怒り
わたくしは、本日決心した。今日を限りに、怒りという感情を手放そうと、決心した。
先に明言したいのは、手放すというのは、自分の感じる怒りを他者に向けないという意味なだけで、嫌いであったり、虫の好かない奴と感じる事や、そういうことを感じないとか封じ込めるとか、そういうことでは無い。
お前みたいなクソ野郎に自分の大切な感情を顕にしてたまるか、そんなこともったいなくて絶対にごめんだわ、と、そんな風な意味合いである。
なお、これのデメリットの予感も既にある。
世の中には、自分に怒りの矛先が向けられないだけで、自分は完璧であったり非の打ち所がない人間であるのだという勘違いをする人間が、一定数存在する事である。
でも、それももう、知らぬ。
知ったこっちゃない。
だいたい、そんな奴と時間を共有する事が多すぎたからこんな風に考えるようになっただけの事だ。
自分の方を、自分の感情のみを、誰よりも自分で大事にしよう、そういう決意である。
今日、自分は生まれ変わったのだ。
そう考えるととてもワクワクする。
顔で笑って心で「しね」と呟くという技を、やっと身につけようという気になれた。
やっと一人前への道の一歩を踏み出せた気がする。
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