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30才のサラリーマンが1年間の育休を取得して、海外で育児をした話


まさか自分が育休を取得するなんて!

20台前半の頃は、大した成果もあげていなかったのに夜遅くまで猛烈に働いていた。そのような中で「今日子どもお迎えがあるので」と言って少し早めに職場を立ち去る同僚を見ながら「ずるい」と妬ましく思っていた。そんな私も28才で結婚をし、1児の父となった。父になって初めて育児の尊さ、あの時そそくさと帰っていった同僚の気持ちなどが痛いようにわかるようになった。

妻の海外転勤

商社で働く妻は、英語と中国語が堪能でいつかは海外で働きたいと結婚前から言っていた。そんな妻にチャンスが巡ってきた。ベトナムの現地子会社に転勤の打診が来たのだ。またとないチャンスを絶対に掴みたい妻の気持ちは痛いほどわかった。

妻「家族3人でベトナムに行きたい」

私「俺の仕事どうするの」

そんな会話が毎晩繰り広げられ、喧嘩をしながらも出た結論は、私が育休を取得して妻の海外転勤に同行するというもの。「まさか、俺が育休を取得するなんて想像もしなかった。どうしよう」今後、育休の存在と向き合うこととなった。

自社で初めて長期の育休を取得する男性となる

育休を取得すると言っても、過去に長期の育休を取得した人は周りには誰もいない中で、いつ、誰に、どのように相談して良いのかもわからない。相談したところで上司や同僚それに人事にどのような反応をされるのかもわからない。そもそも男性は育休を取得しない前提で進んでいるので、相談窓口も何もない。取り急ぎは女性の方が理解してくれるのではないかと人事部の女性部長に相談した。その後、上司に話が伝わった。皆表面上は応援してくれる。しかし、内心は思うところがある人も多くいたようだ。そんな中で多くの人の助けを得て晴れて自社で初めての長期育休を取得する男性社員となることとなった。

育休について調べていくと様々なことがわかった。お金に関しても意外となんとかなることもわかった。育休を取得する選択肢は意外と悪いものではなかった。(ここら辺は今後、解説していきます)

海外での子育て

そんなこんなで家族3人でベトナムのハノイでの生活が始まった。もともと旅行が好きで学生時代も世界中を旅行したのでそこまで海外に抵抗はなかった。結論から言うと海外での育児は楽しい。ベトナム人は子どもをとっても大切にしてくれるので、子連れで歩いていると皆が話しかけてくれる。また、男性が育児をしている家庭も多く、男性だからと引け目を感じることもない。私のように海外旅行が好きな人はとことん楽しめる。私が楽しめると息子も楽しんでいる。とても良い相乗効果が生まれている。

男女関係なく生き方を選択できる世の中がいい

育休を取得しますと言うと「いい時代だねぇ」「男性が恥ずかしくないのか」などポジティブじゃない様々な声が耳に入ってくる。男性だけではなく女性からも浴びせられる。女性は長い歴史の中で少しづつではあるが自由になってきた。専業主婦やバリキャリなど様々な選択肢を自ら開拓してきた。一方で男性はどうだろうか。男性は未だ働くという選択肢以外を選ぶと非難されることが多い。主夫というワードにはどこかネガティブなイメージがつきまとうと感じる人も少なくないのではないだろうか。

私は、男女関係なく働き方や家族との向き合い方を自由に選択できる世の中になると良いと思っている。男性だって働きたい人もいれば家族のために全力を注ぎたい人もいる。そして、それらの想いは時と場合によって変わっていく。なので、決して男性の全員が育休を取得するべきだとは思っていない。働きたい人は全力で働けば良いと思う。しかし、家族のために力を注ぎたいのに、周囲の視線が気になってそれができていない男性は意外と多いのではないか。一方女性たちは、自らの解放を叫びながら男性には「働くべき」という固定観念を押し付けていないだろうか。

そんなことを思いながら、男性が今後とりうる一つの選択肢として育休や海外での育児について様々な側面で発信できればと考えている。

偉そうなこと言っていますが、ただの父親です。よろしくお願いします。



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