毎日一分で読める民法基本問題27
★今日の問題★
Aは、精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にあるが、Bとの間で、A所有の不動産について、売買契約を締結した。その後で、Aは、後見開始の審判を受け、Cが成年後見人となった。
この場合は、Cは、Aが上記契約締結時に、精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にあったことを主張し、Bとの契約を取消すことができる。
胡桃「10秒で答えてね。よーいどん!」
建太郎「おう」
1秒
2秒
3秒
4秒
5秒
6秒
7秒
8秒
9秒……
胡桃「10秒経過。どうかしら? 」
建太郎「ええっと……。AとBの契約は、後見開始の審判を受ける前になされたんだよな」
胡桃「そうね」
建太郎「だったら、契約の時点では、Aは成年被後見人じゃなかったんだから、成年被後見人であることを理由に取り消すことはできないんじゃないの」
胡桃「その考え方でいいわ。後見開始の審判を受けた者が、成年被後見人となるのは、後見開始の審判を受けたときだということね」
建太郎「うん。後見開始の審判を受ける前は、完全な行為能力を有していることになるんだな」
胡桃「そうね。だから、それ以前の契約について、その者に後見開始の事由が存在していたことを証明して、取消すことはできないということね」
建太郎「うん。OK」
※問題は、ノベル時代社の肢別100問ドリルを利用しています。下記サイトから入手できます。
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