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【エッセイ】「あなたの番です」映画化へ、の話題より

 今日(3/10)のエンタメニュースで2019年に日テレで放送された連続ドラマ「あなたの番です」が映画化されるとありましたね。2クールにわたって原田知世さん、田中圭さん演じる新婚カップルが引っ越してきたマンションで次々と人が死んでゆくというストーリーで、ドラマの登場人物たちの犯人捜しを視聴者もSNS上で考察し最終回の平均視聴率は19.4%と好評を得たミステリードラマでした。

 原田知世さんは大好きな女優さんです。そして田中圭さんは私の推しの一人なので笑、ドラマでお二人のお芝居が観られてうれしく、また他の俳優陣も才能溢れる皆さんで申し分ないキャスティングでした。が。しかし、私は主役の原田さんが殺された段階でまったく見る気が失せてしまい、いわゆる「反撃編」は視聴を完全にやめ、田中さんのお芝居も見ず、話題になった挿入歌も聴かず、ドラマファンに人気のあった横浜流星さんと田中圭さんの考察シーンも見ませんでした。

 主役の一人を殺害するという話題性の作り方は海外ドラマや映画でもよくあることですが、私は原田さんに感情移入しすぎたのか、彼女の死になんの必要性も見つけられず、ただ「視聴者を驚かせたい!」という企画・原作が(勝手に)制作側の内輪ウケに感じて、冷めてしまった記憶があります。最終回の内容や犯人像についてはSNSでは賛否両論だったようですが、田中さんも後に「友人から『(それまでドラマに費やした)時間を返せ』と言われた笑」と話されていました。

 そのドラマが映画の世界で「パラレル」として復活し原田さんが生き返り、ふたたび田中さんと殺人ゲームの世界に巻き込まれてゆく、ということなんですね。

…なんでもありっすね(暴言すみません)。

 先日noteに書いた「共演NG」も企画・原作は「あな番」と同じ秋元康さんでした。「共演NG」には見事に過去と現在の「愛」を行き来する大人のラブストーリーがあって「人間らしさ」や「体温」を感じたのですが…2019年の「あな番」にはそれが「殺人テクニック」や「恐怖感の追及」に隠れていたような気がします。でも毎週、次々と人が殺されるのですから、「命」に対しての感覚も見るほうも麻痺するでしょうし、「謎説き」を優先しながら「人間の内側を描く」には俳優陣のチカラに頼らざるを得なかった部分もあったと思います。

 「殺人ミステリードラマ」に何が求められるのでしょう。きっと「犯人」だけではないはず。そうでなければ「ドキュメンタリーみたいなもの」になるからです。


 パラレルワールド作品といえば私は1998年に公開された映画「スライディング・ドア」を思い出します。アカデミー女優のグウィネス・パルトローとジョン・ハナー演じる男女が、ある日電車に同時に乗ったら、またはどちらも遅れて電車に乗れなかったら…という二つの物語が、一つの映画の中で描かれ、恋に落ちるシーンも物語のラストも異なってゆく、というパラレルワールドが同時進行する映画でした。好みの問題もあるでしょうけれど当時の私はこの表現に驚いて役者のお二人の演技と脚本にほんとに感動しました。

 私たちが今見ている世界とは別のパラレルな世界があるかも、または今見ている世界がパラレルなのかも、と考えると出会う人も人生の最後も異なったものが用意されているのかもしれないと想像するとやっぱりワクワクしますね。


 「映画あな番」ではパラレルだからとなんでもありと、その設定に漬かりすぎず、約2時間弱?の間ワクワク・ドキドキと、なるほどなーとなるように思わせてもらえたらなと思います。

 

 しかし今私はnoteを書いていますが、パレラルな世界ではまた別のサイトに何かを書いているのかもしれませんね。どこかの外国の言葉とか?☆


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