7月4日の日記
ツイッターのフォロワーの人が描いた本が出版された。
歌集なのだが、フォローして幾数年、短歌を詠む人だと知ったのはつい最近だ。短文のツイートしかしなくて、でも言語センスが良くて、見てて(読んでて)気持ちのいいツイートをするアカウントの人。そんな印象だった。
短歌のグループにも所属しているらしくて、何年もそうした活動をしながら、ツイッターで今の今までそのことを言わずにいれるなんてすごすぎる……と変なところで感心してしまう。俺には絶対無理なので……絶対ツイートしちゃうので……
いま気がついたけど、表紙のビジュアルネタは「Wordle」かも。一時期ツイッターで流行っていた、英語の単語当てゲーム。俺もかなりはまっていた時期があった。そういえば佐クマさんはWordleが好きだった。タイトルもあわせて、全体、Excelで描いたみたいでかっこいい。
内容もすごく良くて、日常がふわっと裏返される感じ。その裏側には笑いもあるし少しひやっとするものもある。その情景を想像して、言葉の世界で遊ぶ(遊ばせてもらう)時間が生まれる。とても素敵である。
読んでいて、短歌って絵に似ているなと思った。ある意味で。
短歌も絵も、読んだり見たりするのは一瞬だ。そこから何かを読み取ったり、または何も感じなかったりという瞬間の出会いであるような気がする。
佐クマさんの短歌を誰々の絵にたとえると、というのは野暮なのでよしておくけど、ミニマルで豊かな背景を想像させられる、とても美しいスタイルだと思う。
何気なく発しているようで、その言葉は研ぎ澄まされている。俺もそういう絵が描きたいな〜と思いました。
今日のヘッダー画像は、『標準時』の帯です。
このクリスマスソングの歌も完全にかっこいい。
完全に蛇足なのだけど、影響されて短歌を詠もうとして(すぐに影響されます)、でも出来なかった(大体出来ないです)ので以前にTARPのnote(メンバーの交換日記的なもの)に載せた自分の過去の短歌を再掲します。
パン屋いくけど と声かけたまふ人に言う パンはいらない、お前がほしい
お前以外です 絶対にお前以外です お前は本当に特別だから
ニューヨークの下水道に棲むという白いワニ 絶対絶対幸せでいてね
お後がよろしいんちゃいますかのう!(金属バット友安さんの終わらせ方)
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