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RTA in Japan Summer 2023面白かった?

RTA in Japanというイベントがある。

面白い。
たぶん2018年くらいから見始めたんじゃないかな。
Real Time Attackの頭文字を取って「RTA」。
ゲームの最速タイムを競う事を指していて、大体の場合がゲームのクリアが目標だったりするけど、クリアという概念のないゲームについては、それぞれの作品で独自のゴールを設けている。

元々海外ゲーマーの間で流行っていたユーザーイベントで、そもそもはイベントというより、友達同士で「これでどっちが早いか勝負しようぜ」くらいのノリがどんどん大きくなっていち文化に昇華した感じ(たしか)。
で、その日本版がRTA in Japan。

PS5やNintendo Switchのタイトルもあるけど、大体の場合PC向け作品とファミコン~ニンテンドー64あたりのソフトが使われてるイメージで、懐かしいタイトルもあれば、全然知らないタイトルもあり、いずれも色んな発見や懐かしさを感じられる。
派生イベントはさておき、メインは年に2回行われていて、お盆期と年末。5日間くらい行われていて、5日間ぶっ通し。夜中もやってる。

毎回楽しく観させてもらってる。ちなみに無料。Twitchチャンネルを↑で張り付けたけど、公式YouTubeでは各タイトル毎でも見られたりする。

会期中は募金も募っていて、国境なき医師団には相当額の募金が行われているみたい。ゲームで社会貢献。大義名分もきっちりあるし、観る側も楽しい。きっと走者(プレイする人)も楽しいはず。
定番のスポンサーとして協賛しているアパレルブランドもあり、あまり着たいとは思わなかったけど、募金になると聞いたのでお布施がてら一枚買ったりもした。

「なんで面白いと感じるのだろう」を考えてみたけど、やっぱりゲームそのものの面白さより、プレイする走者や解説が大きな魅力になっている気がする。
特段喋らない人もいるし、めちゃくちゃ喋りが立つ人もいる。前者は前者で面白いけど、後者は完全にエンタメ。前者はスポーツ感が出るのかな?
特に何か利益になるわけでもないのに、一生懸命時間短縮に向けて尽力するという熱量を持つ人たちばかりだろうから、ただただ楽しそう。
特にこういうイベントに能動的に出てる人たちだろうから、楽しんでるし「楽しいよ」って伝えたい人が登場してるんだろうと思う。

今回の「RTA in Japan Summer 2023」もいつも通りで、がっつり観ることもあれば、暇な時にただTwitchをテレビでダラダラ流して過ごしたりもしてた。
入り口としては、自分が好きな作品やプレイしたことがある作品から入るのがベストじゃないかなと。
合わない人もいるみたいだけど、まあ好みは人それぞれ。

今冬もあるらしい。一度ご賞味あれ。





















と、締めて終わろうかな、と思ってた矢先、こんなブログを発見。

めちゃくちゃ興味深く読んでしまった。
めちゃくちゃ野暮というか、薦めておいてコレを紹介するのも変な話だけど、この方が発してる問題を「ゲーマー民度」みたいなのにカテゴライズして蓋をするのは乱暴すぎる。

組織論みたいなのを書いてある本で「人を憎むな、ルールを憎め」みたいな帯が書いてあって「なるほど、いいこと言うなあ」なんて思ってたけど、これもまさに当てはまるような気がしている。

このシイタケさんが問題点として挙げられてた点を個人的に要約すると
①マニュアルの不備不足
②担当者の配置不備不足
③衛生管理不足
の3点。これ以外にも不満をお持ちのようだったけど、個人的にはこの3点かなと。

あと、最大の問題点はスタッフが「ボランティア」ということ。

①と②についてはわりと簡単な解決方法としては、①は不備・不満を吸い上げて現実的な解決策・改善策を講じれば良し。
シイタケさんがこうやって声を挙げているけど、これはめちゃくちゃ貴重な意見で、あくまで氷山の一角。これを考えてる人はもっとたくさんいたと思う。たぶんこのイベントが好きであれば好きなほど。

正直スタッフはイベントそのものを本気で楽しめるとは到底思えないから、本当に頭が下がる。

イベントが好きで、イベントに参加する人たちにリスペクトを持ち、イベントの継続への最善策を考える人であれば、きっと同じような問題意識を持ってると思う。
てかそんな人がいないとわざわざ好き好んでボランティアはしないと思う。本人たちにそんな意識があるかどうかはさておき、スタッフは「時間」という最も価値のある通貨を払い、「経験」を買ってる。そんな人たちの声はきっちり集めて、取り入れる意見を取捨選択をしながら、一般社団法人「RTA in Japan」として運営してもらいたい。
「言うは易し、行うは難し」とも言うけど、組織の仕事としてはどの仕事でもこれが普通だと思う。

③はちょっとややこしい。
例えば、俺はトイレ掃除が大嫌いで。家のトイレは別に汚くはないけど、それでも嫌いなものは嫌い。家族の糞尿が廃棄されるところだからまだギリやれるけど、知らない人の分はマジでやりたくない。

掃除や消毒も、正直どこまでやるかの境界線が人によってバラけるから、これも難しい。
例えば、ご時世的に頻繁に消毒液手に塗りたくっておきたい人もいるかもしれないし、手が荒れるのはイヤだから最低限にしたい、という人もいる。
前者が安パイだけど、後者の人にとってはつらい。後者に合わせると、前者タイプからは不満噴出。

これはまさに、ルール化すべきところ。
「このイベントの「衛生観念」はこうだよ」を事前に提示して、承諾した人だけが参加する。免罪符を先に提示しておくのは大事。

というか、個人的な解決案というか結論を言うと、一般社団法人「RTA in Japan」は、もうちょっと「稼ぎ」に走っていいと思う。
スポンサーは色々といるけど、もっとガンガンスポンサーを募って、利益を生み、従業員を雇う。
税理士や法務なども雇いガチガチにガードを固めて、イベントのたびにアルバイトを募集。下手に正社員を雇うとリスクはあるから、役員勢が手を動かせる内は手を動かす。
当然ながら募金は変わらず集める。募金で集めたお金とスポンサーから得たお金を分けておけばOK。
そもそも企業が募金をすることは何も不思議なことではないし、その内訳の問題だと思うから、何ら問題はない。

利益を生みすぎるとプレイしてるゲームのメーカーが絡んだ権利問題とかに発展しかねないから、儲けを出さない、というのはキープで良いと思う。

そして何より携わる人たちの目的意識や印象は、RTA in Japanが人員確保のための「稼ぎ」に走ったところで変わらない。

個人的な見解としては以下なのかなと。
RTA in Japan:RTAのイベントやりたい・募金したい
走者・解説者:走りを見てもらいたい・走る人たちとの交流を楽しみたい
視聴者・観覧者:RTAを観たい・応援したい

もしこれが本当にそれぞれの目的だった場合、誰が「稼ぎに走った!」と文句を言う人がいるのだろうか。
イベントは金がかかる。だからお金を稼ぐ。お金を稼いでイベントをやり続ける。
もちろん文句を言う人はいるだろうけど、↑の目的意識を持ってる人ではない人が、やいのやいの外野から言ってるだけ。観たくなければ観なければいい。誰が好き好んで、観たくもないものを観に行くのか。お盆や年末の忙しい時期にわざわざ足を運ぶのか。そんなやつは一生インターネットの世界で溺れてろ、くらいの感覚で良い気がする。

あと、ちょっと先述したけど「ボランティア」の存在は厄介。
これが厄介なのは、本当に各ボランティアの意識によってイベントへの貢献度が違う。
「RTA in Japanは楽しいから、実施するためにも手伝いたい」
「好きなイベントに参加する人たちに、気持ちよく参加してほしい」
「走者のファンだからオフィシャルに交流できて、何なら感謝すらされる」
「友達多いからみんなで楽しみに来た」
と、パッと想像した範囲でこんな感じでベクトルが全然違う人がいそう。
なんせコミュニティから発展したイベントだ。最後のパターンなんか絶対にいてもおかしくないし、お願いする側は「(ついでに)手伝ってくれるんならラッキー」くらい思った方がいい。
でも一番初めや二番目の人と、三番目や四番目の人は明らかに意識に違いがある。
だからこそ、シイタケさんみたいな人は不満を感じる。当然。

こういう人たちを画一的に律するにはやっぱりお金が必要。給与と言う名のお金。報酬と言う名のお金が必要。というかこれで統率を取るのが一番。ボランティアではないけど「タダでいいよ」で仕事をしてくれる人の仕事は大概良い仕事になってない、というのが持論。

現場でのマネージメント力がどの程度かは、このシイタケさんのブログでは読み取れきれなかったけど、頭を動かすマネージメントと、手を動かすアルバイトを配置すればたぶんある程度うまくいくと思う。

そもそも、イベントの目的のひとつである募金が、どこか「慈善事業」感が出てるのはしんどい。クリーン過ぎて、こういう不満が露呈されると一気に冷める。そして人が離れていく。

人を使って運営している以上、その人たちの事を考えると、今後は意識をシフトチェンジしないとどんどんイベントをやるのがしんどくなって、いずれ無くなる。
ファンとしては、それは一番つらい。

なので、結論「もうちょっと稼ごうよ!RTA in Japanさん!」である。

と、外野が勝手に色々言ってみました。

以上、半蔵でした。
こういうコミュニティ発のイベントは永遠に続いてほしい。0から1は本当に大変で、それを1にしたコミュニティなんだから、10でも100でも、どんどん大きくなってほしい。
あと俺も稼ぎたい。

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