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わかりやすい!漢方薬〜くすり箱に入れておきたい漢方薬⑨安中散


胃の痛みや、冷えが強くて痛い場合におすすめなのは「安中散」です。

以前ご紹介した、『芍薬甘草湯』もいいのですが、胃〜お腹の冷えによる痛みには安中散の方が効果的!

ストレス性の胃腸症状にも使われ、特に検査をしても異常はないけれど胃の痛みや胃がもたれるといった症状がある場合にも使われています。



安中散


市販の胃薬で、漢方薬が入っているものは、ほとんどが安中散が基本として作られています。

安中散は、お腹を温めて痛みをとる働きに優れているため、冷えがある方の腹痛や生理痛にもとても効果的です。温めながら、気血のめぐりをよくするため、血が滞って起こる(血瘀)痛みにも効果があります。

中医学的にみると、安中散が効果的なのは

体内に『冷え』=『寒』がある寒凝(かんぎょう)と血瘀(血のめぐりが悪い)ために、胃やお腹の筋肉がひきつれを起こして起こる痛み ということになりますね。

服用に適さない方

特にありません

服用における注意点

特にありません


安中散に含まれる生薬

延胡索:滞りをなくして、痛みを和らげる
縮砂:気を巡らせて痛みと和らげる
茴香:胃を温めて気をめぐらせ、胃痛をとる 胃腸の調和作用があり、痙攣や痛みを和らげる
桂皮:温めて冷えを去り、経絡を通じさせる
良姜:胃を温めて気をめぐらせ、胃痛をとる
牡蠣:胃酸の出過ぎを和らげる 精神安定
甘草:気を補い、胃腸のはたらきをサポートする

興奮した神経を和らげるのに使われる牡蠣(ぼれい)が使われているのは、ここでは制酸作用を目的としているものだと思われます。

安中散には、他の漢方薬にはあまり使われていない生薬、延胡索・茴香・縮砂、良姜が使われているのが特徴的。

また、構成生薬は全て多かれ少なかれ痛みを抑えるはたらきがあるというのも特徴です。

甘いものが大好きで、生理痛がひどい方というのは『冷え』が原因になっていることが多いです。

そんなときには、『安中散』!

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