電子政府について情報提供. 日曜報道 The Prime.フジテレビ. 2021.11.27.

  2. デンマークの電子政府について情報提供. 毎日新聞朝刊. 2021.10.7.

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