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ユリウス暦の降誕祭

夜の函館ハリストス正教会、主の復活聖堂、画像素材から
聖堂は保存修理工事中で当分は拝観不可

2022年 グレゴリオ暦1月7日 小寒
2021年 ユリウス暦12月25日
1738年 コプト暦4月29日
2014年 エチオピア暦4月29日
辛丑 天保暦12月5日

日本の正教会

日本ハリストス正教会の本山は神田駿河台にある東京大主教座の東京復活大聖堂ニコライ堂)。
降誕祭前夜に当たる1月6日(ユリウス暦12月24日)の午後、首都圏は大雪だった。

日本正教会はユリウス暦を使うのだが、日本での習慣に合わせ、グレゴリオ暦の12月25日にも「降誕祭」を行う所もある。
1月7日は内々に済ませたり、近い日曜に行う例もある様だ。

盛岡ではユリウス暦で行う。
東日本主教座の仙台では予定に見当たらない。

斜里が日本最北。
司祭は釧路から赴くので、途中の道が塞がったのか。

西日本主教座は京都。翌7日に行われた。

最南端は鹿児島だが、九州には人吉の1人しか司祭が居ない。
12月から熊本、鹿児島、人吉を廻り、1月9日の福岡で終わる。

ロシア正教会駐日ポドウォリエのサイト

日本正教会から離れてロシア正教会の傘下。詳しくはリンク先を参照の事。
予定表を見るとユリウス暦に則っている。

海外の正教会

正教会でもグレゴリオ暦に近い暦を用いる所もある。
以下、ユリウス暦に則る正教会から紹介する。

日本正教会の母教会たるロシア正教会
モスクワでキリル総主教による典礼が行われた。イコンが並ぶ様子は正教会らしい。

ウクライナの首都キーウのソフィア広場だろうか。

グルジアの首都トビリシのシオニ大聖堂での典礼。

セルビアの首都ベオグラードの聖サワ大聖堂での典礼。

パレスチナはベツレヘムの降誕教会でのエルサレム総主教セオフィロス3世による典礼。

正教会以外でも

451年のカルケドン公会議の決議を容れずに離れた勢力の中で、ユリウス暦の12月25日に合わせて降誕祭を行う所がある。

エジプトはイスラム教徒が多いが、コプト教会の信者は人口の1割ほどとも言われる。
紹介されている記事は2020年1月7日付で、写真も当時のもの。1月6日の前夜祭にて、総主教タワドロス2世が香炉を振っている。
コプト暦では通常は4月29日に当たるのだが、4年ごとの閏日が影響する。ユリウス暦2019年12月25日はコプト暦で4月28日だった。
なお正教会のアレクサンドリア総主教庁の信者は僅かに留まる。

'今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。 ' ルカによる福音書...

Posted by St Mary & St Mark Coptic Orthodox Church Japan on Thursday, January 6, 2022

日本にもコプト教会がある。フェイスブックは2022年にも更新されている。
エジプト的な描画表現なのだろうか。
「今の暦は古いユリウス暦より、13日ほど後ろにずれている」は逆だと思う。ユリウス暦の方が遅れている。

エチオピア教会の信者は国民の半数ほどを占める。コプト教会の傘下だったが1959年に分かれた。
岩窟教会のあるラリベラでの2022年1月7日の式典の様子。総主教や大統領たちが出席した。
エチオピア暦は月の名が異なるだけで、コプト暦と同じ。閏日は影響せず、ユリウス暦2021年12月25日がエチオピア暦4月29日に当たる。

日本にもエチオピア教会があったが、常設では無かった。フェイスブックは2020年夏で止まっている。
2019年12月31日付、翌年1月の降誕祭の予告。例年、7日に近い日曜日を選んでいる。
右上のイコンはエチオピアらしい表現。踏んで飛べば、被さる文字が消えて見やすくなる。

エリトリア教会の信者も国民の半数ほどらしい。国が荒れており、正確な把握は難しい様だ。
エチオピア教会の傘下だったが、1993年に国が分かれると翌年に教会も独立。
左側は総主教ケルロスで、イエスの降誕を祝っている。右側は総主教庁。
ゲエズ文字や十字架の複雑な形などがエチオピアと共通している。

これらの国々で1月7日は祝日。

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