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わかりやすい!中医学の基礎

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中医学を勉強してみたいけれど、難しそう・・・ 中医学初心者、本を読んでもよくわからない・・ そんな方に向けて、できるだけわかりやすく『中医学の基礎』を解説していきます。 中医…
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#症状

わかりやすい!中医学の基礎Vo.17〜病邪について〜

今回までで、『気血津液』と『五臓』についての説明が終わりました。 中医学は、その昔、今のような検査方法もなく、人体の生理機能などもわかっておらず、ウイルスや細菌などもその存在が明確にはされていなかった時代に、なぜ人が体調が悪くなったりに重い病になったりするのかを、豊な想像力で説明し、養生法、治療法を経験の中から見出してきたものです。 『気血津液』も『五臓の役割』も、そう考えるとうまくいったという積み重ねのもとに考えられたものです。 現代に生きる私たちは、西洋医学の恩恵を

わかりやすい!中医学の基礎Vo.14〜脾の役割〜

脾の役割脾の定義 中医学では、『脾』とは消化吸収し、栄養物質を全身にめぐらるはたらきをもち、西洋医学でいう胃・膵臓・小腸の一部を含めたものを指します。 脾は五行の『土』と関係が深い 五行では『土』と関連が深い臓です。 土は、自然界にあるもの全てをのせている基盤であり、全てのものに栄養を与えて生長や変化の源となるものです。 『脾臓』もからだにとっては『土』のように、成長と変化の基盤となるものなのです。 脾のはたらき3つ ●運化と昇清 飲食物を消化し、栄養や水分

わかりやすい!中医学の基礎講座Vo.3

体の細胞の隅々まで滋養する『血(けつ)』のお話 中医学では、「血」は、「ち」ではなく「けつ」と呼び、血液そのものよりももう少し範囲が広い意味を持っています。 「血」の中には栄養物質が溶け込んでおり、全身に栄養素を送るはたらきをしていていると同時に、精神的な活動をコントールしてるとも考えられているのですね。 血が不足するとイライラや眠れないなどの神経活動にも影響すると考えられています。 「血」は、私たちが食べたものからか脾胃で作られて全身に運ばれるとされています。