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晴れ時々黒いもや

去年の秋〜冬くらいのことだった。
「やらなきゃいけないことがたくさんあるのに、締め切りが迫っているのに、体が動かない」
たびたび起こるこの現象、その日はやるべきことを終えられず何度も自分を責めた。

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最近の深田恭子さんのニュースを見て他人事じゃないと思った。誕生日が同じ彼女に、子供の頃から勝手に親近感を持っていたから。
それに、自分も近い経験をしたかもしれないから。

好きなことだからと無我夢中で仕事をしまくっていた1年間。順調だと思っていた。でもプライベートも仕事も境がない。ちょっと無理してでも声をかけていただけるならとあらゆる案件に手を出していた。コロナ禍真っ只中なこともあり、先の読めない不安を仕事で埋めていた自分に起きたこと。

自分は大丈夫だと思っていても

今日はやることがいっぱいあるぞ、大事な打ち合わせがあるぞ
ある決まった曜日に限って、目が覚めてみると体も心も鉛のように重い。動きたいのに動けない。
でも、返さないといけない連絡がある。制作しなければならないものがある。まとめなければいけない資料がある。あれもこれもやらなきゃ。責任を果たせ、動け、動け、動け。
そう思うほどどんどん気持ちが曇ってくる。まじで動けない。やばい。
「やりたい」よりも「やらなければ」の気持ちに支配され具合が悪くなってくる。

落ち着こう。ため息。目を瞑る。
昼頃目が覚める。やばい、寝てしまった。いよいよ本当に危ない時間になって心臓がバクバクしながら飛び起きる。口の中は水分が失われてカラカラ。なんであのとき起きれなかったの?信じられない。

向き合わなければいけない現実から逃げていただけなのかもしれない。本当に本当にやばいとなったら起きれるんだもの。なんてダメなやつなんだよ自分は、情けないよ。半ベソになりながらデスクに向かう。いろんなことがボロボロだった。

当時一人で抱えすぎた案件によって自分で自分の首を絞めて、いったいこれは誰のためになってるんだろうとモンモンとしていた。求められるレベルの価値提供ができていない自分に心底ガッカリしていたし、いざという時に動かない体も心も弱くて嫌だった。

そのとき苦しかったごく一部のお仕事は年内に納めた。力不足で申し訳ありません、と思いながら。
年末年始はちょっとゆっくり過ごした。
それ以来、ときには断る勇気も待とう、安請け合いはやめよう、言いにくい交渉もちゃんとやっていこう、休もう、と自分と約束した。プレッシャーに押しつぶされそうなミーティングの曜日がなくなると同時に、体が動かなくなる現象も消えた。
体もメンタルも正直だ。相当しんどかったらしい。

後々になって、こんなことがあったんだ〜と人に話したときに「いやその案件は一人でやるボリュームじゃないよ」とか「報酬いくらだったの?え?安すぎない?倍はもらえるよ?」「相当無理してたんだね」などと言ってもらい、ほんのちょっとだけ救われた気がした。自分の力不足は自覚していたし、慰めてくれてるだけだとわかっているけど!
なにもわからないままフリーランスになった故、作業ボリュームや報酬に対しての考え方や相場もわからない。
こんな風に雑談レベルでも人と気軽に話しアドバイスをもらえる機会が減ったコロナ禍よ。。

自分には返済しなければならない奨学金がまだたくさん残っているし、正社員じゃない分あらゆる税金の支払いやいずれ来る妊娠出産育児の準備のためお金を貯めておきたい。ボーナスや育休のような神の制度はもう私には適用されない。
仕事の管理も体調の管理もお金の管理も同じくらい全部大事なのだ。めちゃくちゃ苦手だけど。(考えることありすぎだろ)

じゃあなんでフリーランスなったんだよというツッコミがあるかもしれない…前回のnoteの後半に書いておりますゆえ今回は省略します…

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私の場合業務委託で携わることがほとんどで、仕事を教えていただく立場ではないと思っている。大切なお仕事の一部を任せていただくということ。その分の価値提供をしなければならない。
その部分にかなり苦しんだ。
いい歳して業界1年目の自分は本当に恥ずかしいくらいに知らないことが多すぎた。それでも、パートナーになってくださる方々は貴重な時間を使ってフィードバックをしていただきながらたくさん機会を与えてくれた。
亀の歩みだけれど少しずつ経験を積んでいきながら、同時に休むことの大切さや無理をしない働き方も考えるようになっていった。

やりたいことをやって生きていきたい
という気持ちと
はたして自分は人の役に立てているのか?この仕事をしたいというのはただのエゴなのか?という葛藤。

そんなことを考えていた2020年の秋〜冬。

いまのお仕事は子供の頃からの夢だったので毎日楽しく仕事ができているし、業界を転々としてきた身としてはもうここで極めていきたいと思うくらい自分にしっくりきている。
でもまあプラスなことだけではなかったなと反省をこめてこれを書いている。
9月のnoteがだいぶハイだけど、その直後に起きたこと。なんか不安定かましてるな。人生色々あるんだよなぁということでまるくおさめましょう。おさめてください。

理想と現実のギャップ

ちょっと話は変わって、未経験業界からこの道に進むにあたって感じていることがある。
子供の頃からホームページを作ったりしていてある程度のネットやコーディング知識があったものの、仕事にするために本格的に勉強しだしたのは2018年から。

やっぱり思うのです。
たった○週間、○ヶ月であなたも▲▲に!というキャッチコピーで売り出す教材は、学ぶ側にとってはワクワクがありつつも後々とても苦しくなるものだなぁ、と。
散々議論されていることだし、最近はそういうコピーの売り出し方も減ってきた気がするのだけど、どうなんだろ。

好きなことなので全く苦ではないけれど勉強することは超膨大。ツールはしょっちゅう更新されていくし、トレンドもあっという間に様変わりする。だからたった数ヶ月の勉強でどうにかなるものではなかった。
いざ大海原に出てみると、強すぎる人たちが次々と現れて圧倒された。いつまで経ってもスキルが足りないと感じる。そこが理想とのギャップで苦しかったことの一つでもあった。

かつてインタビューを受けた際に出来上がった記事のタイトルを確認させていただいたところ、「○ヶ月でデザイナーに!」だった。
無責任に簡単なイメージを与えてしまってはいけないなと思ったので、
(スクールに通った)「○ヶ月でWebデザイナーへの第一歩」(を踏み出せたよ)というものに変えていただいた。

数字や目安があったほうがわかりやすいし、キャッチーだ。でもそこはちゃんとお伝えして、変更していただいた。

きっかけがなければこの道に進んでこれなかったわけだから、その数ヶ月間で学んだことは間違いなく人生最大の転機だった。
変わろうと踏み出してみて本当によかったし、これからも前に向かって新しく勉強を始める人を全力で応援したい。
"なんの取り柄もない自信のない自分"が、新しくスキルを得ることによってどんどん活力を取り戻し、自分の人生生きてるぜ!なパワーが漲ってくるあの感覚は最高だった。それに、この○ヶ月間で人生変えてやる、と分かりやすい目安があったからエンジンかけて頑張れたことは間違いない。

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新卒のときに客室乗務員として働き出した5日目、私があまりにも自信なさそうにしていたのかチーフパーサーにかけてもらった言葉がいまでも心に強く残っている。

「フライトし始めて5日目のあなたと、10年目の私。お客様からしたらどちらも同じ"○○航空会社のCA"です。会社の代表としてお客様の前に立っていることを忘れないで。新人だからとか関係ありません。あなたも訓練を受けたプロなんです。胸を張って仕事をしてくださいね」

Webも、どんな仕事も、同じだ。
お客様からしたら勉強を始めて○ヶ月の人も、自分にはない知識を持っていて課題を解決してくれる人。対価をいただく分しっかりと責任を果たしていかなければならない。
何年経ってもまだまだ勉強中だなぁと思いつつ、いつまでも弱気でいるのではなくプロ意識をしっかり持っていかなければと思う日々。

なんだかな、不器用すぎるなぁ。理想状態が程遠くて悔しい。2年目ってそういう葛藤もあるのかな。もうちょっと成長していようぜ2021年。

たぶん、無茶したのもいい経験だった。これからは自分を大切に、たのしくやっていこう。

もし勉強中の方が読んでくださっていたら

いまWebの勉強されている方が読んでくださっていたら、脅しみたいなことを書きたかったわけではないことを補足させてください。
今回ばかりはこの1年半を振り返って苦しかった部分をメインテーマに書いています、でも大変なことばかりじゃないです。

それぞれいろんな事情があって転職されようとしている方
家族との時間を優先するために在宅でできるお仕事を選ぶ方
成り行きでフリーランスにならざるを得ない状況の方
叶えたい夢がある方、、

みんなそれぞれあって素敵です。
SNSのタイムラインには時々「未経験フリーランスは、」とか「未経験デザイナーは、」とか様々なコメントが現れますが、あなたの人生の責任をとってくれる人はひとりもいません。自分の信じた道をすすんでいきましょう!
やれると思ったら、絶対やれます。

ただ、お前が言うなよ感満載だけど無理はしないようにしてほしいです。
たった○ヶ月で稼げる講座!は後々苦しくなるので(勉強続けていき色々わかってくると恥ずかしくなってくるかも)飛びつくのはほどほどに。
コンテンツを売る人になりたいのか、それとも制作をやっていきたいのか。あなたが憧れる人は何で生計をたてているのでしょうか。それは自分の将来像とマッチしているのか、などを考えるといいかもしれません。最初の頃は誰も彼もがすごい人に見えるのは私も経験したからわかります。

自分にも言い聞かせていますが、コツコツ継続の意識を持つことが大事ですね。私は「すぐに売るマーケティング&ブランディングスキル」よりも「長く売れる確かな制作スキル」を身につけたい派です。様々なタイプがいらっしゃるはず。

私も絶賛途上中なので一緒に頑張りましょう!

まとめ

だいぶ話がそれてしまったけど、最後に自分の気づきまとめ!

・一週間の予定をたてるとき、休みの予定を先に確保すること。ちゃんと休むこと。
・明日急にレベルアップする魔法は残念だけどない。でも諦めない、コツコツやっていく。いつか必ず強くなれる。
・ワクワクしない/安請け合いになりそう/成長がなさそうな仕事は断る勇気を持つ。
・やらなくていいことは無理してやらない。
・一人で抱え込み過ぎない、適度に人と雑談する。
・SNSで見えている色んな人の姿は上澄みに過ぎないので真に受けない。
・推しのいる生活は心が潤って幸せです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今回暗かったかもしれないけど基本的に幸せに暮らしています!↓

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はな|Hana Chiba

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