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八首抄

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2024年5月の記事一覧

八首抄 令和6年6月号

八首抄 令和6年6月号

渡辺茂子選

何処へと散りゆくならむ宵の駅ひかりの中より人ながれ出づ山北悦子

日々と言ふこの薄紙の如きもの吹きちらされて又白くなる臼井良夫

独り居の早めに雨戸閉める日はつながる何かを拒むに似たり吉田和代

ヒヤシンス二株庭にむくむくと全てが動く春の兆しに伊関正太郎

約束の侮りがたし祈るごと君は綺麗に座りたりけり財前順士

畦道を歩けば吾を待ち伏せるヌスビトハギが手足を伸ばす上中幾代

風吹き

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