いつまでも過去の居場所に囚われてる人、になりたくない

    こんばんは。ピアスのキャッチがなくなった。このフレーズ、文字にしたらなんかエモいなと今感じました。朝起きたら、ピアスのキャッチがなくなっていた。よくあることだと思うじゃないですか。違うんだよ。ねじ式のピアスなんだよ。なんでなくなるんだよ、寝ている間に私は一体何をしたんだよ。

はのとです。初めまして。

    世の中は夏休み直前大忙しモードですか? そんなモードない? 私にはある。夏休み直前とか関係ないけど。月末に副顧問をしている吹奏楽部がコンクールを控えているので、それまで1日たりとも休みがないんです。ふざけやがって。なーんでそんなことになるの。給料も出ない部活動に精が出ないのは、別に悪いことじゃなくて当然だと思うんですね。

    だからこそ、そんな大連勤が始まる前に、それを乗り切るための楽しい時間を過ごしておくことに超意義がありました。恋人と、ローカルな水族館に行ってその後ショッピングモールに行って、温泉に行ってお家に帰るという、いい感じのデートを予定していました。

    だけどそれは叶わなくて。なんでかって、自分のクラスでコロナが流行り始めていたからです。恋人は1つ年下の就活生。来週にも面接が控えています。就活が上手くいかないこのクソナイーブなときに、コロナになったとか笑えない。コロナ移しちゃったとか、笑えない。だから、泣きながら予定をキャンセルしました。本当に、泣きながらね。


    私がそんなメンタル的苦労をしている最中、大学生のときに所属していた軽音楽部では、恒例の夏ライブが行われていました。本当は私も見にいきたかったんだけど、いかなかった。これには、まあコロナが流行ってたから、というのもあるんですけど、実際は少し違って、面倒臭い私の自意識が関係しています。

    余談ですが、恋人は同じ部活の後輩だったので、2日目だけ見に行って、そのまま打ち上げに参加していました。憂鬱が多い日々の中で、明るい1日を有意義に送れたんじゃないかと思います。こういう、息抜きって本当に大事。


    でね、過去に後ろ髪を引かれるって言うのはよくあることだと思うんですけど、実際引かれても引き摺り込まれることはないじゃないですか。人間は、自我を保ってなんとかその誘惑から逃れるために、現実に、今に向き合って前進するんです。

    概念的な話をしているけどそんなことはなくて、例えるなら、高校生になりたてのJKは「中学生に戻りたい〜」と嘆き、今度大学生になったら「高校生に戻りたい〜」と嘆き、最終的に社会人になったら「大学生に戻りたい〜」なんて嘆くわけです。ただの一度も経験がないと言う人はそんなに多くないと思います。

    過去に戻りたい、縋っていると言うことは、今が上手く行っていない証明になってしまうと思うんです。現状に満足していないことの表れ。満足と言っては聞こえがいいけど、要はただの現実逃避です。まあでも、言葉にするくらい許してくださいとも思うけどね。

    思うけど、でもやっぱりダサいじゃん。いつまでも過去に縋り付くなんて。ダサすぎる。私は4月から社会人になったわけですけど、「大学生に戻りたい」って言うのはどうしてもダサい。社会人生活がうまく行っていません、って言っているようなもの。だから言えない。後輩のみんなに、同期のみんなに、そんなふうに思われたくないから。

    そう思っていたのに、ライブのお知らせが来たときには「行くね〜」なんて簡単に返事をしてしまったわけです。後悔。卒業して数ヶ月しか経たないのに、あの人もう戻ってきたよって感じ。いつまでも部活に顔を出す先輩って嫌じゃないですか?


    もちろん「会いたい」とか「来てください」とか言ってくれる後輩はいる。でもね、そんなの実際は少数派なんですよ。大多数の後輩たちにとっては、新入生も入って心機一転新しい部活になったのに、そこに過去の人間に干渉されるっていうのは、決して気持ちの良いものではない。

    特にね、私は1つ、2つ下の後輩とはすごく仲が良くて、個人的に飲みに行ったりするような関係性だったんです。卒業後も誘ってもらって会ったりもしました。でもさ、3つ下の子たちとは、仲良くはなったけど、結局部活の先輩後輩の域を越えるような親睦にはならなくて。当たり前だよね。関わる期間が短すぎたし、大学生の3つ違いってかなり大きい。

    だから、そんな3つ下の後輩たちには、きっと我々は歓迎されないでしょう。新しい部活で、後輩が入ってきて、新しい形になったというのだから、古の人間はもう不要。当然の摂理。


    だから私は「もう私はあなた方に未練はないのよ。もう新生活を謳歌しているのよ。」というスタンスでいたいわけですね。実際、そうであるべきだと思うし。せっかく綺麗に卒業したんだから、いつまでも綺麗な先輩でいたいじゃん。卒業してからの素行で迷惑な先輩レッテル貼られたくないじゃん。

    実際に卒業式の日にさ、後輩と話してて「卒業してもライブ来てくださいね。」まあ気が向いたらね。「打ち上げも来てくださいね。」それは迷惑すぎ。「確かに。大老害ですね。」ってことで意見が一致したわけ。何より新入生がかわいそうでしょ。新入生が知らない先輩が来て、知らない時代の話で盛り上がられてもね、迷惑だよね。って。


    そして話は夏ライブに戻るけど、同期がね、2日間とも行ったみたいで。一眼レフを担いで、カメラマンのように終始写真を撮り続けたって。

    在籍時からカメラマンとしてたくさんライブ中の写真を撮ってくれていた彼女。でもさ、卒業後のそれは違うんじゃないか。

    そしてさらに、まあこれは全然関係ないっちゃないけど、ずっと現3年生の恋人と2人の世界を作っていたって。もう部員でもない社会人が、部活のライブを見にきて、今も部員として活動している子を同期たちの輪から抜き出して、依存。なにそれ、中学生? そういうとこ、在学中から変わってない。

    そしてさらにさらに、後輩と話して「大老害で迷惑な行為」として一致した、ライブ後の打ち上げに参加したらしい。ウケる。もう、ここまで来るとウケるよ。1年生たちはどんな気持ちだったんだろう。知らない人が先輩たちを占領しているなんて、ちょっと厳しくない?


    まあ、私はそういうのをどうしても、ダサいって思っちゃいます。心が狭いかな。別にダサくないのかな。感性は人それぞれだよね。分かっているけど、やっぱりダサいな。ダサいし、後輩たちに少なからず迷惑がかかっているなと思うと、余計に厳しいね。

    もう1人、別の同期と先月飲んだときに、「次のライブ見に行く?」って聞いたら「行かないよ〜」って、行くわけないじゃん、みたいなニュアンスで言われました。だよね、それだよね。そうでなきゃダメだよね。ダメとかはないか。

    きっと彼女は新しい社会人としての生活をそれなりに楽しんでいて、現状にそこそこ満足していて、過去に縋り付くようなことをする必要がないんだと思います。それくらい、余裕になりたい。私も。


    だけど私にはそれができないから、せめてもの償いとして、後輩たちの「今」を極力邪魔しないように生きている。本当は会いたい後輩がたくさんいるけど、飲みに誘いたいけど、誘われるのを待っている。自分から働きかけるようなことはしない。これはもうほとんど自意識過剰だけど、私に時間割かせるのが申し訳ない。特に、1番仲良しの1個下はさ、あと1年しか大学生活がないんだから。「今」があまりにも大事。

    自分がそういうマインドなので、前述の同期のような振る舞いを見ると、なんというか、うん。厳しい。後輩たちって、先輩を前にしたら、お世話になった人なら尚更歓迎する態度を取ると思うんです。もちろん、それが心からの本心の人だっていると思います。でも中には、先輩が来てくれたことは嬉しいけど、今は自分の後輩たちとの時間を大切にしたいのにな、ってモヤモヤしている子もいるんじゃないかな。そんなことないのかな。考えすぎ?


    まあそんな持論はともかく、いつまでも過去に縋り付いているような人生は歩まないように、現状に満足できるように、楽しかった過去なんか振り返らなくても、たまに同期に会ったときに思い出話に花を咲かせるくらいでいいように、今に向き合わないとね。

    小学生の頃からの教員という夢を叶えて、可愛い可愛い生徒たちと日々戯れている新生活。もちろん、距離感を間違えて反省することも、授業がうまく行かなくて悩むことも、他の先生方の様子を見てちょっとビビることもあるけど、それでも、子どもたちの笑顔や明るさは、私のことも明るくしてくれる。捻くれているけど、それだけは言える。

    仕事なんて極力したくないし、時間外労働なんて0を目指しているし、7月に入ってからは毎日定時に上がっているような、あまり教員としては見ないタイプかもしれないけど、やる気ねーのかわれぃと怒られても仕方のないような日々だけど、それでも授業は一生懸命やっているんだから、許してよね。

    生徒から、「はのと先生の授業楽しい! 2学期も先生のクラスがいい!」なんて言われると、あー頑張ってよかったなって思うよ。先生になってよかったなって、思うよ。一応、教員として最低限のやりがいは感じているよ。


    そんな日々を、時々飲みに誘ってくれる後輩に会ったときに、嬉々として話してやろうと思うよ。私はこんなに素敵な毎日を送っているよ。社会人、捨てたもんじゃないよ。で、君らは最近どう? そんな感じ。うん、いいね、最高だ。

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