性格は遺伝じゃなくて環境なんだよなあ、と思うことが多い。

 こんにちは。BUMP OF CHICKENの「宇宙飛行士への手紙」が大好きです。BUMPの中で屈指に好き。だけど、この歌を聴くと、感動すると同時に自分がコロナになって闘病していた時期を思い出す。その頃にすごくたくさん聴いていたから。そんなよく分からない付加価値いらないよ

 はのとです。初めまして。


 まずは私の性格の話をします。全然したくないけどね。自己主張が強く、これでも抑えられるようになった方ではありますが、思ったことは口に出して意見しないと気が済まないタイプです。

 だからこそ、人前で厳しいことを言うことにためらいはありません。大学の部活で副部長をしていたのですが、誰も厳しいことは言いたがらないし、でも言わないと組織の秩序が崩れるので、率先して言いました。後輩たちは、なんでもはっきり言えるはのとさんはかっこいい、と言ってくれますが、はたしてどこまで本心なのかと思うこともあります。

 それから、白黒はっきりさせたい性格。もじもじされたりはっきり言わない動かない人を見ると、どうしてももどかしくて、時にはイライラしてしまう。短気でもありますね。良くない。


 まあ、主に議題にしたい性格はそこなので、ここまででいいでしょう。私は、一緒にいると疲れるタイプだと思います。そんなこと気にしなければいいのに、見ないフリすればいいのに、ということにも無関心になれず、首を突っ込んで空気を悪くする才能があります。そんなもの才能ではない。


 さて、次は恋人の話をします。


 恋人は、すごくすごく優しい人です。誰のことも基本嫌いにならないし、人のこと悪く言わないし、争いを起こさないように日々生きている。みんなの前で、どんなにストレスがあってもそれを悟らせない。

 私にとって、理想の人間性です。私は、そんな恋人の性格をリスペクトしているし、そうなりたいと思っています。

 そして恋人は、すごく優しいと共にすごく弱い。他人の棘を敏感に察知し、自分が落ち込んでしまう。自分に棘が向くことはないのに、自分に向けられたものではないのに、それでも落ち込んでしまって。

 気にしない、ということができないのです。見なかったフリができない。私と同じはずなのに、その後の行動や反応は真逆。恋人は、私のなんでもはっきり言えるところを尊敬すると言ってくれますが、私はあなたの優しさに憧れるのです。


 そんな恋人。先日、「最近気づいたんです。」と話をしてくれました。自分の性格が何に起因しているか。

 まずね、時々話すことが、「自分の子どもに自分の性格が移るのが怖い」ということ。行動力がなくて言葉にすることもできなくて、我慢ばかりするような人間になってしまうことが怖いって、そう言うことが多いです。そのたびに、教員志望で教育心理をややかじった私は、「性格は遺伝だけじゃないと思うよ。」なんて返していました。

 性格が遺伝することを恐れていた恋人ですが、どうやら考えが変わったみたいでした。話を聞くと、「自分のこの性格は、兄の影響かも知れない」と。どういうことだろう。

 「お兄ちゃんがいると気を遣うことが多くて、発言とか我慢することが多いんです。機嫌を伺って。」「お兄ちゃん怒りっぽいの?」「うん。だから怒らせないようにずっと気を張って生きてきたから、言いたいことを言えない性格に育ってしまったんだと思う。」

 その見解、あながち間違っていないと思う。怒りっぽい人が近くにいると気遣うよね。私は父がそうだったので分かります。父の場合は、私が思春期であったこと、それなりに学がついて賢くなって反論するようになったこと、この2つの変化で怒りっぽい気質がだいぶ小さくなりました。言い返さない相手にしか言えないんだろうなと。

 前提として、私は父が大好きだし、恋人もお兄さんが大好きです。でも、そういうところには迷惑してきたというか、我慢をしてきたという感じ。

 私は、なんでもはっきり言う両親を見て自分もそうなったのではないかと考えています。父の怒りっぽい気質にも、私は言葉を我慢することはなく、それにイライラしたり反論したりして思春期を過ごしたので、そこで我慢をしてきた恋人と差が出たのでしょう。どちらが良くてどちらが悪いとかでは決してないです。

 ただ、恋人のその「自分が我慢すればいい」みたいな考え方や、周りの空気を敏感に察知して振る舞いを変えるといった性格は、少なからずお兄さんに起因するものかなと。やっぱり、環境の影響って大きいんじゃないかなって思います。


 ここで考えたいのがさ、そんな恋人が生きやすい世界をどうやって作っていこうかって話。普段は明るくてそこまでネガティブでもないんですが、一度ブルーに入るとネガティブモード全開で、落ちるところまで落ちてしまうことがあります。

 HSPが自分に当てはまることが多い、というのもよく言っています。それは確かにそうだと思う。でも、私は思うのです。ADHDとかLDとかって障害じゃないですか。薬とか、治すことはできなくても、対応ができるじゃないですか。だから、お医者さんにそう言ってもらうことで、楽になることもあると思う。

 一方、HSPって気質だと思うんです。そういう気質。涙もろいとか、短気とか、我慢強いとか、そういうのと並行できるものなんじゃないかなと。その場合、HSPであることが分かって、心理的に楽になるのかなって、すごく考える。

 恋人を見ていると、HSPのことを調べては、ネガティブなことばかり共感して、調べなければ気にするほどのことでもなかったことに対しても、「これもあるかも」「これも当てはまるかも知れない」と言って、どんどん落ち込んでいってしまっているような気がするんです。

 気付かなかった気質、性格を、自分の欠点として認識してしまうんです。一度欠点だと認識してしまったら、そこからずっと気になってしまうんじゃないかなと心配になる。

 だからね、あんまり調べない方がいいんじゃないかって、こっそり思っています。でも、そこまでHSPの傾向が強くない私が言っても、「はのとさんには分からない」と言われてしまえばそこまでだから。そんなこと言う子じゃないけど、角が立ってもいいことはないので、「どうかな~」と濁しながら聞いています。

 私の正解が分からない。そんなあなたも受け入れるよ、という意志を伝えることしかできない。後はほら、変に察して気を遣うと疲れてしまうので、「私が機嫌が悪いときは伝えるし、もし気になるようだったら、自分で気が付いていない場合もあるから、ちゃんと聞いてね。」と伝えています。

 「なんて生きやすいんだ」と感動してくれたけど、それが本当に実践できるかは分からない。そういう状況になってみないと。今は特にストレスもないので分かりません。想像でしか言えないけど、私が機嫌悪いって言ったら、そのまま恋人も落ち込んでしまうんじゃないかなと思う。だったら悟られないようにした方がましかも。うーーん。難しい。


 自分の性格と上手に付き合っていくことは大切だと思います。知るだけでは全く意味がなくて、知って、その上で自分があまり苦しまない選択を常にし続ける必要があると思う。

 私には、完璧主義者で、求められる以上に完璧にやらないと気が済まないし、そうやって取り組んでいる間に多忙で潰されてしまう、というむちゃくちゃな性格があります。そんな私が来年から学校の先生として働く上で、目標に掲げていることがあります。

・遅く行って早く帰る。
・頼まれていない仕事はしない。
・事務仕事は効率重視。

 私は子どもたちのために学校の先生になります。教育界を変えようとか、勉強を好きになってほしいとか、そういうのじゃないです。全員が過ごしやすい学校環境を作ろう。子どもたちが学校に来る動機の一つに自分がなろう。それが、私の理想。


 中学生の頃、私は思い出したくもないような酷い思いをたくさんしました。でもね、それでも学校に行っていた。それは、先生が好きだったから。先生が、いつでも、どんなときでも笑顔で受け入れてくれたから。ずっと味方でいてくれたから。一緒に戦ってくれたから。

 学校にいるのは生徒だけじゃない。敵だけじゃない。先生がいて、先生は私たちのことを想ってくれていて、味方で、助けてくれる。本当にありがたいことに、恵まれていることに、私はそういう素敵な先生方ばかりに出会ってきました。

 でも、そういう先生が多くないのも事実。だから私は、私がそんな先生になることで、1人でも私のように救われる子が増えるといいなって思う。だから学校の先生になる。

 そして、そんな先生になるには、雑務や教員同士のよく分からんいざこざとかの相手をしている暇はない。先生として働いている時間のうち、できるだけ多くを子どものために使いたい。だから、余計なことはしない。出世とか、周りからの評価とか、どうでもいい。子どもたちが安心してくれれば。

 でも、同僚から信頼されない先生を子どもが信頼してくれるはずもないので、最低限の円滑なコミュニケーションをとり、でもそれ以上は踏み込まないまま、いい距離感で同僚と付き合っていきたい。遅く行って早く帰ると言っても、子どもたちのためにそこは柔軟に。それ以外の事情は考慮しないものとする。


 これが、私が今思いつく限り最善の私のための働き方です。まあきっとうまくいかない。大きな声で言える目標でもないし。でも、こうすることで私のなりたい「子どものための先生」には近づけるんじゃないかな。

 でも、理想と、想像と現実は違う。だからそこは柔軟に、働きながら目標を調整していきます。退職するまで、ずっと。

 忘れちゃいけないのは、1番大事なのは自分自身だってこと。自分をないがしろにすることが大の得意なので、だからこそ苦しい思いをたくさんしてきたので、環境が変わる今、自分のそんな性格を大学生活4年間で理解した今、生き方を変えていきたい。難しいことかも知れないけど。


 なんか自分の話になっちゃった。とにかく、恋人にもそういう、自分にとって最善の生き方を見つけてほしいなと思う。一緒に探していこう。素敵な生き方を。

 そうすれば、きっと、苦しいことを消し飛ばせるような素敵なことがたくさんできると思うんだ。たくさん笑えると思うんだ。そうやって生きていこうよ、一緒に。

   性格は環境だから、これからまだまだ向き合っていけるはず。

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