プロ野球戦力分析(日本ハム編)
6月19日に開幕が迫った日本プロ野球。今日は昨年度リーグ5位、北海道日本ハムファイターズ(日本ハム)について分析する。
・投手陣の入れ替わり
J.ハンコック、J.バーベイトが退団。田中豊樹が巨人と育成契約。他2投手が退団した。
新加入では、右腕外国人のD.バーヘイゲン(米 /タイガース)が加入。ドラフトでは1位で左腕の河野竜生(JFE西日本)、2位で右腕の立野和明(東海理化)、4位で右腕の鈴木健矢(JX-ENEOS)、5位で右腕の望月大希(創価大)を指名し、獲得している。
・フレッシュな投手陣は伸びしろ次第
チーム防御率は3.76でリーグ3位。若い投手が多い為、伸びしろが残されている。
先発陣は右腕エース有原航平(28)が24試合15勝(8敗)、164.1回を投げ防御率2.46で最多勝。161奪三振も高水準で、メジャー志望を表明している中今季も活躍出来るか。ベテラン右腕の金子弌大(37)は先発、中継ぎ、時にはオープナーをこなし26試合8勝(7敗)2H、防御率3.04。109.2回を投げている為、まだまだ先発でいけるだろう。怪我からの復活に燃える昨年5勝(3敗)の右腕上沢直之(26)、ショートスターターでも活躍している左腕加藤貴之(28)、様々な起用法に答えた右腕外国人B.ロドリゲス(29)、新外国人右腕D.バーヘイゲン(30)、高卒2年目右腕吉田輝星(19)など、頭数は豊富。ルーキー左腕の河野竜生(22)にも期待。
救援陣は、移籍1年目だったサイドハンド右腕秋吉亮(31)が53試合で25S7H、防御率2.96とクローザーとして復活。ただ5敗しており、安定感には課題がある。セットアッパーのサイドハンド左腕宮西尚生(35)は55試合1勝(2敗)43H、防御率1.71で2年連続3度目の最優秀中継ぎ投手。60試合3勝(2敗)5S21H、防御率3.31の右腕石川直也(24)、61試合2勝1S17Hの負けない左腕公文克彦(28)、時にオープナーもこなし53試合4勝(4敗)1S5H、防御率5.22の左腕堀瑞輝(22)がいて、浦野博司(31)、井口和朋(26)、西村天裕(27)といった右腕もいる。救援陣の層は厚い。
•野手陣の入れ替わり
實松一成、田中賢介が引退、他育成含む3選手が退団。
新加入野手は、巨人から移籍のC.ビヤヌエバがいる。ドラフトでは3位で上野響平内野手(京都国際高)、6位で梅林優貴捕手(広島文化学園大)、7位で片岡奨人外野手(東日本国際大)を指名した他、育成でも2人指名し、獲得している。
•長打力不足は深刻
チーム打率はリーグ2位タイの.251。ただ、93本塁打はリーグワースト、560得点はリーグ5位と破壊力に欠ける。48盗塁、78犠打もリーグ5位のため、何か個性を出したい。71失策はリーグ4位だが若手の伸び次第で改善は見込めるだろう。
個人別に見ていくと、124試合24本塁打80打点、打率.242の中田翔(31)、132試合20本塁打77打点、打率.289の大田泰示(30)はパワーがあり、142試合で158安打19盗塁、打率.289の西川遥輝(28)、138試合で148安打、打率.302の近藤健介(27)あたりは率が残せる。ただ、他の選手は若手が多い中で中途半端な印象がある。
正捕手候補筆頭は98試合出場の清水優心(24)だが、まだまだ力不足。開幕マスクも安泰ではない。
•今季期待の若手選手
投手:河野竜生(22)
甲子園経験、社会人での実戦経験豊富な左腕先発候補。開幕ローテでの起用が想定されており、オープナーとしても期待出来る。栗山監督の采配次第で大車輪の活躍を見せてくれるだろう。
野手:清宮幸太郎(21)
高卒3年目だが、いよいよ立場が危うくなって来たスラッガー。確実性と対左投手への対応が積年の課題で、守備が上手いわけでもない。当面は右投手相手の起用が予想されるが、高校通算111本塁打の打棒が本物であるところを見せて欲しい。
•優勝への条件
昨日、パ・リーグはCSを1位vs2位で行うことが発表された。これを追い風にという訳ではないが、若手の勢いで上位進出というのもあり得る。特に栗山監督の勝負勘はピカイチのため、采配に期待したいところだ。
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