Photo by nom99 選歌 令和6年10月号 短歌の会 覇王樹|短歌会 2024年9月16日 16:11 ひとりとて咀嚼早きはわびしいぞ夕餉はアンダンテの緩さに摂らん高田香澄物の値のあがる暮らしも意と構え明日買う品のいくつかを消す田中春代今年花三度咲かせて金柑の放てる香り梅雨明け近し橋本俊明耳遠くなりてかなしもテレビに爆づる今宵の花火美しかれど渡辺茂子ひとつばたごの散り花拾ひ遊びゐし亡き子の近々誕生日なり井手彩朕子泣けるだけ泣かせてあげたい母心若い詩ちゃん生きてる証(女子柔道選手)高橋美香子白玉をつるりつるりと食べながらウソのウワサもつるりと呑んで髙間照子大空をただよう如く俯瞰する世界の時は少しずれてる藤田直樹この店も機械がお金を呑み込んで「ありがとう」の減っていく街三上眞知子ジンジンが近づき大木の真下 全身に浴びよう 朝の蟬を山口美加代畦道に蓆を敷いて遠花火はなび見る八十年前のすこやかな母高貝次郎卵溶く音軽やかにスマホより聞こえて娘との会話は続く(スピーカー使用)谷脇恵子幼日を語る電話は九十分教え子なれど先生降参永田賢之助障害の娘介助す母の年我より十も上と聞きたる成田ヱツ子船内の講座の一駒ガザの日常ひび生きたいのです唯生きたいのです松下睦子竹篭にすずしき花の五種を活け「あとみよそわか」まれびとを待つ宮本照男エアコンをそつと点じて下さるる夜間巡視の二十二時頃毛呂幸母の日の度にもらひし紫陽花の株のひろがる庭のをちこち岩本ちずるやれやれと月が遊びにくるようなお池を誰と作りましょうか森崎理加東京の地下のメトロは13路うごめき乗り継ぎ蟻のごとしも山北悦子坊様の流るるごとき御読経にさらりと生きるひらめき得たり建部智美今日もまた純白の身と出会うため心つくしてもやしの髭取る仲野京子つぎつぎと百人一首を諳ずる吉祥天のごとき百歳田村ふみ子五歳児に着物を着せて宮参りパパの着物をじいじが着せる田中章草の上の翡翠の玉は誰か生む一粒ごとに透ける鼓動よ福留夕音バイロンを引きつつたたへぬ物識のきみの知らざるきみがくろかみ石谷流花カレンダー一枚くれば西瓜の絵昔懐かし井戸水の冷伊関正太郎無理むりに駆け込む客に車掌告ぐ「イキイソグノハオヤメクダサイ」鎌田国寿バラ園に行こうと誘う友の声我が家のバラが門辺に聞きいる今野恵美子都市でもなく田舎でもなきわが町に五月の空突きマンションの建つ国友邦子朗読を聞いてみる 短歌の会 覇王樹|公式サイト 短歌の会 覇王樹 | 公式サイト 短歌の会 覇王樹は、今年で103周年を迎える短歌結社です。 創設以来「清新自由」をモットーとし、口語短歌や伝統的短歌を各 www.haoujusha.com 短歌の会覇王樹|公式X ダウンロード copy #短歌 #短歌会 #覇王樹 #覇王樹社