マガジンのカバー画像

The poem-no-tsumori

11
詩作に夢中な今日この頃です。
運営しているクリエイター

#写真

朝の交差点で (poem-no-tsumori)

仕事へと向かう重い足取りが、 交差点の赤信号で、止まる 朝。 吐く息が少し白い 焦点の合わせない目で前方を 見ていると、何かが耳に 雀の声かと気づくと、 電柱にいる 頭の上で空色に混じり 雀が数羽、飛び交い 鳴き交わしている 甲高い音で 信号が青になる 歩き出すその足 気のせいかさっきより、 軽い感じがしないか ************** 最近は詩人な気分です。 ヘッタクソな詩(のつもりです…)を、お読みくださった方に感謝申し上げます!

じゃりじゃりな日 (poem-no-tsumori)

昨日は無かったのに 今日はある 明日になれば消えるだろう でも、今日はある この、見えない心の中の、 じゃりじゃり 見えない、無いモノの中の、 じゃりじゃり 鬱陶しくて 重くて 邪魔っけで いや〜な感じ こういう時は息を吐くんだって なるべくゆっくり、長く吐くんだって じゃりじゃりが溶けてカラダから溶け出るようにイメージして 今日はある。けど、明日には… ************** 最近は詩人な気分です。 ヘッタクソな詩(のつもりです…)

アボガドなんて (poem-no-tsumori)

アボガドに初めて会った日を 覚えている。驚いてその外見に 中身は写真で見ていたけど、 本当に、エメラルドグリーン 味はフルーツのクリーム 濃厚だよね でも、 一番びっくりしたのは、タネ 何でこんなに丸っこくて デカくて、真ん中に居座って 包丁で切るのを邪魔している いけ好かないヤツ でも、植えてみた 本で読んだ。細長い葉っぱは、キレイ アボガドのタネなんて、と思ってた 今は少し、反省している ************** 最近は詩人な気分です

百日紅の種を (poem-no-tsumori)

2020年の秋、 初めて君を意識した 君の花のことは知っている 木肌がすべすべなのも でも、 花が咲いた後は すぐに忘れるんだ そこに居ることも 今年は違う、 花の終わったあと なっている緑色の茶色の実 割れている みかんのふさのように 天に向かって円になって並んで 未来に手を差し伸べているかのよう きっと鳥を風を待っている これからは、 私はサルスベリの種の形を知っている人だ そして花が咲いていない時も 君を意識する人になった ***

グレープフルーツの好きな君 (poem-no-tsumori)

仕事帰りに寄ったスーパーで グレープフルーツが売っていた 最近あんまり見ないなと、 曖昧なオレンジ色 僕が思うグレープフルーツは 確か黄色だったと記憶に訊いた 近づいてみるとサンプルが 一つが真っ二つに、カットされていた 僕の記憶と違ってる 薄い黄色じゃなくて、それは赤みがかったオレンジ色 黄色じゃないんだ、と思った瞬間 僕はびっくりしたんだ 赤いグレープフルーツが 好きだと言った、君のこと すっかり忘れていたことを 思い出したんだ スーパーの

レモンイエローは好きだけど (poem-no-tsumori)

檸檬をいくつかもらったんだ レモンイエローは好きだけど 檸檬はちょっと苦手。で だから困っている 蜂蜜檸檬にすればいい と誰かが言ってくれた 喉にいいし、とか でも蜂蜜が無いんだ 檸檬は料理にも使えるよ、誰かが教えてくれた 鳥の手羽先と煮込むんだ ちょっと酸っぱくて素敵な味 でも鶏肉を買いに行かないと どうすればいいんだ レモンイエローは好きなのに 檸檬と仲良くなるにはさ… お砂糖のような君が、必要なんだよ ************** 今日