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コーポレート人材?おかん?になるまでの話…会社に入ってから20年めまで

15年から20年目までは目の前に起きたことを「対処」だけしていた時期でした。ここで足を止めて学んでいればと悔やまれますが、当時はリーマンショックを乗り越えたけど、会社が「やばっ」の時期で、教育や学ぶための経費もなく、書籍一冊でさえ買うのも憚られるほど経費削減の時代でした。
また今のように知財や法務関係の情報がSNSで飛び交うわけもなく、情報の入手先が限られていました。

リーマンショックの影響でリストラもあり、開発業務を担当していた上司が異動。開発業務は私一人になり、いろんな事を一手に引き受けることになりました。

1.知財関係業務
2.技術資料管理、社内対応業務
3.ISO記録・管理業務
4. 取扱説明書の制作業務 ←New✨✨
5.経費申請、予算管理業務 
6.輸入品発注業務
7.部内ネットワーク管理 ←New✨✨
8.業務支援

現在のお仕事の状況できあがったのもこの時期です。

4. 取扱説明書の制作業務
経費削減の波は、開発で作成している取扱説明書の作成や修正にまで影響がありました。外部に依頼していた取扱説明書の作成や修正の仕事を、簡易なものに限り、開発業務で引き受けることになりました。
取扱説明書の修正をするのにイラストレーターを初めて使用。独学とは言えデータがなく、紙でしか残っていない古い取扱説明書のトレース作業ができるようになったので自分で自分をほめたい(笑)

取扱説明書の文章の書き方を本で学び、使う言葉を統一させたことから、取扱説明書の文章の校正も行うようになりました。
取扱説明書の文章の書き方で学んだことは知財の明細書案作成などにも役立っています。

取扱説明書管理業務も合わせておこなったので、最新版管理をwebでも使いやすいように紙→データ化にし、管理するための一覧表を作成し、版の更新の流れがわかるように紙での保存も同時にしました。
人は突然の変化には抵抗しますが、少しずつの変化と、便利な点を知れば受けいれていれていきますので、ある程度のデータ情報が貯まるまでは紙で残すことも重要だと思ってやっています。
ただ10年近くデータと紙を併用して管理してきたので、そろそろデータのみの管理に移行しても良いのかもしれません。取説制作業務は新しい人に代わりましたので、そこはお任せします。

同じくこの頃に、最も売れている消耗品のケースのデザインがバラバラだでわかりにくいというお客様の声に対する相談を受け、ケースの作り直しの業務をやることになりました。
今取り組んでいるCIマニュアル制作のきっかけはここからです。
関連部門の了解、掲載内容のパターンの作成、小ロットの場合のデザインなどなど消耗品のケースの見直しに関係した取りまとめをやりました。
ケースサイズもなるべく統一し、ガイド表を作成・・・作っているときは、10年後の自分が困らないようにというだけでしたが、次の世代が役立てるので会社の歴史、文化を残す作業をしていたのだと今は思ってます。

5.経費申請、予算管理業務
今までは申請のお手伝いでしたが、上司が異動したことで、資産管理、予算管理、金型管理、原価管理、輸入品税関申請、開発在庫の管理など広がりました。当初はとまどう
ことも多かったですが、税金、資産、原価、在庫の勉強になりました。
今はインボイスと電帳法に追われています。
電帳法によって、部員自ら作業してもらわなければならなくなり、作業フロー図の作成が必要になってきたので大慌てで作成しています。
ついでに予算申請から設備廃棄までの申請書類とISO関係のフローも作っておこうと思ってます。

7.部内ネットワーク管理
部内で席替えをするとき、床下に配線されたLANケーブル、電話ケーブル、コンセント類の移動もしなければなりません。この仕事は上司が担当していたのですが、異動したため、私にまわってきました。
増員されれば床下を開けてLANケーブルを配線し、通信の不具合があれば床下を開けて…と作業もしてました。
作業は男手にやらせればいいのでしょうが、基本は自分がやります。やって、しんどいこと、大変なことを知れば、できないことが発生したときに、物理的なことなのか、システム的なことなのかの判断の基になりますので。
ここでPCの通信関係を自然と学べました。無線でなく、有線を使用しているかというと、CAD関係のデータが大きすぎるので無線だとサーバーからの読み込みが安定しないのと、通信の不具合のときに原因の究明も簡単だからですし、無線はハードなのかソフトなのか原因究明が大変なので笑
LAN、電話線、電源関係の配線が長い間に「クチャクチャ」となっていたので、昨年に配線工事と管理しやすい環境作りをしました。

ネットワークだけでなく、CAD用PCの発注も担当したのでメモリとグラボなどなどスペック関係のことも学びました。詳しくなくても、商社さんの言ってることの理解には役立ちましたし、自分のPCを買うときにも役立ちます笑。
おかげで、今のDX、IoT、AIに関しては毛嫌いなく、なんとなくですが理解ができました。
IoT、AIの発明の相談をされたときも大変役に立っています。

8.業務支援
部外からの連絡に誰に確認したらわからないと言い始めたら「一旦お伺いしましょう!」と受け取りはじめ、このあたりから「おかん」度が増してきたと思います笑。

製品に関する問い合わせも、基本開発担当者に丸投げせずに、まず自分が理解するようにつとめました。おかげで設計したことないけど、だいたいの製品の質問には答えられるようになりましたし、基本的な構造の勉強にもなったので、知財の新規出願の対応、中間対応のときの土台にもなりました。

1.知財関係
新規出願、中間対応、調査、模倣会社への警告対応はもちろん、秘密保持契約書案作成、商標使用規約書作成などを手探りで始めることに。会社の中で法律関係は私と思われ始めた頃でした。

模倣関係でいろんな問題が起きて、振り回されました。その話は次の「25年目まで」で書きたいと思います。

このころ会社の新しい事業に関係した特許が登録されました。師匠が構想を考え、開発で事業化した思い入れのある発明です。
より売れてほしくて、より認知してほしくて、箔をつけたくて、目についた発明大賞にダメ元で応募したところ、大賞ではありませんが、賞をいただきました。
もちろん私は申請者であって受賞者ではありません。でも社員が評価される仕組みをつくれば、知財財そのものが評価されることを知り、知財の面白さが見えてきたのもこの頃です。

ちなみに、この頃はまだ平社員です。
こんだけ働いてたので、昇給はさせてもらいましたけど笑

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