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就活(欲薄・無目標・ド怠惰人間向け)のいろは

はじめに

私は本当に野心がない。競争に負けても「負けましたね」で終わるし、別に大企業に入りたいという気持ちはない。働ければいい(なんなら金をもらえればいい)し、休みの日は食料調達以外ガチで1歩も外に出ない。平均14時間寝て起きたらニコニコでVOICEROID動画を見てニコニコして過ごす。大学のキャリアセンターになんとな~く行ってみたら「君みたいな何にもない人間は初めてだから、私にはどうしていいか分からない」と匙を投げられたレベルで何もない。

このレベルの欲薄・無目標・ド怠惰人間が私の他にどれだけいるか分からないが、その人たちのために「就活のいろは」を残しておこうと思う。
14時間寝たり家から出なさすぎて周りから色白の秘訣を聞かれる人は、よかったら読んでいってほしい。

※今回は【自己分析】【業界・企業の探し方のコツ】の基礎of基礎の話です。自己PRとかガクチカは他の人のなんらかのものを見てください。


①「就活は早くから動いた方が良い」の真意

よくインターン枠だとか、ひいては早期内定枠の獲得のために上記の言葉が使われているように思う。しかし、怠惰・低野心人間代表としての狙いはそこじゃないのでは、と思う。
私みたいな人間は「まあ早期内定とかいいからぼちぼちそれなりにやるよ」と思ってしまい、遅く動き始めることになる。選考関係インターン・早期内定はスルーする(実際した)。それはまだいいと思う。

これはやっていくうちに分かると思うのだが、自己分析をしてもなんとなくしか進み方が分からなかった就活で、あるタイミングでなぜか「企業の選び方」が分かる瞬間がある。私はあった。
それはもう本当に、長い(といっても出遅れ組なのでたかが知れている)期間に色んな企業を見ている最中に訪れる機会だ。

本当に悲しいのは、後々色んな業界・企業の「見方」が分かってきたのに、志望する企業がエントリーを閉め切っていた時

「企業の選び方が分かる瞬間」をより早く手元に引き寄せて、自分の興味があるやりたい仕事にきちんと期日までにエントリーする。そのために「就活は早くから動いた方が良い」。早期内定とかインターンがどうとか、そういう目先(入社以前)の話はさほど重要ではないと私は思う。

②大企業、とりあえず見てみよう

「オメェ最初に大企業に入る気はないって言ってたじゃねェか‼‼‼‼‼」とは言わないでほしい。
入る・入らないは別にして、大企業の企業情報を見ると、志望業界(とまではいかなくともなんとなく興味のある業界)が見つかる場合がある。

例えば、JT(日本たばこ産業株式会社)。
見たまんま、たばこの会社である。私は人生で一度もたばこを吸ったことがないし、吸おうと思ったことすらない。憧れとかも特にない(欲薄)。

そんな私でも、JTのサイトから志望業界のヒントを得られた。

JTをはじめとした大企業はグループ会社を持っていることが多く、例えばJTであれば、単にたばこの販売を行っているだけでなく、グループ企業に「たばこのフレーバーを作っている会社」がある。
たばこなんてフレーバーも何も臭いだけ!と非喫煙者は思うかもしれないが、そこは「香り」という大枠で捉えてほしい。

自己分析→この業界かな?→決定! の流れが理想なのかもしれないが、偶然にも私と香料業界との出会いは逆で、JTのフレーバーグループ会社を見てから「あ、そういえば匂いに敏感なところがあって、匂いで気分の良し悪しが左右するな」と逆自己分析(?)ができた。
「香りはいいかもしれん」と思い、香料やら、派生して合成着色料の会社を見ることにした。

なお香料業界は3月頭に閉め切られてたので間に合いませんでした。就活は早くから動いた方が良いですね。ガハハ。

※グループ企業サイト以外だと、クラウドファンディングのサイト(MakuakeとかCampfireとか)をよく見ていた。新進気鋭の面白い商品がたくさん見られるので、企業・業界探しのヒントになるかもしれない。

③「分解」もしくは「抽象化」しよう

就活序盤でよく言われるのは「自己分析をしよう!」ということだが、なんかピンとこんな~という人が多いのも正直なところだと思う。
そしてこれもまたよく言われることだが、自己分析のやり方として「今まで人生で興味のあったことを書き出してみる!」というのがある。
私は記憶力が鳥以下なので、そんなに多くの思い出を思い出せずに撃沈した。

そこで、順番を変えてみる
まず興味のあることを1つだけ書く。何個も羅列しなくていい。
野球をず~っとやってた人なら野球のこと。私だったら小説執筆。書けたら、その周辺のことについてだけ考えてみる。

いっぱい思い出を書くのはバリバリ欲高人間がやればよし、我ら低野心組はもうとりあえず他の人生の思い出とかはいいので、そのことだけについて考えてみよう。
例えば私なら、「小説執筆くらいしか続けたことないわな~。高文連の時に感想もらったの嬉しかったな。何より他校の文芸部がこんな素人作品に注目して1時間も話し合ってくれたのが嬉しすぎだワネ。アーシが作った何かでわざわざ相手が時間を使ってるって行動してるっていうのが奇妙で、な~んかよかったよね~」となる。

ここから見える核は
・具体的なものを通して反応が来るとうれしい
・0→1の創作
・自分の作ったもので相手が行動変容を起こして面白かった

ということだ。
(最初からここまで核心に迫れるケースは少ないので、実際最初は「反応が来るとうれしい」くらいの捉え方になる)

欲のある人間なら違う動機で色々動いたりするのだろうが、我ら欲が薄い、すなわち物事であんまりハマる軸が多くない側は、人生を似たような動機で動いて似たようなことにモチベーションを感じている(と思う)。
動機大量人間は多くの思い出を書き出さないといけないかもしれないが、私たちは欲が少ないので、とりあえず1個の思い出を取り上げましょう。とりあえずね。

そして、そのたった1つの思い出から出たいくつかの核を見て、連想ゲームをしてみる。小説以外に「具体的なものを通して反応が来ると嬉しくなった経験」はないか。「自分由来で相手が行動変容をした経験」はないか。枠を決められると後から出てくる思い出もある。
さっきの香料業界との出会いと似ていて、先に枠を決めて後から「あ、そういえば…」と思い出す方式はやり方の1つかもしれない。

自分じゃ浮かばなければ友達に聞いてもらってもいいかもしれません。私は友達がいないのでイマジナリーフレンドを作ってそいつと話してました。これも1つの手です。

④抽象化×業界 で探す

最初、小説→出版業界‼という安易すぎる決め方をしていた私は、零細出版社のインターン(という名のただのアルバイト)を行った。ただ、執筆(=創る)する立場で満足感を得てきた私にとって、他人の文章をこねくり回して本にすることには、何の満足感も無かった。そして、もし入社後ビジネス系の文章の担当になれば、興味がなさすぎて地獄だとも分かった。

企業選びに大事なのは、表層の部分ではない。小説を書くことが好きでも、編集作業が好きとは限らない。私は「執筆が好き」を抽象化して、「0→1の創作が好き」と捉えるべきだった。そしてものづくり(=メーカー)に早く目を向けるべきだった。もちろんメーカーの中でも興味のある商品・ない商品は個々人であるだろうから、結局最後はフィーリングとしか言えないのかもしれない(無責任)。

人に美味しかったものを広めるのが好きだな~という人であれば、単に飲食業界でなくとも、「広めるための手伝い」という観点から見れば「かっこいいウェブを作って美味しいものを広める!」という動機からウェブデザインの会社だって視野に入る。「いや、食べ物じゃなくても広めること全般が好きだな」という人なら、広告代理店を目指す道もある。あとはツアーを通してその土地の良いものを広められるので、ツーリズム業界もある。もう無限に言える。

そういう、自分の抽象化された「好き(もしくは「得意」)」と、業界を掛け合わせても考えてみてほしい。そしてその「好き」の核心の部分を見つけるには、過去の核心となる思い出1個から探すのが手っ取り早い(思い出がいくつもある人ならそれに越したことはない)(でもいくつも思い出すことすら面倒くさいよね)。

そして、これを早めにやっておけば、生活の中で"アンテナを張る"ことができる。自分が嫌だな~好きだな~と何気なく思っていることを、敏感に(大袈裟に)捉えることが出来るようになる。

結局ES(エントリーシート)に書くのも「私は過去の○○の経験から、△△といった仕事を志望します。」というくらいのことなんだから、もうそんなガチガチに自己分析しないでよくないか?と思っている。ちゃんと自己分析をキッチリカッチリ出来るような人は、このnoteを読まなくていい。よくない?
というか抽象化に気づけたらもう自己分析できてない?ダメか?もうやる気も野心もないんだから大体の方向性が決まった時点で褒めてくれ。

とにかく、あなたの興味のあることを"抽象化"したらどう言えるのか。それを考えると、志望する企業の幅が色々広がったり狭まったり、決まってくるのではと思う。


④新卒採用は「ポテンシャル採用」

TOEIC?TOEFL?
受けたからなんじゃ~~~~~~~~~~~~~~~い!!!!!!!!!!!!!

「なんか必要そうだから」とTOEIC等を受ける行為は、企業の「求める人材」に合わせて自分の自己PRを変える行動に似ている。 
本筋とは関係ないんですが、大抵の企業の求める人材って同じこと(※)ばっか書いてるので、ほ~ん(笑)くらいであんまり真に受けなくてもいいだろ、と私は思っています(私は)。あまりにも同じだから、「3食マシュマロを食べる人」とか「絶対に6時34分に起きる人」みたいな特殊な人材が欲しい時しか書かなくてよくないか。企業の「求める人材像」、有名無実化してるとワタクシは思います。
(※)…周りを巻き込んで行動できる人!リーダーシップがある人!チームワーク力を発揮できる人!自分から進んで行動できる人!

閑話休題、何が言いたいかというと、手段と目的を逆にしない方がいいのでは?ということです。自分の学業なり英語力をアピールしたいからTOEICを受けて、結果としてそれを評価してくれる企業とマッチングすればいいわけで、とにかくTOEICの良い点とれば企業が…!!みたいな空の思想と、この求める人材に合わせれば企業に…という行動の空虚感が凄く似ていると思う。
単純に自分を偽って入った企業、合わなさそうじゃないですか?(CV:ひろゆき)

英語がバリバリできたり、何かの資格があればいいのかな~と思う気持ちは分からなくもないが、そういうのは中途採用の出番(もちろんあればそれに越したことはない)。
結局普段のアルバイトなりサークルなりでどういうことを考えて、どう動いてきたかを見て、こりゃ入社後も活躍できそうなら内定!となる(はずな)ので、外資系を抜きにして、英語の点数が直接どうこう、というのは私は今のところない(受けてれば加点とかはあるのかもしれないけども)。

TOEIC・TOEFLに戻ると、「英語に興味がある!」「外資に行きたい!(外資は必須だからわかる)」というならやればいいと思う。流されて受けたとしても、受けた結果が全くの無駄になる、とは決して言わない。ただ「周りが受けてるから」みたいな動機で受けることについては、いやオメの意思で決めんかいと思う。
私のような怠惰人間が周りに流されて受けた怠惰TOEICなんて大した点数にならないんだから(偏見)、なら最初から受けない方が時間も精神も擦り減らない。

まあでも、周りが受けてるのを見て「焦ることが出来る」なら、就活も周りがやりだしたのを見てちゃんと出来るのかもしれない。じゃあこのnote読むな ブラウザバックしろ

⑤「自分のやりたいことを見つける」というより「自分のやりたい軸で仕事を捉える」が近い?

どんな仕事でも、福利厚生が同じなら楽しくないよりは楽しい方が良いし、やりがいがないよりはあった方が良い。同じ企業に入るのでも、その仕事の捉え方によって、感じ方は大きく変わるのでは?と思う。

例えば、私は先ほどの小説執筆の経験から「人の感性を刺激する仕事がしたい」と思っている。この軸で見ると業界はかなり幅広く、さらにものづくりを組み合わせるとメーカー(食品、素材、繊維、香料、ガラス、金属、エトセトラ)全般が入る。

文系なので営業配属になるだろうが、おそらく、「世の中を支えたい!(就活ありきたりワード)」と思って入社した人と私とでは、同じ営業の仕事でも違う捉え方だったりやりがいの見つけ方をすると思う。
私は人を支えることに喜びを感じないので、「刺激を与えるぞい!」という方向に物事を進める(はず)。

その入社後の方針(刺激を与えるぞい!)があなたの「志望動機」だ。その方針、ひいては志望動機をつくるために、あなたの興味関心・モチベーションの源泉を自分で知る必要がある。そのために必要なのが、自己分析。
世の中のサイトではナントカの一つ覚えのように「まず自己分析!」とばかり言うので、とりあえずまあ自己分析っしょwみたいなテンションで始める人が多い。でももっと長い目で見てほしい

怠惰人間の私もあなたも、"どうせなら"楽しい方が良いことはきっと確かだ。どうせどんな仕事でも面倒くさいなら、少しでも楽しい部分の多い仕事をやる方が良い。
楽しい部分を多くするために、自己分析をしよう!!!!!!!!!!!!ね!!!!!!!!!!!!!まあ面倒くさいんだけど!!!!!!!!!!!!!!!!やろう!!!!!!!!!!!!!!自分の一番大事な思い出を1個書けたら、もうあなたの就活はちゃんとスタートできたと思っていい、と私は思います。


(了)

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