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釉薬かけ

こんにちは。
今日は釉薬をかけるお話です。
朝日焼の「御本手(ごほんて)」は、
焼けると透明になる薬を使っています。

焼くときに、空気を沢山入れて焼く焼き方と
少なくする焼き方の両方を取って
朝日焼の特徴である「御本手」の
斑点を引き出します。
詳しくは窯詰めの時に書きますね。
忘れなかったら・・・・(笑)

さて、釉薬掛けのお話です。
釉薬をかける前、必ずすることは
「チリ払い」という、昔ながらの
ハタキを使って、器の表面に着く
ホコリ(粘土のカスや軍手についている
ホコリなど諸々)をハタキがけして
取り除くことです。

hataki(笑)

100個あったら、100個ハタキ掛け。
真冬にぐい飲みなどの小さい物が
100個あってごらんなさい。
寒さで指千切れるで(大げさ)笑

なぜハタキ掛けをするかというと、
器の表面にホコリの幕があると、
釉薬をはじいてしまい、
そこだけ地肌が露出・・あるいは、
釉薬が掛っているように見えて、
内緒で地肌との間に隙間を作っており、
焼くときにズルリと釉薬ごと剥がれて
結果、地肌がペロ―ん。なんてね。

ホント、いたずら心が過ぎるー。
「ホントは釉薬が掛かってへんの内緒やで」
いうて、隙間を開けてるんやもん
「テヘペロ★ゴメンね?」
では済まされん。プンスコ。

美しく焼けているのに、
口元に釉薬剥がれがあると、
商品なら、それはハネられる。
お客様にも、美しい器を渡したいのに
「釉薬剥がれちゃったメンゴ」なんていう
事は悲しすぎるし、ダメー。

なので、指が千切れようと(千切れません)
器があれば、あるだけ塵を払わなくてなりません。
中には、「どう見てもコレ、細くて薄くて
勢いよく当てたら割れちゃいますよね?」
みたいな作品もあります。
そんな時も、そっと、本当に、そっと
ハタキ掛けをします。
もしくは、筆で個別に器を撫ぜて
ついているであろうチリを落とします。

ん?時々割ることもあるのかって?
・・・・・聞くな。(笑)
それではまた明日!
Please stay healthy and stay safe.


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