毎日一分で読める憲法基本問題8
★今日の問題★
フランスにおける国民主権には、ナシオン主権とプープル主権と言う考え方があるが、それぞれ、どのような考え方なのか?
胡桃「10秒で答えてね。よーいどん!」
建太郎「おう」
1秒
2秒
3秒
4秒
5秒
6秒
7秒
8秒
9秒……
胡桃「10秒経過。どうかしら?」
建太郎「あっ。これは確か、ブルジョワと庶民の対立みたいな話だっけ」
胡桃「そうよ。どういうことか説明してね」
建太郎「つまり、絶対王政は否定するけど、政治とかは、市民の中でもブルジョワと呼ばれる富裕層が担うべきだという考え方と、市民の貧富とかに関わらず、市民全体が政治にかかわるべきだという考え方の対立だよな」
胡桃「簡単に言えばそう言うことね。そして、ブルジョワに支持されたのがナシオン主権。下層階級の市民に支持されたのがプープル主権と言う考え方ね。具体的には次のような考え方よ」
・ナシオン主権
フランス革命の後で、上層ブルジョアジーによって採用された。絶対王政を否定すると同時に市民革命がより貫徹されることを抑圧しようとする立場からの考えである。
ナシオン主権の下では、国民は、観念的統一体としての国民を意味していて、権力行使についてはもっぱら授権によると考える。選挙制度においては、制限選挙を採用していた。
・プープル主権
下層階級の人々に支持された考えで、市民革命をより貫徹しようとする立場である。
プープル主権の下では、国民は、具体的に把握しうる諸個人の集合体としての国民を意味している。権力行使についても直接民主制を徹底することを目指し、選挙制度においては、普通選挙を求める考え方である。
※問題は、ノベル時代社の肢別100問ドリルを利用しています。下記サイトから入手できます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?