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著者マデリーン・ゴスについて

マデリーン・ゴス(Madeleine Binkley Goss) 1892.3.1 - 1960.12.25

マデリーン・ゴスはラヴェルの死後まもなく、英語による最初の評伝を書きはじめたアメリカの作家。ゴスは当時パリに滞在しており、ラヴェルの弟エドゥアールやリカルド・ビニェスなど子ども時代からの友人や身近な人々に直接会って話を聞いている。
原著は"Bolero: The Life of Maurice Ravel"(1940年出版)。

マデリーン・ゴスは1892年3月1日、イリノイ州シカゴに生まれる。3歳のとき母親が死亡。その後の子ども時代をスイスで暮らす。1909年、カリフォルニアの祖父のもとを初めて訪れ、ノックスビルにあるセント・メアリーズ・エピスコパル寄宿学校(祖父のチャールズ・ウェズリー・レフィンウェルによって1868年に創立)で教育を受ける。

イリノイ州にあるセント・メアリーズ・エピスコパル大学で学んだあと、ドイツのドレスデンで1年間、音楽を学ぶ。カリフォルニアに戻ったあと、1914年、ジョセフ・マリオン・ゴスと結婚。3人の子どもをもうける。パサデナに住み、コールマン音楽協会、アリアンス・フランセーズなどの様々な活動を指揮する。またパサデナ・シンフォニー協会、ブラームス・クラブなど音楽関係のコミュニティにも参加。1932年、夫を45歳で亡くす。

1937年パリ滞在中に、息子のアラン・ドレイク・ゴス(当時19歳)を交通事故で亡くす(モーリス・ラヴェルの死の数日前のことで、マデリーンは本著作を息子のアランに献辞している)。マデリーンもこの事故で怪我を負い、リハビリのためヨガに興味をもち実践する。当時アメリカではまだヨガは広く知られておらず、1959年にヨガについての本をインストラクターとの共著で出版する。1960年のクリスマスの日、スイスのサンモリッツでスキー事故のため死亡(68歳)。

ゴスは音楽家の評伝で知られ、1936年から1952年までの間に本著作以外に、ベートーヴェン、J.S.バッハ、シューベルト、ブラームス、アメリカ近代の作曲家たちの本を出版している。

この本は息子のアランに捧げられている。
献辞
この作品を書こうというインスピレーションを与えてくれた
息子のアランの思い出に


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