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黙ってたって過ぎてゆく - 2020.11.6

発表されたMー1の準々決勝進出コンビの並びを見ていて、いつの間にか僕も一端のお笑い好きになっていることに気が付いた。準々決勝の時点で知っているコンビだらけじゃあないか。去年までは好きなコンビのネタをネットで見るくらいだったのに、最近は知らないコンビがいればまずネタを見る。一つだけではそのコンビの実力は評価できないので、絶対に二つ以上見る。こういうところに中学受験で鍛えられた僕の学習意欲がキラリと光るよな。知らないコンビやバンドが話題になっていると思わず深堀りしてしまう。世界のことを全部知りたいとすら思ってしまう海よりも深い知識欲。アカシックレコードになりたい。

僕が所属していたバンドサークルには、お笑い好きがかなり多かった。音楽よりお笑いの方が好きそうなやつもいたし、なんならお笑いサークルに入っているやつもいた。お笑いの話は日常的に飛び交っているし、賞レース前には何故かサークルの空気がピリついた。皆かなりの賞レース好きで、ネタバレなどしようものなら打ち首に処されたものだ。中でも関西勢のお笑い好き率は異常で、ナイツ塙が言っていた「大阪はサッカーで言うところのブラジル」発言は実感を伴って納得した。そんな環境に4年もいればそりゃあお笑いも好きになる。

そんな僕は今、ひょんなことからコントを書いている。お笑い好きが高じて自分でやりたくなってしまったある日、同じような考えの友人に出会ってしまい、2021年のM-1とキングオブコント出場を目指す事になったのだ。自分で書いていてモーニングの新規連載か何かか?と思わなくもないが、事実は小説よりも奇なりだ。こんなネタが書きたいというロールモデルはいても、お笑い好きのプライドからか、どこかオリジナリティを追い求めている自分がいる。こんな素人にそんなネタが書ける訳がないと頭では分かっていながら、心は初の決勝進出アマチュアコンビを夢見ている。そうして出来上がった第一作目のコントはどう見ても僕のサブカル性に満ち溢れていて、なかなかに小っ恥ずかしい処女作となったのであった。

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