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宮城県のいちご生産量は、東北一。



はぴみんのずんだ党フードサミット いちご編 先取りトーク ①


宮城県HPより

いちごは宮城県の青果生産量2位の作物です。
地形や気候が多様な県全域に、個性的ないちご生産者さんが綺羅星のように存在していますが、東日本大震災の影響もあって、栽培方法や販売ルートもそれぞれに進化・発展中です。

すくすくみやぎっ子通信 第8号 令和4年3月8日(宮城県農政部発行)より



仙台いちご® という地域団体商標。

宮城県は東北一のいちごの生産量を誇り、全国的にも十指に入る大産地です。
“仙台いちご”は、震災後の平成24年に地域団体商標に、知名度向上、ブランド化による品質向上効果への期待、宮城の風土にあった品質選定といった目的により登録され、宮城県全域で生産されています。
(中略)
全農みやぎでは毎年更新している「仙台いちご出荷指導規格」を設けており、それに準じて各JAより仙台いちごを出荷してもらっています。
この規格のおかげで消費者に安全で新鮮な美味しい仙台いちごを届けられています。

全国農業協同組合連合会 宮城県本部 HPより


みやぎ県政だより2024年3・4月号表紙より

仙台いちご®  
​​​​1月に台湾への輸出が始まった県のオリジナルブランド「もういっこ」。
大粒の果実と爽やかな甘さが特徴で、日本と異なる台湾の残留農薬基準をクリアするべく、手間暇かけて育てられました。
台湾向けのイチゴを生産する、JAみやぎ亘理いちご部会長の嶋田さんの農園で撮影した1枚です。皆さんもぜひ、今が旬の仙台いちご®を手にとってみてください。​​​​​

宮城県HPより
宮城県HPより

昨年は、タイのドン・キホーテ系列6店舗に、宮城県産のいちごを輸出するという動きもありました。

数年前から、タイのドン・キホーテの系列店では日本のフルーツが人気で、中でもいちごは需要が高く、熊本県のいちごを取り扱ってきました。
ただ、九州などの産地のいちごの収穫は、概ね4月で終わってしまいます。宮城産いちごなら、5月下旬まで収穫可能と、1ヶ月ほど長い期間出荷できます。
「いちご王国」と呼ばれる宮城県山元町の山元いちご農園は、山元町3軒、蔵王町1軒のいちご農家と卸売、流通業者と協力して、週1回タイへのいちごの輸出を開始しました。
コロナ禍でいちご狩りの収入が2割減少し、重油や肥料の高騰で経営環境が厳しさを増したため、海外輸出に取り組む決断をしたということです。
タイでは1パック千円以上で販売され、現地の人にとっては高級品ですが、日本のいちごに対する信頼と味の良さでリピート買いしてくれるお客さんがいるそうです。
(ミヤテレ【公式】チャンネル「宮城県産イチゴ 新たな販路拡大のカギは? 」2023/03/02より)


宮城県産いちごの主力品種は3つ。

もういっこ
宮城県で育成され、平成20年に品種登録されました。大きく円錐形をしていて、果皮は鮮やかな紅色。果肉は淡い赤色をしています。
甘酸適和のスッキリとした甘さで、果肉がしっかりしていて日持ちがよいとされている品種です。
最近人気が出てきており、震災後から作付面積が拡大傾向にあります。

とちおとめ
栃木県で育成され、平成8年に品種登録されました。長年にわたって親しまれている品種です。
もういっこと比べると小粒のものが多い品種で、大粒で甘味が強く、整った円錘形をしています。いちごを作った「栃木」と女性らしい印象を持つ「乙女」という言葉をつなげて「とちおとめ」と名付けました。

にこにこベリー
3万粒の種子の中から選ばれた、2019年デビューの宮城県オリジナル新品種になります。
果実は断面まで鮮やかな赤色で、円錐形が特徴で果形が非常に良いです。
酸味と甘みのバランスが良く、そのまま味わっても、スイーツに使っても良いです。
作り手、売り手、さらには手に取って食する全ての人が笑顔になるいちごという想いを込めて「にこにこベリー」という名前になりました。

全国農業協同組合連合会 宮城県本部 HPより
撮影:はぴみん
(株)一苺一笑 HP より
撮影:はぴみん
撮影:はぴみん


仙台いちごキャンペーン 2024。

現在、「仙台いちごを食べて みやぎのいいもんが当たる!」仙台いちごキャンペーン 2024 が行われています。

全国農業協同組合連合会 宮城県本部 HPより

下の ↓ サイトをご覧になって、応募してみてください。みやぎのいいもんが当たるかも! 期間中は何度でも応募できます。\(^o^)/


①気仙沼いちご

気仙沼観光推進機構「気仙沼さ来てけらいん」HPより

主に気仙沼・階上エリアで育てられる「気仙沼いちご」は、市内に出荷されることが多いので、一番甘くなる”完熟”に近い状態まで待って収穫をするそう。だからこそ、より新鮮で甘い「気仙沼いちご」を楽しむことができます。 

気仙沼観光推進機構「気仙沼さ来てけらいん」HPより
気仙沼観光推進機構「気仙沼さ来てけらいん」HPより

気仙沼いちごは、11月下旬から、6月の上旬(または中旬くらい)まで収穫が続く「冬いちご」と呼ばれるもの。太平洋側である気仙沼は冬でも日照時間が長いことから、冬に収穫するいちごの生育に向いています。また夏よりも冬の方が実がつくまでに時間がかかるため、栄養を吸収する時間が長くなり、その分甘みが強くなるのだそうです。

気仙沼観光推進機構「気仙沼さ来てけらいん」HPより

仙台にも、エスパル仙台本館3階と東北大学病院前に、気仙沼いちごスイーツを楽しめる MOTHER PORT COFFEE というお店があります。
気仙沼いちごのパンナコッタや生いちごミルク、生いちごソーダ、気仙沼いちごのシフォンケーキ、いちごチョコチャンクドーナツと、いちご尽くしのメニューが揃っています。


②登米市米山町 いちごファームやなぎぶち

いちごファームやなぎぶち HP より

豊かな米どころに実る美味しいいちご
宮城県北の内部に位置する登米市米山町は緑豊かな田園風景が続く米どころです。秋になれば黄金の実りを付けた穂が頭を垂らし、刈り採りの日を待っています。
米山町は田畑に適した平地が続き、東北の中でも雪が少ない地域。20年ほど前からいちごの栽培がおこなわれて来ました。 しかしいちごの生産は難しく、栽培から出荷に導くまで、何度も失敗し試行錯誤を繰り返しました。現在では安定した美味しいいちごを生産できるようになりました。 登米市のいちご農家は数少なく、登米市産のいちごは希少です。 当ファームでは「もういっこ」と「にこにこベリー」の二つの品種を育てています。どちらも美味しいいちごです。ぜひ皆さんに食べていただきたいです。

いちごファームやなぎぶち HP より


③石巻市 ベリーズファーム FUSHIMI

ベリーズファーム FUSHIMI HPより
ベリーズファーム FUSHIMI HPより


④東松島市 イグナルファーム

イグナルファーム HP より
イグナルファーム HP より


⑤亘理町いちご団地管理組合 東日本大震災復興のシンボル

ハウスを飲み込んだ津波
 東日本大震災前、亘理町のいちご生産量は宮城県内1位。ほとんどが「土耕栽培」で、震災前の作付面積は58.3ha、収穫量は約2,200t、出荷額は約20億円で、隣の山元町とあわせて「東北一のいちご生産地」として知られ、「仙台いちご」のブランド名で仙台市場を始め、北海道や京浜方面へも出荷されていた。
 しかし、東日本大震災の津波は亘理町の平野深くにまで押し寄せ、町のいちご農家232戸が被災し、いちご農地の90%以上が浸水した。農地はがれきに埋もれ、苗やハウスも全滅し、海水は土壌だけでなく地下水にまで染み込んだ。

「東北一のいちご産地復活へ 復興のシンボルとなったいちご団地」より

震災前を大幅に上回る単収
 津波による塩害は深刻で、土壌や地下水はいちご栽培に利用できなくなったことから、新たに高設栽培に切り替えた。高設ベンチによる養液栽培は、地面から1.2mの高さにヤシガラを入れたプランターを並べ、養液で栽培するもの。9割の生産者がこの方式を採用し(残り1割は高設ベンチによる混
ぜ込み栽培を採用)、水やり、施肥、温度管理などは自動で行われ、光合成を促す二酸化炭素発生装置等も導入されたことで、作業効率は格段に向上した。

「東北一のいちご産地復活へ 復興のシンボルとなったいちご団地」より

課題は後継者
 JAみやぎ亘理は、「コロナ禍で単価の高い業務用いちごの取引量が減少しているが、大きな影響はない」と話す。現在、JA全農みやぎと連携し、新たな販路拡大を目指しており、今シーズンは約2.5トンを目標に亘理産「仙台いちご」の香港向け輸出を開始した。森組合長は「今後も安全・安心でおいしいいちごを提供していきたい」と意気込む。
 現在、亘理町いちご団地管理組合の組合員は104名で、このうち約半数は後継者が決まっていないという。「後継者がいない人のハウスをどうしていくかが今後の課題」と締めくくった。

「東北一のいちご産地復活へ 復興のシンボルとなったいちご団地」より
農林水産省HPより
農林水産省HPより

東北一のいちご産地復活へ 復興のシンボルとなったいちご団地
210512-4.pdf (maff.go.jp)


⑥山元町 大胆な六次産業化を展開する生産者たちが切磋琢磨

山元いちご農園HPより
山元いちご農園HPより


株式会社GRA HP より
株式会社GRA HP より
株式会社GRA HP より


いちご屋 燦燦園 HP より
いちご屋 燦燦園 HP より
いちご屋 燦燦園 HP より


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