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沼というのは案外どこにでも広がっているものである。~『ノイエ銀英伝』と私

世界中でとある感染症で、ドラマやアニメの新作が軒並み延期になる中、Eテレで『銀河英雄伝説』の放送が始まった。リメイク版で、通称「ノイエ銀英伝」と呼ばれている。

銀英伝というと、どうしても難しいというイメージが先行する。学生時代、に「これ面白いから見て!」と友人からビデオを押し付けられたのだが、それが旧版の銀英伝だった。予備知識も何もなく、見てはみたのだが…タイトルの割にはあんまり銀河っぽくなくて(『機動戦士ガンダム』みたいなものを思っていた)、「SFって奥が深い…?」と思ったのだった。

それから何年もの時間が経ち、すっっっかり忘れた頃に、Eテレで放送開始の話をネットで見た。「ふーん」と思い一応録画予約をした。リビングのテレビで。

一ヶ月分ぐらい溜めて「あ、そろそろ見ないと追いかけるのがしんどくなりそう」この頃からアニメやドラマの新作は延期や休止になるのだが、「ノイエ銀英伝」は休止の気配がない。ググってみると、どうやら24話まで完成していることを知った。

一週間は案外早い。土日が来れば月曜日なんてあっという間だ。リビングに誰もいない時を狙って見よう!と思うのだが、そうは上手くはいかない。一話目は何とか一人きりでみることができたのだが、あの終わり方で、2話目が気にならないはずがない。

リビングの主たる母上は、私が録画したアニメを見ててもあまり動じない人で、(というより好き嫌いが激しい…たまたま一緒に見ていた『ユーリon ICE』は本物の方がいいとのたまっていた…。)「今回もオモロくないとバッサリきるだろう」と思い、2話目を再生。母上は昼寝しているし、音量を落として、字幕出せば大丈夫と思っていたが、甘かった。

「…なんか名前が長いわねえ」と、しっっかり見ていたのである。そして「続きを見るなら一緒に見る」と言い出し、それからは何話か溜めて一気に見たりしていた。何話か見てから、「金髪とベレー帽、どっちが悪者?」と聞いてきた。名前とかを覚える気はないらしい。第一話を見た時は私も全然覚えられなかったし。金髪よりも赤毛の方の名前の方を覚えたぐらいだ。というより、銀英伝は名前を覚えて愛着を感じる頃にはそのキャラは死んでいることが多い。新しく登場するキャラも多いがそれだけ死亡退場するキャラも多い。メインキャラクラスだからといって死なないわけではないし、当たり前だが死んだら蘇ることもない。

一体、何が母上の琴線に触れたのだろうか。『機動戦士ガンダム』とか『宇宙戦艦ヤマト』だとかが好きだからだろうか…。戦艦がズラーッと並んでるところとか『ヤマト』っぽいよね。

さて、溜めたぶんはしっかり消化して、最近ではリアルタイムで見ることが多く、後日母上と一緒に見る日々が続いた。つまり2回見ている。放送時間の5分前には用事を全部済ませて正座待機しているのである。深夜アニメをリアルタイムで眠くない時間に見られるのは幸せだと思う。

だがしかし。これはネタバレ覚悟でウィキペディアで調べる限り、まだまだまだまだ話は続くのである。完結しているのが唯一の救いか。そしてノイエに限っていうと、24話から先は制作されていないのである。大体原作2巻までで、その先は未定。このご時世、おいそれと続編の制作は難しいと思う。キャストも何気に豪華だし。

そこで原作小説を読んでみようと思った。全10巻、外伝5巻。調べると色んな所から出版されており、どれを購入するのが一番いいのかわからない。そこで試し読みを兼ねてKindleで第一巻だけ購入した。読みやすかったら紙の方に手を出そうと思って。そして、半月後には東京創元社版の全巻セットのボックスを購入していた。


しかし、スペースオペラの壁は高く、ようやく1巻を読み終えたところだ。で、Amazonを回遊していると、ノイエBlu-ray1巻が7割引きになっていた。特典でサントラCDがつくらしい…。ちょっと心惹かれた。そして数日後にはポチっていた…。


さて、届いたBlu-rayの特典サントラを聞きながら、これを書いているわけだが、やっぱり沼にドボンとハマっちゃったんだろうか…。サントラは凄くよかった。何で単品で発売されなかったのか不思議なぐらい。2巻と3巻にもついているんだよね…買っちゃいそうで怖い。


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