偽痛風になったときの話

 緑風音です。

 持病の偽痛風がしんどいです。ギターも弾けません。

 痛いのもそりゃそうなんですけど、前回最後の発作が起きたのが1月とかで、そこからたくさん新人さんが入ってきて、また足を引きずっていることへの説明からやり直すのが結構めんどいです。あ、実生活はとあるコールセンターで電話の仕事や、教える仕事をやることで生計を立てております。

 ことの始まりは、昨年(2020年)の12月中旬、ある朝目覚めると、右下半身の外科的な痛みで寝返りが打てませんでした。おやおや?

……おやおや? ……。

……、…………、…………。

……えーっと、……とりあえず、

「寝返りが打てないのでお休みします」

と会社に電話をしました。

そして、

「これはどの病院にかかるべきなのか?」

というところからなんとかGoogleと向き合いつつ、近所の整形外科に向かうことにしました。

星4.3だし、なんかスゴそう。

ズボンをはくことにして出発、……が、……100mと進まずに痛みで歩けず、その場でタクシーアプリをインストールして、召喚。そう、iPhoneならね。

 病院に到着するも、炎症のせいで微熱が出ており、ここ数年のご時世柄着いてすぐ隔離されました。

 痛い。よくわからんがとにかく右足の付け根が広い範囲で痛い。

 待合室めっちゃおじいちゃんおばあちゃんだらけで、先生なかなか来ない。看護師さんはたまに来てくれて、「寒くないですかー?」って気を使ってくれました。ありがてえ。

 レントゲンを撮られて、その写真をパソコンの画面に映されながら、

「これが、写ってるんですけど」

わたしの、股関節。縦にも横にも180°開く自慢の股関節。そこに、白い針みたいなのがヒョロンと下がっています。

「カルシウムの結晶が出てて、「ニセの痛風」っていうんですけど、……これは、痛いです」

人生において初めて出会う単語を言われましたが、とにかくこの痛みに対して医者のお墨付きが出ました。最後唸られました。

「膝とかに出れば注射でなんとかするんですけど、股関節だと大事なのがいっぱい走ってるので、何もできません。ひとまずステロイドの点滴を打っていただくので、看護師のほうにお願いします」

 言われるがまま通路が膨らんでベッドが一つだけ入るようになってるところに、横になって、

「左でいいですか」

と針を刺され、じっと待つ。

じっと待つ。

……もうそろそろ1本終わるっぽいけど痛みが引かないぞ。看護師さんがやってきて、

「痛みが引く感じありますか?」

首を横に振る。点滴追加。2本打って、きもーち楽になったかなー、顔をしかめずに済むようになったかなーぐらいで、もう一度お医者さんと話して、飲み薬と湿布を出されました。飲み薬もまたステロイドです。とにかく炎症を抑えて痛みを抑えるしかできることはないのだそうです。

「1週間位したら、見せに来てください」

 と言われ、初回は終了。

うーん、何が起こったのかはよくわからんが、まだなんとなく痛い。

歩くと腫れて、関節の可動域が狭くなって、歩くのが遅くなります。

……会社に連絡……、

「偽の痛風、だそうです」

「……ほう?」

「(わたしと同じリアクションだな)すみませんが明日もお休みします」

 とにかくその日は足を引きずりながら、ゆっくりゆっくり歩いて帰りました。



(つづくんじゃないかな)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?